べくして… なのになぁ。
Osaka Kintetsu Buffaloes
V.S
Nipponham Fighters
2002.8.25 Fri.
パ・リーグ公式戦
Bu-Fs 21回戦[大阪ドーム] 観衆:20,000人
2-8
TN
1
2
3
4
5
6
7
8
9
R
Fs
0
0
0
1
1
0
0
0
0
2
Bu
0
0
3
2
1
2
0
0
X
8

W宮本1勝1敗1S L隼人7勝6敗 HR3 中村30(2) 吉岡18(2)


-STARTING MEMBER-


Fs
 
Bu
1
田中賢
礒 部
2
奈良原
水 口
3
小笠原
ローズ
4
オバンドー
中 村
5
田中幸
川 口
6
クローマー
吉 岡
7
大 村
8
野 口
阿 部
9
井 出
的 山
P
隼 人
宮 本

このカンセンキは前日・前々日分同様、観戦直後ではなく2003年1月に書いたものです。ご了承ください。



大阪滞在3日目。さすがに3連敗だけはまぬがれたいところ。
3戦目の先発は宮本隼人だ。前日の試合でのこの予告先発には驚かされた。
宮本というと、今季のオープン戦から開幕直後にかけて、若手のホープとしてリリーフで投げまくっていた印象がある。
荒削りでとにかく勢いで投げている印象。球速はめっぽう速いものの、コントロールはあんまりよくなかったよなぁ…。負けるときは自滅型が多いタイプだ。
打高投低のチームにあって、この宮本あたりはガンガン中継ぎで使われるタイプ。
ところが名前を聞かなくなったのでどうしてたのかと思ったらファーム落ちしてたらしく、この日が昇格即先発だった。しかもプロ初先発だ。

正直な話、近鉄にとってはローテの谷間であり、必勝の計算はしていなかっただろうと思う。
3連戦の勝ち越しを決めていることもあるし、ひとつ上の西武とはもう12.5ゲーム差でマジック25が点灯中。逆転は無理に等しい。
もちろん、負けると決め込んで試合に臨むなんてのはもってのほかの話であるが、長いシーズン、現実にはそういうこともあり得る。

そこへ来て球宴出場投手の隼人を立てたFsは負けるわけにはいかないのだが、貧打にあえぎ、打線が固定できない。
金子が故障離脱、三振ばかりの石本も外れて、奈良原井出がスタメンに登場した。
猫の目打線は4・5・6番も固定できない。この3連戦はオバンドーが4番で通したが、ユキオクローマーは打順の入れ替わりを繰り返した。
控えは荒井實松古城石本原田政彦という淋しい陣容。正捕手を目指すはずの實松はすっかり影を潜めてしまった。
木元上田ひちょりジャイアン西浦など、パワーヒッターは軒並みファームで過ごしている状況だ。

閑散とした大阪ドームの内野スタンドで打撃練習を見る。
荒井政彦のペアが最終組でやっていたが、二人とも何を求めてるのかわからない中途半端な当たりばかり。
政彦は上に打ち上げるばかりで飛距離はまったく伸びず、ヒット性の当たりが見られない。
ロードということでFsに加勢する客はほとんどいない。
グラウンドを見てもスタンドを見ても、ホントにこれで勝つことが可能なのか? と思わされてしまう空気だった。

期待材料とすれば、前述のように相手がすでに2勝しており、先発が宮本であること。きょうくらいは勝てるよな、とも思える。
 

1回表。先頭の賢介宮本の速球に踊らされいきなり三振。しかし奈良原が三遊間を抜いてヒットで出ると、オガにはノーコンっぷりが勝って四球。
さぁ、ポイントゲッターだ、と本来期待するところなのだが、今の4・5・6番は通算打率より得点圏打率が3分〜6分も落ちる選手たち。
そのとおり、オバンドーは三振。ユキオも三振。勢いに押され、な〜んの言い訳もできない結果に終わる。
2回表もクローマーが四球を選ぶものの、野口とまたもや連続三振。井出も得意のセカンドゴロでクローマーは進塁できずじまいだ。

いっぽうの隼人は1回を三者凡退であっさり終えたが、2回裏・先頭ノリを勝手に歩かせると川口に右中間を破られる二塁打を浴びる。
前日決勝犠飛を放った吉岡が彼らしくないライト前ヒットを放ってあっさり2点先制。
大村左飛・阿部右飛と斬ったあと、的山もまたレフトへ打ち上げた。これをクローマーがグラブで触れながらなんと落球!
草野球のライトのようなプレーでムダな3点目を献上してしまった。0-3。二死でなければランナーは走ってなかったんだが…。

