2005.8.2
たいふうのひがいにあう

7月23日は東京圏では久々の震度5の地震があり、オレもある意味被害に遭ったのは前回のコラムに書いたとおり。


「地震のとき何してた?」がキーワードとなった7月第5週。
こんどは巨大台風7号の接近だ。
天気図には見たことのない大きな円が描かれていて、またもや自然の恐怖を味わうのか、と思わされた。
ニュース番組では、身の回りの台風対策を読み上げるシーンが多くみられ、なにやらいつもの台風と違う感じだった。


前回のコラムのとおり7月第4週はヒマでしょうがなかった仕事。
25日の月曜もなにもないのは見えていた。この日は少々寝坊。
仕事がないのに起きあがる気力もなく、有休消化決定ーぃ! メールで連絡してまた寝る。

昼、買い置きしてあったレトルトカレーを2分チンごはんで喰うことにした。
NHK総合で高校野球栃木大会の決勝戦・國學院栃木-宇都宮南の試合をやっていたので喰いながら観る。
宇南は2-1で迎えた7回、疲れの見えてきた國學院の1年生サウスポー・別井を攻略して4点を追加しKO。
9回に1点返されたものの、宇南が逃げ切って2年連続の甲子園となった。
宇南のエース・菅間の投球は… これが決勝まで出てきたチームのエースか? と思うほどヘロヘロ球。
とくにカーブは草野球のようにすっぽぬけてとんでもないところ(打席のうしろとか)に行っていた。
もちろん疲れもあるんだろうが、甲子園では苦しいんじゃないなぁ。

なんて思いながら、給料日であることに気づく。
会社の手抜きで三井住友じゃないと給料が振り込まれないので、昔から使っている東京三菱の口座には直接入らない。
家賃・光熱費ほか、引き落としはすべて東京三菱なので、三井住友に入った金を移さないといけいないのだ。
ま、ボーナスが出たあとなので、家賃・光熱費が引き落とせないほど預金がないということはないんだが。

行徳駅前に支店がある両行。
三井住友では列の先頭になったババァが1つ空いたのになかなか気づかず、後ろの2人もバカみたいに突っ立ってた。
ので、その次にいるオレが「空いてますよ!」とせかした。
警備員(だいたい一度社会をリタイアした初老の人)が空きを見張って促す銀行はどこにだってある。
25日だ。なんでそれをやっていないのか。
そしてババァ、なんで空くのを見ないのか?

あの「ひとり二者連続三振」事件を彷彿とさせる風景。みんながみんないけないのだ。
L字に並んだATMの内角が列の先頭であり、間を作らないためには先頭の客が常に左右をキョロキョロしなきゃならないのがネック。
そういう構造になってる上で、25日という日。整理する人間がいないとは、気が利かない。

ここで下ろした金を持って東京三菱へ数10mの移動。
こっちではしっかり警備員が捌いていた。


さて、まだ15時にもなっていない。
扇風機しかない自分の部屋にこの明るい時間に戻るのは辛い。

そこで、久しく行ってなかったパチンコ店に出向くことに決定。ガンガン冷えてるだろうし。
このところ、TVCFでは「タレント・キャラクターもの」のパチンコ・パチスロが激増していることがわかる。
妙典の駅前の店に入ると、パチンコは「海物語」系かタレント・キャラ系か、という感じ。
ウンナンの台があるのを知って驚いたが、パチンコゾーンの一番奥に押し込められていて、
客がついていなかったのは予想どおりというところ。
南原は半ばスポーツキャスターと化しており、内村が25時間テレビに出ている間、世界水泳のリポートに行っていた。
「ウンナン」ブランドはもうダメなのだ。南原はお笑いのベシャリが利かず、ノウハウが消えかけている。

なんて心中でつぶやきながらシマを巡っているうち、「ぱちんこウルトラセブン」を発見。
こちらもTVCFでおなじみだ。
サウンドはサントラからサンプリングされていて、
司令室モードに入ったときの「ウルトラ警備隊のうた」はホーンセクションがステキだ。

で、なんだかんだで13,000円ブッ込んでヤメ。たまーにやると大概出るもんだが、この日は出る気配なし。
給料移しがてら下ろした金も含めて財布の金をぜんぶ使い切り、ふたたび下ろす。
リベンジではなく夕食のためだ。

帰宅し、しばし夕寝。


目が覚めたのは20時前だった。
腹が減っている… いつもならまだ会社にいる時間帯… いまなら入れそうな店に喰いに行こう。
そうだ、妙典にも「大勝軒」があったんだ、と思い出す。
どこにでもありそうな適当な体をした「大勝軒」が、妙典駅から海へ向かっていった寂しい交差点にあるのだ。
話では、マズくはないらしい。

前に書いたとおりで、「大勝軒」と言っても店のスタイルは千差万別、東池袋や件の所沢のような味ではなさそう。
でもウマいかもしれないという淡い期待を抱いて向かうと、休み。

なんだよ、せっかくチャリ駆って来てやったのに。

ならば、ひと駅となり、これまた前に書いた「葫」に向かう。
こっちはお墨付きの店だ。

夜といえど、チャリをこぎ続けると暑い。
…その暑さの答えはのちに知ることになる。

交差点で信号待ちになると、汗が噴き出してくる。
こんな暑いのにラーメン喰っていいのか? オレ。

と思いつつ、葫着… っておい、こっちも閉まってるじゃないか!


