かんたん記


archives 2000.5

ココロのエース、また…

at 2000 05/01 01:24

2000.4.29 Sat.
パ・リーグ公式戦

Fs-H 5回戦[東京ドーム]
×2-4
W
篠原1勝 Sペドラザ1敗5S L黒木1勝1敗 HR小笠原3 片岡2 坊西1(2)


ゴールデンウィークの初日・4月29日。
土曜のナイターということもあり、この日は3万人と、最近では大入りの部類に入る試合となった。
当日券売場も試合開始直前は長い列ができていた。Fsは5連勝中で、球場の雰囲気はよい。

流山の江戸川河川敷で草野球をやったあと、そのままドーム入り。
ユニフォームやスパイクが入ったバッグは邪魔で重いのでコインロッカーに入れてきたが、
普通のタイプのロッカーなのでマイバットはもちろん入らない。
球場内に持って入ると「バットはお預かりします」とのこと。
やっぱりいろいろ邪魔だし危険なのでバットは入り口で取り上げるようだ。
これを知ってたら、バッグも一緒に預けたのに…。300円損した(笑)。

ロッカーは「青いビル」にあるが、その周辺から外野寄りの券売所へ行く間ずーっと、
今年新調されたFsの応援歌が流れていた。「だんご3兄弟」の速水けんたろうお兄さん(笑)が唄っている。
で、中でバットを預けていると、本物のけんたろうお兄さんがマウンドあたりで唄ってるではないの。
始球式とミニライブをしに来たらしい。始球式はストライク投球で、喝采を浴びていた。

すでに発表が終わっていたダイエーのスタメンを見ると、下位打線が貧弱なイメージだ。
7番・鳥越、8番・坊西、9番・井口…。
鳥越は昨年途中中日から移籍加入、3割ながら、試合終盤の出番が主だった。
坊西は9年目の昨年、わずか9試合の出場だったが、城島の長期故障離脱で出番が回ってきた。
井口は長打力を秘めるものの、打率1割台。
左打ちの浜名を下げてまで起用されている鳥越。相当調子がいいのだろう。

先発投手は岩本ラジオ。未だ未勝利のガンちゃん。今日こそは…。


今年加入のラジオは2度目の対戦。
ギクシャクしたフォームで打者はタイミングがとりづらそうだ。前回は抑えられている。
タチが悪いのは、セットポジションの方がなおさら打ちづらいというところ。
素早いクイック投法が、ワインドアップより合わせづらいのだ。

ガンちゃんは、100〜110km/h台のカーブのキレがよい。
3回に4安打され、2失点。しかし、それ以外は自身のファインプレーもあって得点を許さない。
ラジオも相変わらずで、ランナーを出しても打線が続かず…。

と、いうことで得点はワインドアップの失投をつくしかない。
4回に小笠原が3号、6回に片岡が4月2日以来の2号と2本のソロアーチでなんとか2点を返し、同点になった。

その後ガンちゃんはカーブが冴えを保ったまま10回まで無失点。
7回を2失点で降板したラジオにかわった篠原も無安打ピッチングで、2-2のまま延長11回に入る。

ガンちゃん続投かと思いきや、下柳の登場だ。
まだ、勝っていないガンちゃんにとって、きょうの投球内容は満足のいくものであったろう。
しかし、試合が決しないままマウンドを降りることになってしまった。
4月1日の開幕戦では、完投できる勢いながら9回にミラバルに交代。
ミラバルが絶不調で打ち込まれ、好投が台無し。試合後「完投したかった」ともらした記憶がある。

今回は球数が155球に達し、先発投手の使い方を考えれば、たしかに代えて当然な状況だ。
ただ、ガンちゃんなのだ。ガンちゃん。ほかとは別扱いして欲しい。
何度かここに書いたが、ガンちゃん「ココロのエース」であると思う。
実力では金村が実質的なエースだ。
しかし、ガンちゃんには他の選手に対して大きな影響力のある人間性と統率力がある。
このガンちゃんが不振。また、好投すれば、味方の援護なく降板…。

これまで、煮え切らないものがあったはず。後続の投手が打たれようもんなら「またか…」となってしまう。
リーダーであるプレッシャーと、思い通りにならない内容に対する鬱憤がどんどん大きくなりそうで怖い。
この試合の流れも変わってしまうし、球数云々とか、次回の登板に備えてとかではなく、
気持ちの投球を期待して引っ張って欲しかった。と、私は思った。


下柳松中ひとり抑えて、黒木にスイッチ。
秋山を抑えたが鳥越にこの日2安打目を許す。鳥越はやっぱり調子がいいようだ。
ここで坊西。とても捕手には見えないゲッソリした体、
通算打率が2割に届いていない、非力なイメージしかない選手だ。
本人には失礼だが「こんな奴に打たれるわけがない」というのがFsベンチの見方だったろう。
しかも、この日すでにヒットを打ってしまっている。もう、出ないだろう…。
とかなんとか言ってるうち、ファールで粘り、黒木の速球に徐々にタイミングが合い始める。
黒木には剛速球投手に付き物のフォークがなく、スレートで押すしかない状況になってしまう。

