誰が悪いって…


2000.10.4 Wed.
パ・リーグ公式戦
M-F 27回戦[千葉マリンスタジアム]
×5-6
W小野12勝4敗 S小林雅11勝6敗11S L建山6勝8敗 HR福浦7(2) ウィルソン37 ボーリック29 


今季の観戦は、これが最後になりそうだ。
と、前回書いたが、会社を早く上がれたので思わずマリンに向かってしまった。

会社は京葉線の東京駅の入り口にほど近い。上がったのは18時45分。
快速なら海浜幕張まで30分くらいのはずだ。

しかし、一番早く着く快速でも19時10分発だった。

結局、マリンに着いたときは5回表。
上田の応援歌が途中で切れたのを聴きながら、2,200円の内野自由席に入る。
上田凡退でちょうど半分試合が終わったところ。2,200円でも割高かもなぁ。

もちろん三塁側。スタンドに入ると、ガランガラン。
いつも満員のライトスタンドも7割弱くらいの入りだった。
遠くの席のオッサンの話し声もよく聞こえるくらいのまばら感。これぞパ・リーグだ。

4-5。5回表に1点返した直後のようだ。
8安打7安打。i-modeの速報によると、すでに3本のアーチが飛び出している。
うち1本はウィルソンの37号。ノリに1本差に迫ったわけだ。
そういやぁ、スタメンでは島田だったのに、もう上田が出てるのか。

先発・建山はすでに降板、2番手・高橋憲(こいつ観に行くといっつも投げてる)も私が観始めた5回裏途中で交代。
3番手はなんと関根だった。逆転すれば、11勝目の権利も転がってくるわけだ。

ランナーを三塁(だったよなぁ…たしか)に置いて、迎えたのは5番・石井浩郎だ。
思えば、7月9日に私がここで観戦した日、石井は明らかに間に合わないタイミングで本塁突入し、
見事にブロックされた。そのときに、左手首を負傷したのだ。

新天地で4番に入り燃えていた石井だったが、復帰後も目立った活躍はない。
9月16日に観に来たときは、初芝とそろって代打に甘んじていたが、この日はふたりともスタメンだ。

その石井、執拗なまでのファウル攻撃をしてくる。ファウルは10球を超えただろう。
微妙なタイミングが合わないのか。わざわざあんな疲れることはしないよな。
粘られ続け、2-2から関根が投げたのはワンバウンドのフォーク。
しかし、石井は見送った。判定もボール。
こういう時は、フォークより高めのストレートの方が引っかかるもんだ。
私の草野球の経験上でもそうだ。粘ってると、変化球も当たるのだ。
でも、そういうときに目の高さに来るストレートは、意気込んで振ると当たらないのだ。
ボールになってもいい高さのストレートを…と思っていたら、
関根はまん中よりすこし高い、絶好球のストレートを投げてしまった。

当然、当てる事ならいくらでもできる状態の石井がヒットにするのはたやすかった。
レフト前にクリーンヒットで4-6。あぁ、来た途端に点を獲られちまった。

ロッテの先発・小野は6回4失点で降板。7回は藤田が登場。
藤田も私が今年ナマで観たロッテ戦すべてで出てるような気がする。
勝ってても負けけても投げている。左のワンポイント投手だ。
新人から連投連投ではや3年目。肩をお大事に…。

この藤田を捉え、2人の走者をおいて打順は6番・途中出場の上田
ここで左対左を避けて、大島監督は打撃不振の金子を代打に送った。

私は当然、代わって出て来るであろうロッテの3番手の右投手を確認したところで
代打の代打を出すのだと思っていた。左は古城石本田中賢がいる。
唯一の切り札・上田は使ってしまった。ちょっと結果が出てない連中ばっかりだが…。

予想通り3番手・吉田がコールされたが、代打の代打はなし。

ケガから復帰してからの金子はさっぱり打てなくなっている。
復帰戦となった天王山の西武戦初戦、代打でバント失敗。これが大きく響き、この2連戦は連敗した。
これ以降、チャンスに打ってる印象はまったくない。併殺も見てるし…。
現に、この日も奈良原にセカンドのスタメンを奪われている。
レフトの応援団のひとりは「金子ハタラケ〜」とヤジっている。
監督は、そんな条件を発奮材料にとでも考えたのか?
そのまんま勝負するなら、そのままライトの守備につける中村というコマがあったと思うが。

が、やっぱり打てず。金子は凡退して、スッタスッタとベンチに帰っていった。
あの爽やかさが奴のいいとこでもあるんだけど、もうちょっと悔しがれよなぁ〜!
結局この回点は獲れず。