しかたなく、葫に近い、「タンク」というラーメン屋が開いてたので入る。
変な名前の店。前回葫を訪れスープ切れ閉店だったときも、その後にこの店の前を通った。
「タンク? 怪しいな」と満場一致でこの店はスルーだった。
そこに敢えて入ってみたのだ。

店は小ぎれいだが、客は子が20代の父子が1組いただけだった。
ひとりでやっている店主はロッテの小宮山みたいな顔をした、実直そうな人。
壁にあったメニューにウマそうな冷やし麺を発見。頼もうとするが、出尽くしたそうだ。
テーブルにあるメニューはふつうの感じだが、その中に「とんさいラーメン」というのがあった。
想像はだいたいついたが、いちおう聞いてみると、
野菜(細かくひとつひとつ言ってくれた)と豚肉を炒めたものを載せたラーメンということだ。

これに決定。
ほどなく4人目の客が来ると、座るなり「とんさいラーメンと生卵」と注文。
さらには父子の子のほうもとんさいラーメンを頼んでいた。
その後も客が2人入ってきて、そのうちの1人もとんさい。
なんだ、結構客来るんじゃん。こんなに暑いし、へんな店名なのに。しかもとんさいは人気メニューだ。

出てくるのはそう早くなく、期待が増長される。
ふと壁を見ると「コンソメラーメン」なるメニューが。トマトとかが入った、イタリア風ラーメンだ。
おもしろいものもやってるんだなぁ。小宮山。

ようやく出てきたとんさいラーメン。
しょうゆ系のスープに九州ラーメン風の細くて固茹での麺の組み合わせが独特。
レンゲでスープをすすると… 「しょっぺぇ!」
しょうゆの味がかなり強く、「失敗したか?」と思いながら食べ始める。

しかし、「とんさい」が載っている分、食べていくうちにしょっ辛さは野菜の甘味で中和されていく。
細切りの「とん」はなかなかウマいぞ。
「コンソメラーメン」のポスターの脇には、「食後のスープにライスと生玉子を入れておじや風に」という勧め。

基本的にしょっぱいスープ、ごはんを入れたらちょうどいいかも。
これは実行しないわけにはいかん。
ということで、積極的に麺ととんさいをつまんでいく(笑み)

半ライスと生玉子を追加して、スープにブッ込む。
んー、これはこれでウマいじゃないの。ちょっとスープ残しすぎたので汁気が強かったけど。

結局食後のどんぶりは何も残っていなかった。
まぁまぁ、ウマかったんじゃないのかな?
ただのしょうゆラーメンで頼むとスープの塩気はどうなるんだか…
ラーメン通は酷評するかもな、あのしょっぱいスープは。
こんど憶えてたらコンソメラーメンを喰いに行ってみよう。

店を出てふとショウウインドウに目をやると、食玩のガンタンクがたくさん!
「タンク」って、ガンタンクなのか!?


謎のままコンビニへ移動。
ラーメン店は涼しかったが、出たとたんに蒸し蒸しで、妙に炭酸の飲み物が欲しくなった。
セブンイレブンに入り、買い物をして外に出たら、なんと滝のような雨!
ものの2分前は全然降ってなかったのに。

蒸し暑さはこの雨… というか、台風7号の仕業だったのだ。
半袖短パンだが、運良くキャップを被っていたので、アタマがズブズブ濡れになるのは防げた(要はズブ濡れに落ち着いた)。
ひと駅分チャリをこがなきゃならない。こんな豪雨じゃ傘を買っても意味がないな。

そして、行徳駅をくぐると左にマックが。

…マックシェイク飲みたい(バカみ)

全身びしょ濡れで堂々と列に並ぶ。客は少ないからいいや。
で、100円を差し出しシェイクが出てくる最中に、レジの前には水たまりができていた(爆み)


パチンコ惨敗に端を発した不運は、大勝軒休み、葫休み、台風ドハマりと、最悪の午後を演出してくれた。
けっきょくは、寝坊しただけで会社をサボった罰だったのだ。

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