で、誰もが予想しなかった結果…。
坊西が9球目をポカーンとかる〜くライトスタンドに運んでしまった。
なんと昨年まで通算211打数で1本しかなかったホームランが、こんな大事なところで出てしまった!
当の本人はキャピキャピしたハイタッチをベンチ前で繰り返していた。そりゃ、嬉しいよなぁ。

次の左打者・浜名井口の代打吉永に替わってセカンドに入っていた)を迎えたところで、サウスポー・原田が登場。
後続の柴原村松と3人左が続くが、じつは坊西も左なのだ。
どれだけFsベンチが坊西をナメてかかってたかがわかる。
もう11回だ。パ・リーグはやっても12回までだから、投手を惜しまず使っても構わない。
まぁ、誰が悪いって、この日のこの場面に限って打っちゃった坊西がいちばん悪いんだけど(爆)。

原田はしっかり抑えて11回の裏だ。
4-2となった時点で、ペドラザ様が当然登場。クリーンナップがあっさり3者凡退に斬ってとられた。


またガンちゃんの試合で勝てなかった。連勝も5でストップ。
いったい、いつになったら「マイド!」のヒーローインタビューが聴けるのだろうか…。

バッターをすぐ替えるvsピッチャーをすぐ替える

at 2000 05/06 03:31

2000.5.3 Wed.
パ・リーグ公式戦

BW-Fs 5回戦[グリーンスタジアム神戸]
×6-7
W
牧野1勝1敗2S Lミラバル2敗5S HRニール5 


3月4日の鎌ヶ谷でのオープン戦の試合前、駐車場からスタンドへ向かうとちゅう、
新谷がグラウンドから引き上げてきた。登板の予定がなかったため。
で、一緒にいた友人がカメラを持っていたので、声をかけて写真を撮らせてもらった。
顔は怖いが、フレンドリーな人だった。それ以来、なんとなく応援している(笑)。

西武をクビになった昨秋、テスト入団した。ことし、6人目の先発として、なんとか頑張っている。
シーズン前、「4〜5月は活躍する」と私は予言(笑)した。
それを聞いたネット仲間たちの意見は「絶対ない」ばっかりだった。
今のところ、予言は当たっている。どうせなら、シーズン通して先発の一員として加わってほしい。

この日の先発はその新谷金田だ。
未だオープン戦も含め、試合で投げてる姿を見ていなかったので、今回の遠征の楽しみがひとつ増えた。

観戦位置に選んだ特別指定席は肘掛けが付いている。
他の内野席は、駅のベンチみたいな一体型の背もたれのないものだ。
通路では紙のおしぼりをくれる。また、膝掛け用の毛布も頼めば無料で貸し出してくれる。さすが特別。
席は一番後ろから2番目の列。2階席の下で日陰だ。後ろが入り口で抜けているのでちょっと寒い。
天気はよく、ちょっと前の列からネットかぶりつきの席までの観客は、みんな暖かそうだった。


さて、子ども向けの試合前のイベントが終わって、試合開始。
イマイチ苦手意識のある金田だが、そんなことはなかった。
1番に上がった金子がショート内野安打。2番・小笠原がライトへクリーンヒット。
3番・片岡は打ち損ねたが、イレギュラーバウンドでファースト・藤井の頭を越え、これまた内野安打でまず1点。
4番・オバンドーは快音を残しライトへの犠牲フライ。
はやくも2点を先取した。

2回も小笠原片岡の連続タイムリーで4点目。
さらに4回は小笠原オバンドーのタイムリーで6点。
小笠原は4回で早くも猛打賞となった。

ということで、打線の援護はたっぷり。新谷は不運な内野安打もあって5回を2失点だが勝ち投手の権利を獲得。
ストレートが140km/h前半と往年の球威が復活している。打者の芯をはずし、ゴロの山を築く。
「いいときの新谷はこんなだったなぁ」と昔を思い出した。

6回表の攻撃中、ブルペンに下柳の姿。「まさか、替えるの?」と心配する。
前回観戦のガンちゃんのことを思い出した。
4点差。あと1回投げさせれば、後続のやりくりも楽なのに…。いや、替えないよなぁ、まさか…。

しかし、案の定、新谷は5回でお役ご免。
イチローニール藤井の左の強打者3人と当たる6回裏、下柳がマウンドに上がった。
(後で調べたら、新谷は105球も投げていた。いろいろな要素を絡めると、交代は自然だった…)

イチロー下柳といえば、連続無三振記録のストップや、昨年の死球リタイアなど、
イチローの分が悪いような印象がある。
しかし、結果は違った。この回先頭のイチローはあっさり二塁打。
ニールは四球で、藤井
毎年、Fs戦ではいいところで一発を放つ藤井だが、なぜか替えられてしまった。
代打は藤立近鉄から来た左キラーだ。