その裏、1番・セカンドの奈良原を引っ込め、金子がセカンドについた。
そして、1番にはライト・中村…。ん〜。わかんねぇ〜。
レフトの応援団のひとりは「金子出てくんな〜」とヤジっている(笑)。
発表4千人の観衆。声はよ〜く通るのだ。

小さいながらも強肩の中村
7回裏前のキャッチボールを終えて、三塁側で返球を待つ島田にダイレクトで返球した。
動きたくってしょうがない感じだった(笑)。
「なんでオレを代打で使わん!」というアピールにも見えた。

8回表二死。この回から守備固めに入ったサード・本西のエラーで9番・井出が出塁。
さぁ、打順は1番・中村に回ってきたぞ。
…が、気合いを入れて素振りする彼に声をかけたのは大島監督
なんと、代打・古城の起用である。
ふてくされて引っ込む中村。彼の出番は7回裏の守備だけだったことになる…。

打席数はめっぽう少ないが、いちおう打率は3割台の古城
粘ったがしかし、吉田のワンバウンドの落ちる球を振って三振。
石井とは違う…と思ったその瞬間、球はバックネットへ転がった。
俊足・古城は悠々1塁へ出塁。振り逃げだ。

続く左の小笠原に対して、ロッテは右から右のリレー。
このところ抑えに回っている小林雅が登場した。
吉田もまた、腑に落ちない表情で下がって行った。

豪速球をバンバン投げ込んでくる小林雅小笠原にとってはもの凄く打ちやすい相手だ。
で、やっぱりライトへタイムリーヒット。
逆に吉田の方が打てなかったかもしれない。
続く片岡は凡退。5-6で8回終了。

9回表・先頭のオバンドーがストレートの四球で出塁。
やたらと代えたがるこの日の大島監督。ま、ここでは当然であろう、代走・石本を起用した。
迎えた5番・ウィルソンはホームランを含む4-4と大当たりだ。
一発でチームの逆転&ノリに並ぼう!
Fsファンの誰もがそう思った矢先、石本がディレードスティールともとれるほど遅いスタートの盗塁。
捕手・清水将のストライク送球で余裕のアウト…。
これじゃ一発が出ても同点止まりじゃん。
リーグで2番目に一発が多い奴が打席にいるってのに。

レフトスタンドからタメイキ。
しかも、その後ウィルソンは5安打目となるレフト前ヒットを放ったからたまったもんじゃない。
ここで6番・前の打席でファンのヒンシュクを買った金子に回る。

左のルーキー・田中賢が残っている。代打で使ってほしい場面。
そして、賢介がほんとうに出てきた!…でも、ウィルソンの代走だった。
これでベンチの野手は控え捕手・實松だけになった。
数日前はベンチにいたはずの西はこの日戦力外通告が発表されてる。
これじゃ金子を代えるわけがない。

もう打つしかない場面。ファウルで粘る。
奇跡を期待したが、金子にはゲッツーにならないよう三振して凡退するのが精一杯だった(爆)。
2-2から明らかにわかるワンバウンドのフォークを振っての三振だ。
7番・ユキオはヒットで出塁。さらに小林雅の暴投で二死2・3塁となる。

8番・野口は、この打席で同点・逆転と、打率3割での試合終了がかかっている。
奇しくも、この打席の野口もまた、ファウルで粘った。フォークも辛うじて当てて逃れる。
しかし、結局は149km/hも出る小林雅のストレートに押されてしまった。
ファーストへファウルフライ。バットを叩きつける野口。悔しがるときはこうでなきゃ。
試合終了。打率は.298になった。
 

得点経過をみると、この日は一度も追いつけなかった。チャンス、チャンスで、策が裏目裏目に出る。
それにしても、起用法がよくわからない。
打撃も守りも支障なくできる金子をスタメンから外した理由は、打撃不振にほかならない。
それをあんな使い方をして…。
中村の代打で出た内野手の古城はそのままライトに入っちゃうし。
この日、ライトは4人で守ったことになる。

帰り際、私の近くで一人で観ていた大学生くらいの男が、空しいほど小さい声でヤジっていた。
金子! きょうは全部オマエが悪いんだ〜!」
私も全く同意見である…。が、監督の責任も大だったなぁ。この試合は。

ま、ただのファンである私たちの考えてる使い方と、現場の考えとが違うのはしょうがない。
でも、ああまでムダで、しかも結果の出ない起用法じゃねぇ…。
消化試合だからってのもあるだろうけど。
来年は、もうすこし工夫した選手起用をしてほしいなぁ…大島さん!

●●●今季観戦通算 14勝18敗 勝率.438●●●



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