3回表・賢介奈良原の連打でチャンスふたたび。オガに一発が出ればすぐに同点だったが、また歩かされてしまった。
無死満塁の大チャンスで、またもや頼りない男たちに回る。しかし、チャンスに回る打順だからクリーンナップなわけで…。
外野フライでもいい、そんな場面で4番・オバンドーはなんとサードへのファウルフライ。ベンチへ戻る姿はやりきれなさに溢れていた。
5番・ユキオはショートゴロ。ゲッツーは獲られず、1点を返した。6番・クローマーはセンターフライ。
清浄機能がないクリーンナップだ(4・5・6だけど)。こんなオイシイ場面でまとめて点が獲れないのは観てる自分も胃が痛くなる思い。
ベンチでは何十倍の胃痛が発症してるんだろうなぁ。

1-3で迎えた3回裏。打線の援護能力を感じられないんであろう隼人、2回に続いてまた先頭の水口を歩かせた。
ローズをレフトフライに斬ったあと、ノリにはレフトへ弾丸ライナーの2ランを浴びてしまった。
前日のローズの2年連続40号達成に続き、このノリの一発は5年連続30号達成ということになった。
隼人は仕切直しの川口へまた四球。むむぅ、こんなズルズル野球は観たくないなぁ。後続を断ってチェンジ。1-5、大阪遠征3連敗が現実になりそうだ。

4回表・先頭のがこれまた気持ちのいいレフトへの一発! 3号ソロだ。
ダイエー時代いいバッターだと思ってたのに、あまりに王さんが使わないので不思議に思ってた選手。
私はグッチーとの交換でがやってくると聞いたとき期待感を示したら、周りのファンはそう見ていなかった。
出番さえもらえればこうして数字を残すじゃないの。私の勘は間違いではなかった。
しかし、現実に戻るとこの一発はソロ。宮本には痛くも痒くもなかっただろう。二死後賢介に毎回となる四球を出したが、奈良原は三振に倒れた。

その裏、隼人はまたまた先頭打者を出してしまう。今度は四球ではなく阿部にヒットを浴びた。
的山が送って、この日1番に入った礒部に回ったところで隼人はKO。宮本より先に消えるとはさすがに予測していなかった。
回が浅くビハインドで2番手は前日昇格のフリューリーあたりかと思ったら、左ということで早くも佐々木登場。
しかし、礒部にしっかりセンター前タイムリーを浴びて2-6とされてしまった。

5回表・連続四球だった先頭のオガはやっと勝負してもらったが三振。
オバンドーはセンターオーバーのツーベースを放った。ランナーがいないとこれだ。Fsの先輩・ブリューワもこういうのが多かった。
ちなみにブリューワは日本最後となった試合で1試合3併殺を演じている(笑み)
得点圏にランナーがいるので、ユキオはライトフライ、そしてクローマーは三振。打てないムード満点なんだよなぁ、もう。

5回裏・Fsの捕手が荒井に代わった。野口に対するお灸なのか。でも出すなら實松ではないだろうか?
ファームですらろくにマスクを被らない荒井をなんでここで使うのかさっぱりわからない。
川口がこの日2本目のツーベースで出ると、吉岡がドッカーン。お得意のレフトへ高々と上げる一発だ。
佐々木-荒井のバッテリーは着実に負け試合を作って行く。2-8、勝負あった。
 

宮本は5回いっぱいで交代。8奪三振の力投… というより、Fs打線がただただ振り回していたようにも見える。
せっかく泊まりがけで見に来てるのに、という状況のため、ひどく悪い見方しかできなくなっていた。

Fsは6回以降高木三澤に2回づつ抑えられて万事休す。
9回表は一死から奈良原オガが連続安打で出たものの、またもやオバ三振、ユキオがショートゴロとどうにもならなかった。

ってことで、宮本はプロ初先発・初勝利となってしまった。
なお、ファームで好成績のフリューリーは8回に敗戦処理として登板。2三振を奪う好投を見せてくれた。
 

翌26日、3連戦でまったく出番のなかった政彦が案の定落とされた。入れ替わりに上がったのが西浦阿久根大貝
金子ミラバルが故障で先に落ちてるので3人が上がってこれたのだ。
上田木元ひちょりの3人の方がいいんじゃないの? と思ったが…。
それにしても、ミラバルがケガをするとわかってればシールバックを再調整で落とすことはなかったろうに。こういうところも悪循環。
 

帰路の新幹線車内では新大阪で買った駅弁を喰った。
さっぱりしたもんがいいなぁと、なんとなく目に入った「柿の葉ずし」を買ったのだが、3連敗のショックか、私は判断能力を失っていた。
10コの握りずしがひとつずつ柿の葉で包まれて折り詰めに入っているこの駅弁、柿の葉も当然喰うもんだとおもって口に入れる。
うっすら塩味がするものの、桜餅のサクラの葉よろしく食らいつくようなシロモノではなかった。むしろ柏餅の葉の方だった。
喰えないことはないので、そのまんま10コ喰った。葉のおかげですし感が損なわれる… そして、異常に腹がふくれた気がした。
後日親に聞いたら「葉っぱ喰うわけねぇだろ」と笑われてしまった。やっぱりそうだよね(笑み)

【●●●今季観戦通算 5勝9敗 勝率.357●●●】



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