「やったろうじゃねぇか」とマウンドに上がろうとする下柳をよそに、森コーチ大島監督が登場。
「ンでだよォ」という天を仰ぐリアクションの下柳
中継ぎでも1億円プレーヤー。こんな扱いでは納得いかないのだろう。
下を向いたまま、とぼとぼとベンチへ帰った。
たしかにこんな使い方では元をとれてないような感じ。
来年、彼がFsのユニフォームを着ていないような気がするのは私だけではないと思う。

藤井藤井だ。毎年毎年ハンパな使われ方をされている。
ほかの監督だったら、ずーっと使うと思うが…。
で、その代打の藤立も3番手・生駒の登場で代打の代打・松元に替えられてしまった。
ほんと、オリックスはこんなのばっかり。

生駒はこの回踏ん張ったが、7回につかまる。原田黒木も出るが、
結局7回は3点を返され、6-5と1点差に…。

8回・黒木が二死から2人のランナーを出し、ミラバル登場。
すべてのリリーフ投手が、早めの出番になってしまった。
ミラバルはボークを出したものの、8回は抑えた。

打線は金田を4回でKOしたものの、そのあとがダメ。
高橋功に3回1安打、牧野に2回無安打で9回を終えた。

6-5のまま迎えた9回。先頭はイチロー
ここで出したらもうヤバイ、と思ったが、サードゴロに仕留める。
で、ミラバルは気がぬけちゃったのか、次のニールにバックスクリーン横へ放り込まれる。

同点。ゴールデンウィークで3万2000人を数える歓声の中、Fsの勝利はすでに消えてしまっていた。

HR後の先頭・五十嵐は四球。杉本尚が送って、小川は敬遠。
塩崎との勝負に出るが、また四球。無安打で満塁にしてしまった。

ここで1番の田口。不振だったが、7・8回にヒットを打っている。
2ストライクをとるも、ファールで粘られた挙げ句三遊間を抜かれ、サヨナラ。勢い負けだった。


どうも最近の試合に共通するのは、投手の早めの交代が裏目裏目にでていること。
しかも、後続もどんどん替えちゃうもんだから、最後はミラバルと心中するしかないのだ。

森コーチのやり方なのか、大島監督のやり方なのかわからないが、なんとかしてほしいものだ。

ブレーキの差

at 2000 05/14 19:14

2000.5.13 Sat.
パ・リーグ公式戦

Fs-Bu 7回戦[東京ドーム]
×7-12
W
田畑2勝2敗 S石毛1S L岩本1勝2敗 HR中村8 片岡3(3) ローズ10 小笠原5(3) 


公式戦三度目のガンちゃん先発試合の観戦。
相手はとにかく投手が課題だ。打線は恐ろしい。ガンちゃんが頑張れば、必ず勝てる…。

近鉄の先発は田畑
シーズン前、今季の一軍での出番が保証されていなかったヤクルトから緊急トレード加入した投手だ。

今季の近鉄は先発投手が確定できず、昨年、自律神経失調症で阪神を退団した山村がキャンプ中にテスト入団、
現在先発ローテーションに入ってしまっているという、かなりのコマ不足の状態だ。
ベンチ入りの投手にも移籍の丸尾広田、新人奈良といった名前が並んでいる。

開幕2連戦で先発したウォルコットエルビラの新助っ人コンビもすでに姿を消し、
若手の面出宇高吉川勝といったリリーフ陣もいつのまにか消えている。

対して、Fsは、開幕以来なかった投手陣の入れ替えを初めてした。
前日自責点10の失態を演じた敗戦処理係・櫻井(つくし似)が落ちて、立石が上がってきた。
立石も最初は敗戦処理からだろう。


試合はいきなり1回表に中村の一発で幕開け。ボロボロゲームのプロローグだった。

きょうのガンちゃんはいつにも増してコントロールが悪い。
カーブのブレーキもなく、ふだん100〜110km/hに対し、きょうは10km/h増。
これがいけなかったのか。緩急の差をつけられないということだ。
ランナーを貯めると左バッターにレフト線に流されるというパターン。どんどん点を獲られる。
結局、5回2/3で自責点8。まったく収穫のない登板になった。

そんなこんなで立石は登録日にいきなり出番。
敗戦処理で8・9回を無失点だったが、死球やワイルドピッチもあり、ピリッとはしなかった。

近鉄は18安打。チャンスでセンターやライト前に飛ぶ当たりが多く、
井出上田の強肩はかなり堪能できた(笑)。
井出は本塁封殺も一度あった。

この試合の終盤、オバンドーに代わり、故障で肩の弱い石本が何故かレフトに入った。
交代前のキャッチボールは見るに耐えない。ヒジが曲がったままの猫まねきキャッチボールだ。
内野手時代にダイビングキャッチのやりすぎで痛めた右肩は、かなり傷んでいるようだ。
打撃不振もあり、徐々に出場機会が減っている。前日出場登録の井出の復帰は、石本にとっては痛手だ。

