バッターをすぐ替えるvsピッチャーをすぐ替える


2000.5.3 Wed.
パ・リーグ公式戦
BW-Fs 5回戦[グリーンスタジアム神戸]
×6-7
W牧野1勝1敗2S Lミラバル2敗5S HRニール5 


3月4日の鎌ヶ谷でのオープン戦の試合前、駐車場からスタンドへ向かうとちゅう、
新谷がグラウンドから引き上げてきた。登板の予定がなかったため。
で、一緒にいた友人がカメラを持っていたので、声をかけて写真を撮らせてもらった。
顔は怖いが、フレンドリーな人だった。それ以来、なんとなく応援している(笑)。

西武をクビになった昨秋、テスト入団した。ことし、6人目の先発として、なんとか頑張っている。
シーズン前、「4〜5月は活躍する」と私は予言(笑)した。
それを聞いたネット仲間たちの意見は「絶対ない」ばっかりだった。
今のところ、予言は当たっている。どうせなら、シーズン通して先発の一員として加わってほしい。

この日の先発はその新谷金田だ。
未だオープン戦も含め、試合で投げてる姿を見ていなかったので、今回の遠征の楽しみがひとつ増えた。

観戦位置に選んだ特別指定席は肘掛けが付いている。
他の内野席は、駅のベンチみたいな一体型の背もたれのないものだ。
通路では紙のおしぼりをくれる。また、膝掛け用の毛布も頼めば無料で貸し出してくれる。さすが特別。
席は一番後ろから2番目の列。2階席の下で日陰だ。後ろが入り口で抜けているのでちょっと寒い。
天気はよく、ちょっと前の列からネットかぶりつきの席までの観客は、みんな暖かそうだった。
 

さて、子ども向けの試合前のイベントが終わって、試合開始。
イマイチ苦手意識のある金田だが、そんなことはなかった。
1番に上がった金子がショート内野安打。2番・小笠原がライトへクリーンヒット。
3番・片岡は打ち損ねたが、イレギュラーバウンドでファースト・藤井の頭を越え、これまた内野安打でまず1点。
4番・オバンドーは快音を残しライトへの犠牲フライ。
はやくも2点を先取した。

2回も小笠原片岡の連続タイムリーで4点目。
さらに4回は小笠原オバンドーのタイムリーで6点。
小笠原は4回で早くも猛打賞となった。

ということで、打線の援護はたっぷり。新谷は不運な内野安打もあって5回を2失点だが勝ち投手の権利を獲得。
ストレートが140km/h前半と往年の球威が復活している。打者の芯をはずし、ゴロの山を築く。
「いいときの新谷はこんなだったなぁ」と昔を思い出した。

6回表の攻撃中、ブルペンに下柳の姿。「まさか、替えるの?」と心配する。
前回観戦のガンちゃんのことを思い出した。
4点差。あと1回投げさせれば、後続のやりくりも楽なのに…。いや、替えないよなぁ、まさか…。

しかし、案の定、新谷は5回でお役ご免。
イチローニール藤井の左の強打者3人と当たる6回裏、下柳がマウンドに上がった。
(後で調べたら、新谷は105球も投げていた。いろいろな要素を絡めると、交代は自然だった…)

イチロー下柳といえば、連続無三振記録のストップや昨年の死球リタイアなど、イチローの分が悪いような印象がある。
しかし、結果は違った。この回先頭のイチローはあっさり二塁打。ニールは四球で、藤井
毎年、Fs戦ではいいところで一発を放つ藤井だが、なぜか替えられてしまった。
代打は藤立近鉄から来た左キラーだ。

「やったろうじゃねぇか」とマウンドに上がろうとする下柳をよそに、森コーチ大島監督が登場。
「ンでだよォ」という天を仰ぐリアクションの下柳
中継ぎでも1億円プレーヤー。こんな扱いでは納得いかないのだろう。下を向いたまま、とぼとぼとベンチへ帰った。
たしかにこんな使い方では元をとれてないような感じ。
来年、彼がFsのユニフォームを着ていないような気がするのは私だけではないと思う。

藤井藤井だ。毎年毎年ハンパな使われ方をされている。ほかの監督だったら、ずーっと使うと思うが…。
で、その代打の藤立も3番手・生駒の登場で代打の代打・松元に替えられてしまった。
ほんと、オリックスはこんなのばっかり。

生駒はこの回踏ん張ったが、7回につかまる。原田黒木も出るが、
結局7回は3点を返され、6-5と1点差に…。

8回・黒木が二死から2人のランナーを出し、ミラバル登場。
すべてのリリーフ投手が、早めの出番になってしまった。
ミラバルはボークを出したものの、8回は抑えた。

打線は金田を4回でKOしたものの、そのあとがダメ。
高橋功に3回1安打、牧野に2回無安打で9回を終えた。

6-5のまま迎えた9回。先頭はイチロー
ここで出したらもうヤバイ、と思ったが、サードゴロに仕留める。
で、ミラバルは気がぬけちゃったのか、次のニールにバックスクリーン横へ放り込まれる。

同点。ゴールデンウィークで3万2000人を数える歓声の中、Fsの勝利はすでに消えてしまっていた。

HR後の先頭・五十嵐は四球。杉本尚が送って、小川は敬遠。
塩崎との勝負に出るが、また四球。無安打で満塁にしてしまった。

ここで1番の田口。不振だったが、7・8回にヒットを打っている。
2ストライクをとるも、ファールで粘られた挙げ句三遊間を抜かれ、サヨナラ。勢い負けだった。
 

どうも最近の試合に共通するのは、投手の早めの交代が裏目裏目にでていること。
しかも、後続もどんどん替えちゃうもんだから、最後はミラバルと心中するしかないのだ。

森コーチのやり方なのか、大島監督のやり方なのかわからないが、なんとかしてほしいものだ。



2000年トップへ 観戦記メニューへ Top