西武をクビになった昨秋、テスト入団した。ことし、6人目の先発として、なんとか頑張っている。
シーズン前、「4〜5月は活躍する」と私は予言(笑)した。
それを聞いたネット仲間たちの意見は「絶対ない」ばっかりだった。
今のところ、予言は当たっている。どうせなら、シーズン通して先発の一員として加わってほしい。
この日の先発はその新谷と金田だ。
未だオープン戦も含め、試合で投げてる姿を見ていなかったので、今回の遠征の楽しみがひとつ増えた。
観戦位置に選んだ特別指定席は肘掛けが付いている。
他の内野席は、駅のベンチみたいな一体型の背もたれのないものだ。
通路では紙のおしぼりをくれる。また、膝掛け用の毛布も頼めば無料で貸し出してくれる。さすが特別。
席は一番後ろから2番目の列。2階席の下で日陰だ。後ろが入り口で抜けているのでちょっと寒い。
天気はよく、ちょっと前の列からネットかぶりつきの席までの観客は、みんな暖かそうだった。
さて、子ども向けの試合前のイベントが終わって、試合開始。
イマイチ苦手意識のある金田だが、そんなことはなかった。
1番に上がった金子がショート内野安打。2番・小笠原がライトへクリーンヒット。
3番・片岡は打ち損ねたが、イレギュラーバウンドでファースト・藤井の頭を越え、これまた内野安打でまず1点。
4番・オバンドーは快音を残しライトへの犠牲フライ。
はやくも2点を先取した。
2回も小笠原・片岡の連続タイムリーで4点目。
さらに4回は小笠原・オバンドーのタイムリーで6点。
小笠原は4回で早くも猛打賞となった。
ということで、打線の援護はたっぷり。新谷は不運な内野安打もあって5回を2失点だが勝ち投手の権利を獲得。
ストレートが140km/h前半と往年の球威が復活している。打者の芯をはずし、ゴロの山を築く。
「いいときの新谷はこんなだったなぁ」と昔を思い出した。
6回表の攻撃中、ブルペンに下柳の姿。「まさか、替えるの?」と心配する。
前回観戦のガンちゃんのことを思い出した。
4点差。あと1回投げさせれば、後続のやりくりも楽なのに…。いや、替えないよなぁ、まさか…。
しかし、案の定、新谷は5回でお役ご免。
イチロー・ニール・藤井の左の強打者3人と当たる6回裏、下柳がマウンドに上がった。
(後で調べたら、新谷は105球も投げていた。いろいろな要素を絡めると、交代は自然だった…)
イチローと下柳といえば、連続無三振記録のストップや昨年の死球リタイアなど、イチローの分が悪いような印象がある。
しかし、結果は違った。この回先頭のイチローはあっさり二塁打。ニールは四球で、藤井。
毎年、Fs戦ではいいところで一発を放つ藤井だが、なぜか替えられてしまった。
代打は藤立。近鉄から来た左キラーだ。
「やったろうじゃねぇか」とマウンドに上がろうとする下柳をよそに、森コーチと大島監督が登場。
「ンでだよォ」という天を仰ぐリアクションの下柳。
中継ぎでも1億円プレーヤー。こんな扱いでは納得いかないのだろう。下を向いたまま、とぼとぼとベンチへ帰った。
たしかにこんな使い方では元をとれてないような感じ。
来年、彼がFsのユニフォームを着ていないような気がするのは私だけではないと思う。
藤井も藤井だ。毎年毎年ハンパな使われ方をされている。ほかの監督だったら、ずーっと使うと思うが…。
で、その代打の藤立も3番手・生駒の登場で代打の代打・松元に替えられてしまった。
ほんと、オリックスはこんなのばっかり。
生駒はこの回踏ん張ったが、7回につかまる。原田・黒木も出るが、
結局7回は3点を返され、6-5と1点差に…。
8回・黒木が二死から2人のランナーを出し、ミラバル登場。
すべてのリリーフ投手が、早めの出番になってしまった。
ミラバルはボークを出したものの、8回は抑えた。
打線は金田を4回でKOしたものの、そのあとがダメ。
高橋功に3回1安打、牧野に2回無安打で9回を終えた。
6-5のまま迎えた9回。先頭はイチロー。
ここで出したらもうヤバイ、と思ったが、サードゴロに仕留める。
で、ミラバルは気がぬけちゃったのか、次のニールにバックスクリーン横へ放り込まれる。
同点。ゴールデンウィークで3万2000人を数える歓声の中、Fsの勝利はすでに消えてしまっていた。
HR後の先頭・五十嵐は四球。杉本尚が送って、小川は敬遠。
塩崎との勝負に出るが、また四球。無安打で満塁にしてしまった。
ここで1番の田口。不振だったが、7・8回にヒットを打っている。
2ストライクをとるも、ファールで粘られた挙げ句三遊間を抜かれ、サヨナラ。勢い負けだった。
どうも最近の試合に共通するのは、投手の早めの交代が裏目裏目にでていること。
しかも、後続もどんどん替えちゃうもんだから、最後はミラバルと心中するしかないのだ。
森コーチのやり方なのか、大島監督のやり方なのかわからないが、なんとかしてほしいものだ。