肩のからみで、今季の石本はスタメン専用選手だった。
外野の奥で球を処理した場合、中継にダイレクト返球できない。
それを補う俊足が、なんとか外野での起用を持続させている状態だ。
あえて途中から守備固めで使うことはなかった…。
それが、なぜか守備固めで起用。これはテストではないか?
ここで使ってみて、あまりにも肩の調子が悪ければ、二軍に落とすのかもしれない。
小牧は代打で結果を出せなかった翌日、櫻井(つくし似)も打ち込まれた翌日に落ちた。

ただ、二軍から上げる外野手が今、いるのかどうかは知らないが…。

4-12で迎えた9回裏・二死から小笠原の3ランが出た。
つづく片岡が出塁して、本来なら4番・オバンドーだが、代わった石本の登場だ。
結局石毛に空振り三振に斬ってとられた。う〜む。二軍に落とすきっかけの要素になってしまった。
石本、あしたはいるのだろうか…。勝手に私が思っているだけだが…。

6回から登板の石毛巨人時代のトラウマか、9回に3失点したが、
結局その3点だけで、点差に関係なくセーブがつく3イニング以上(4回)を投げ、
1996年以来のセーブを挙げた。
ガンちゃんとは対照的に、カーブのブレーキがスゴイ。
昨年オフのスポーツ新聞では戦力外説も目にしたが、まだまだ頑張れそうだ。


さて、私の観戦通算は1勝6敗になってしまった。
いったい、勝ち越すのはいつなんだろう?
観戦予定の明日は今季初登板・プロ未勝利の清水が先発だ。
彼にも勝たせたいし、近鉄戦3連敗も避けたい。
行かない方がいいのかなぁ…?(自爆)


●●●今季観戦通算 1勝6敗 勝率.143●●●

運で投げる男?

at 2000 05/15 20:27

2000.5.14 Sun.
パ・リーグ公式戦

Fs-Bu 8回戦[東京ドーム]
○4-2
W
清水1勝 Sミラバル2敗7S L廣田2勝3敗 HR金子1 


清水章夫・3年目・24歳。
おととしドラフト1位で入団。移籍した前エース・西崎の21番を受け継ぎ、大きな期待を背負った。
1年目・開幕早々先発のチャンスをもらうも活かせず、昨年は一軍登板もなかった。
昨シーズン末にはアメリカへ野球留学し、今年こその飛躍が期待されていた。

今年も開幕の一軍メンバーには入れず、ファームでの登板が続いていたが、
週明けのオリックス戦に、毎日曜日登板していた金村を回すことになり、
オーミーの故障もあって、出番が回ってきた。

不調の近鉄相手に連敗しているチーム。3連戦3連敗はできない。
週明けのオリックス戦へ向けて、どうしても負けられない1戦。
大卒のドラ1。一軍でわずか3試合の登板で未勝利という背景も加わり、
大きなプレッシャーを抱えての登板だ。


近鉄の先発は高村
ケガのリハビリで出遅れて2試合目の登板だ。
この高村に対し、Fsは一番に石本を入れてきた。かわりに上田がスタメンを外れた。
どうやら、前日のわたしのネガティブな読みは外れたようだ。


アメリカのどっかの女性州知事の始球式で試合開始。
生で清水を見るのは初めてだ。どんなピッチングをするか?

大柄な体格から繰り出すストレートは136km/h。  …えっ? こんな遅いの?
意外だった。っていうか、私自身この投手のことはよく知らなかっただけだったんだが(笑)。
変化球はスライダーしか投げない。これが120km/h中盤の速さだ。

ストレートが遅い割に、スライダーは一戦級のスピードといったところか。
これでは緩急での勝負は難しい。
序盤はコントロールに苦しみ、ボールが先行するカウントが多い。

が、真芯で打たれた打球が野手の正面に飛ぶ。運がいい。
球速の遅さ、球種の少なさの割に大学野球で結果を残してきたこの男。
いままでもそういう流れで野球をやってきたのかもしれない。

しかし、3回・中村の犠飛で1点。5回にはまた中村のタイムリーで2点目を失う。


5回裏・金子が今季第1号をレフトへ叩き込む。
続く1番・打撃不振の石本は、セーフティーバントに出る。
ここで野手の送球が乱れ、外野を転々とする内に石本は三塁に達した。
続く小笠原の犠飛で2-2の同点となる。

この頃から清水の球速が落ちてきた。が、それが功を奏したか?
スライダーが120km/hを切ってきてから、打者のタイミングが合わなくなってきた。
中途半端に止めたバットに当たったり、空を斬ったり…。
ムダな投球なく、ポンポンとアウトを獲っていく。

序盤の早いスライダーは前フリだったのか(笑)。回が深まるにつれ、味が出てくるのだ。


ランナーは出るものの、あと一歩のところで打ちあぐんでいた高村だったが、
病み上がりのため、6回途中にピンチを迎えた高村廣田に交代。
速球が走っていたが、まだ球数制限があるのだろう。

高村のときになかなか出なかったタイムリーが廣田に代わったらかんたんに出た。
7回裏・オバンドーウィルソンの連続タイムリーで4-2とした。

この得点が理由か、7回を投げきった直後に決まっていたかは定かでないが、
清水は7イニングで降板した。勝ち投手の権利を持って。


8回表、一死で水口を一塁においた場面でローズを迎えた。
生駒に続く3番手・原田が登場。後続に左打者はいないので、ここ一人だけの起用だ。
しかし、いつものコントロールがなく、カウント0-3。ランナーを貯めたくない場面。
当然ストライクを獲りに行くが、一塁線に痛烈な当たりを浴びる。

が、その先にいたのは小笠原。真正面でライナーを捕った小笠原は一塁を踏んで、ランナーもアウト。
一瞬のうちにチェンジとなった。

9回は悩める守護神・ミラバルクラークにいきなりレフト前に打たれるが、
後続をなんとか抑えてゲームセット。清水のプロ初勝利が決定した。

8回のゲッツーといい、ミラバルが抑えちゃったことといい(爆)、
ほんとにきょうの清水は運がよかった。
相手の高村が球数制限があったのも、なにかそういうものを感じた。


試合後のオーロラビジョンには、初勝利にビービーと泣く清水の姿が写っていた。
小笠原から厳しさを抜いたような風貌。いかにもやさしそうな、泣き虫の面構えだ。

じっさいの性格はどうなのか知らないが、見た目通りのやさしい性格では、今後が思いやられる。
私は「はやく小笠原になれ」と言ってやりたい。
清水が一人前になったとき、小笠原と区別がつかなくなっているかもしれない(笑)。

なにはともあれ、先発のできる日本人サウスポーが出てきたこと、
近鉄戦3連戦3連敗を回避できたことは喜ばしい限りだ。


この試合で田中幸が300二塁打を達成した。
ついこの前、1500本安打を記録したばかり。ゆえに、ヒットの1/5が二塁打ということになる。
ケガが多いけど、やっぱりスゴイ選手だ。
ただ、今年のユキオは打率が1割と2割の間を行ったり来たり…。
同姓の新人・田中賢も入ってきたし、ウカウカしてられないぞ。

●●●今季観戦通算 2勝6敗 勝率.250●●●

ロッテ様はお客様

at 2000 05/22 21:24

2000.5.19 Fri.
パ・リーグ公式戦

Fs-M 6回戦[東京ドーム]
○7x-6
W
ミラバル1勝2敗7S L小林雅1勝4敗 HR初芝4(2) 井出1(2) 片岡4 


この日は恒例『フライデーナイトフィーバー』ということで、C席が特別割引の1000円。
東京ドームの試合中はガンちゃんがCFに登場する。
実際は、ガンちゃんは土曜に投げるローテーションなので、
『サタデーナイトフィーバー』のほうがしっくりくるんだが…。
…これって、そのまんまじゃん(笑)。
パ・リーグだから、土曜はデーゲームも多い。「ナイト」もちょっとハマらないか。

金曜なので、仕事がある。試合開始からは観られない。
ドームに入った頃には1-0でリードした3回だった。

田口がスタメンマスクを被っている。
今年のスタメンは記憶にない。定かではないが、たぶん初めてだろう。
正捕手・野口はケガをしたわけでもなく、リードに変化をつける意味での田口起用だろう。

また、高卒2年目の実松がこの日初めて一軍ベンチ入りした。
野口田口だけだった捕手陣だが、やはり三人目が必要なのだろう。
実松の勉強の意味もあるのかもしれない。
試合に出るところを見たいが、展開が余程悪くないと出番はないだろう。
できれば観に行った試合では出て欲しくないような感じだ(笑)。


先発は関根ロバーツだ。
ロバーツは春のキャンプ中にテスト入団した左腕。
シーズン当初は中継ぎだったが、ロッテが先発を総入れ替えに近い形で中継ぎと入れ換えた中のひとりだ。

球速は速くないが、ムービングファーストボールだろうか? 甘そうな球だが、打球が芯を喰わない。
素直なストレートは投げていないような感じだ。

関根は持ち味だったコントロールが、ここ2年、どんどん悪くなっている。
ストライクを獲りに行くと、高めに打ち頃のストレートが入る。そのため、毎試合ホームランを浴びる。
3回をなんとか無失点に切り抜けたが、4回、不振の初芝に2ラン。

ロバーツもこの日はコントロールが悪い。
4回、2点先取された直後、四球などで満塁に。ここで小笠原が走者一掃の二塁打。
6回は井出が今季第1号の2ランをライトに運んで6-2ロバーツをKOした。
今季5試合の対戦で負けなしのロッテ戦。これで誰もが勝ちを確信した。

関根は6回途中で勝ちの権利を持って降板したが、後続が良くない。
いつものお決まり・生駒-下柳黒木の中継ぎ陣がそろって不調。
8回・ランナーを背負って出たミラバルも打たれて、気づくと6-6の同点になっていた。

9回はミラバルが三者凡退に抑え、いい雰囲気で9回に。
1番からの好打順だったが、井出小笠原と凡退。
7回に走塁ミスでチャンスをつぶしてしまっている片岡に回る。
私は「片岡、はたらけ〜!」と内野席で叫んだ。いい場面でいっつも凡退してるイメージがあったので。

「こういうオイシイ時だけ打つんじゃないの〜?」と話していたその直後、
もの凄い打球がレフトスタンドへグサッ! サヨナラホームランだ!
予言も当たってしまった!

割と控えめな片岡だが、ヒーローインタビューの前後、かなりの喜びを体現していた。
「今まで打てなかった分をここで打とうと思った」というコメント。
気持ちはわかるが、もうちょっとコンスタントに打ってほしいなぁ。不動の3番打者なんだから。

これでロッテ戦今季6戦6勝。もはや負ける気もしない。
ロッテ戦は客も入るし、まさにお客様だ(笑)


おまけ(笑)
この日、元Fs河野が1イニング登板した。
そういやぁ、名前聞かなかったなぁと思ったら、やっぱり今季初登板だった。
往年の速球はまったくなくなっていたが、変化球主体でなんとか無失点できりぬけた。
次の試合先発の岩本ツトムの18番は、彼がつけていたのだ。
まったく懐かしい限りだ。ほかのチーム相手のときは、頑張ってほしいなぁ。

●●●今季観戦通算 3勝6敗 勝率.333●●●

これぞシーソーゲーム

at 2000 05/22 22:39

2000.5.20 Sat.
パ・リーグ公式戦

Fs-M 7回戦[東京ドーム]
×5-11
W
小林雅2勝4敗 L岩本1勝3敗 HRボーリック8(2)・9(3) オバンドー13(2) 3(満) 


前日の片岡のサヨナラHRの勢いで楽しい夜を過ごし、そのノリで再びドームへ。

先発は土曜の男・今季とにかく調子の悪いガンちゃんこと岩本ツトム
相手の先発がルーキー・清水直ということもあって、なんとか勝たせてあげたい。

1回。今季のガンちゃんにしては珍しく立ち上がりが良い。
ストレートが走っている。ポンポンと2アウトをとる。
…が、大塚に二塁打を浴び、ファンから「やっぱりか」のタメ息。
この回は抑えたものの、2回もピンチを招くと小坂にレフトに流されあっさり1失点だ。

ストレートの走りはいいものの、先週同様、カーブも走ってしまっている(笑)。
いつもはブレーキの利いた100km/hひとケタ台のカーブが10km/h速い。

2回裏、エラーにつけこんだチャンスから小笠原のタイムリーで3-1と逆転。
ちょっと早い気もしたが、清水直はこの回いっぱいで降板となった。

しかし、せっかくの援護もムダ。ガンちゃんはよくならず、
直後の3回表・ボーリックに完璧な当たりの2ランを浴びる。
さらにその後もランナーを貯めて押し出し。3-4と再逆転を許す。
最後のフォアボール目はフォークだった。小さな小坂は手が出かかったが、見送った。
押し出しになる1球をフォークで、ってのはあんまり見たことがない。いつもと違う…。

何が違うかっていうと、キャッチャーが違うのだ。
前日に続き、田口がスタメンマスク。
現在正捕手の野口が移籍してきて活躍し始めても、ガンちゃんのときは田口がマスクを被っていた。
そのノリで行ければよかったのだが…。もはや田口のリード感も鈍ってしまったか?
出番の少ない二番手捕手として通年一軍にいるがために、二軍にいるよりも逆に試合の感覚が弱まっている。
捕手は特殊なポジションなので三人はベンチにほしいところだが、
野口ほど一番手がガチガチだと、控えの実戦感覚が遠ざかってしまうのが難点だ。

4回表、マスクを被って出てきたのは野口だった。
すると、不思議なもので、4・5回をガンちゃんは三者凡退に斬ってとった。
打撃面でもチャンスに打てなかった田口の株は下がるばかりだ。
この流れでは今後、首脳陣があまり使う気にはならないだろう。

ガンちゃんが良くなってくると、打線も応える。
5回裏・オバンドー川井からバックスクリーンにリーグトップの13号逆転2ランを叩き込む!
再々逆転で5-4。試合が俄然面白くなった。

6回も無難に切り抜けたガンちゃんだったが、7回、ついにスタミナが切れて満塁のピンチを迎える。
バッターは「イチローを意識している」打撃フォームで打率.315を残し絶好調の福浦
帽子を取ると惨めな薄毛なのだが(笑)、体型や横顔もイチローの雰囲気が確かにある。

ヨレヨレのガンちゃんを生かす手はなく、当然左のリリーフエース・原田の出番だ。
今季、数度のイチローとの対戦では、完璧に抑えている。
カーブがまったくタイミングが合わず、腰を抜かすイチローを何度見たか…。
一緒に観戦した友人と「イチローのマネをしてるなら打てまい」と笑いながら話していると、
山本監督登場。代打・を告げた。
このところ、酒井にセカンドを獲られ、ずーっと控えに回っていた。
前日も代走の出場。非常に影がうすくなりかけていたところだった。

直後、悲しい結果が出た。
2球目をフルスイングしたの打球は、レフトスタンドに突き刺さった。
再・再々逆転で5-8。精神的に3点差以上のダメージだ…。
後から聞いた話では、は5/9以来、スタメンから遠ざかっていたらしい。不調が理由。
3割打者を押しのけてまで起用されたこの場面。監督の男気を感じたのか。最高の答えを出した。


この両チームに共通する点、それは世間から「チームリーダーとして」と扱われている選手の不調である。

片岡田中幸初芝の4人である。
ユキオ初芝はともに打順を下位に下げられている。背番号も同じ6。
初芝は.210台、ユキオは.190台であえいでいる。

いくら周りが良くても、このあたりが打ってないと、イマイチチームのノリが悪い。
ユキオはいつになっても良くならない。
そろそろ奈良原をスタメンで使って、ユキオの再燃を期待する形にもっていった方がいいのではないだろうか?

はこの試合では結果を出したが、簡単にスタメン復帰はできない。
山本監督は「実績と名前では起用しない」というスタンスを貫いているからだ。
誰にでも均等にチャンスを与えるのがやり方。いま、にとってはいちばん苦しい時期かもしれない。


そんな余韻に浸っている中(笑)、8回にはビハインドの登板では力が出ない黒木が、
ボーリックにダメ押しの3ランをバックスクリーンに運ばれる。

5-11。万事休す。


9回裏・前日登録された実松の出番が、大量点差ということで回ってきた。野口の代打だ。
あわやホームランという当たりをレフトポール際に放つ。なかなかパンチ力がありそうだ。
結局中飛に終わったが、これもイイ当たり。
6連戦が始まると先発投手の枠を確保するので、実松は落とされるだろう。
しかし、一軍にいる間に、何度か代打で出番がありそうな感じだ。期待は大きい。


ガンちゃんは自分の撒いたランナーが満塁弾で返されたために、
負け投手になってしまった。
いったい、いつになったら目覚めるのだろうか…。
打線同様、ガンちゃんがしっかりしないと、チームも昇ってこないのだ。


おまけ(笑)
この日も、河野が1イニング登板した。
大量点差の余裕か、三者凡退。直球は130km/hそこそこしかスピードが出ない。
そのぶん、スライダーとカーブで翻弄していく。
1イニング限定なら、結構使えそうだ。緊迫した場面での登板が増えるといいなぁ。

●●●今季観戦通算 3勝7敗 勝率.300●●●

ガキはズルい。

at 2000 05/25 00:21

2000.5.23 Tue.
パ・リーグ公式戦

Fs-BW 9回戦[東京ドーム]
◎16-2
W
清水2勝 L金田4勝3敗 HRオバンドー14・15(2) 島田1(3) ウィルソン8 田中幸6・7 塩崎1 


会社を早く上がれるつもりが、19時上がりになってしまった。
でも、観に行くつもりでいたので、行く。

試合はすでに5回の裏だった。1-0でリード。
4回に4番・オバンドーの特大ソロで先制したようだ。

オリックスの先発は金田
昨年まで割と苦手意識があったが、私が神戸でゲリラ観戦した5/3も打ち崩している。

東京ドームに入った途端、オバンドーがタイムリーで2-0
ピッチャーは早くも二番手の加藤だ。本来なら先発要員なのだが…。

続く、この日なぜか5番に入っている島田が値千金の一発!
ランナー2人をおいて、「打った瞬間」の弾丸ライナーがレフトへ飛び込む!
昨年・イースタンで16本塁打した男の、一軍、つまりプロ入り初アーチだ。
私は5番起用を疑問に思っていたが、ズバリ的中だった。

続く6番・ウィルソンはライト線に特大のフライ。
本人が仁王立ちで見届ける中、打球はポールを巻いて「バコーン!」と上層スタンドに飛び込んだ。

さらに不振の7番・ユキオ島田とそっくりの弾道でレフトへドカーン!

3者連続アーチだ! 先発で結果を出せずリリーフにまわったベテラン・加藤だったが、
さらに自分の首を絞める結果になった。

私がドームに入った直後の猛ラッシュ。ビッグバン打線が目を覚ました。5回だけで7点の荒稼ぎ。
今季1勝7敗とオリックス戦は勝てる気がしなかったが、ここまで来れば間違いない。
6回も続投となった加藤だが、ランナーを1人おいてオバンドーにこの日2本目を
またもや弾丸ライナーでレフトに叩き込まれる。
6回は投げきったものの自責点8。このベテラン投手に今後の登板があるのだろうか…。


さて、対するFsの先発は、泣き虫清水(笑)。
5回を1安打に抑える好投を演じていたようだ。大援護を受けた6回以降もテンポよく投げ込む。
前回のプロ入り初勝利の試合同様、110km/h台後半の変化球がキレている。
8回に塩崎のソロと神様・イチローのタイムリーで2点を失うが、失点はこれだけだった。

この日は珍しく三塁側内野席で観戦したのだが、ファウルが一塁側より多く飛び込んでくる。
そして、私のすぐ脇にイチローのファウルボールが飛び込んできた。
誰も捕れずにコロコロと転がってきたので、思わず這って捕ってしまった。
喜んでポンポン手元で転がしていると、小学校中学年くらいの少年が私の前に立った。
「あの〜 もしよかったら、そのファウルボールゆずってくれませんか?」
と、丁寧に図々しいことを言ってきた。
が、ガキの頼みに「イヤ」と言う選択肢はなかった。しかたなくくれてやる。

少年は「ありがとうございました」と、外国人からみた典型的な日本人のように深々と頭を下げて、消えた。
実は、捕った直後はイチローが打ったボールだということに気にかけていなかったが、
少年に渡してからそのことを教えられ、無性に悔しさがこみ上げてきた。

こどもって、ズルいよな。ホント。
やるにしても、ボールぶつけてやりゃぁよかった(爆)。


7・8回、オリックスは開幕投手・小林まで出してきた。調子が悪いのだろうか?
あのチーム選手の近況は良く知らないが、仰木監督はいっつも、
何を考えてるのかわからない采配をするのでビックリさせられる。

しかし、小林ユキオに2本目の一発を浴びたり、実松のプロ入り初打点の犠飛などで4失点。
オリックスにとっては、登板した3人の投手が誰一人結果を出せない試合になった。


清水はプロ初の完投&完投勝利で2戦2勝。金村がブッ倒れている今、貴重な戦力になった。

と、いうことで、島田の本塁打・実松の打点・清水の完投と完投勝利と、
プロ初づくしの1日となった。大量点&6本塁打と相まって、これ以上ない楽しい試合になった。

それでいて試合時間2時間50分。清水のテンポのよさが生み出した結果である。

やれやれ、月並みだが、打ちすぎて明日が心配だ(笑)…。

●●●今季観戦通算 4勝7敗 勝率.364●●●

マジック師弟対決???

at 2000 05/25 23:59

2000.5.24 Wed.
パ・リーグ公式戦

Fs-BW 10回戦[東京ドーム]
×6-7
W
小倉1勝1敗8S L生駒1勝1敗 HRウィルソン9(3) ニール6 


さぁ、前日の勢いで今日も快勝だ!
…と、どこかで聴いたセリフで、運良く仕事が少なかった会社をとっとと出てドーム入りだ。

ネット仲間(イニシャルQ・笑)に日比谷にいる時点でケイタイ情報を聞く。
なんと、1回にいきなり5点先取! ウィルソンが2夜連続となる3ランを打ったようだ。
「きょうは勝てるよ」
イニシャルQの人はそう言った。


ドームに向かっている間の2回、さらに1点を追加し、入ったときには6-1になっていた。

ホームランを打ったウィルソン、打撃フォームが変わった。
タフィ・ローズのように、バットを寝かせて待っている。
ちょっと前まで、バットを立てて、耳の後ろでグリグリ揺らしていたのに。

が、カウント2-3になったらその昔の姿に戻った(笑)。いったい何が違うんだろう。
バットも白だったり黒だったり。気分でコロコロ変えているみたいだ。


オリックスの先発・杉本友は1回でノックアウトで姿はもうなかった。

一方のオーミーは左ヒジ痛でしばらく休んでいたが、前日の清水同様、大量援護をもらいテンポよく投げていく。

結局、左相手なのにあえて起用されたニールに一発を浴びるなどで6回を3失点。
まぁ、リードを3点差で守れたからいいだろう。

このところ6連戦がなく、また新しい先発投手・清水立石が加わったこともあり、
建山新谷の登板がない。この2人、当然ベンチ入りしている。
リリーフ陣はそろって酷使されている中、しばらくお休み&長いイニングを投げられるこのふたりが
いるのであれば、使わない手はない。

7回、交代を告げに出てきた大島監督がこのどちらを使うか、注目の瞬間だった。
が、呼ばれたのはいつものコテコテリリーフ陣のひとり・黒木
しかも、今年の順番だと、右は生駒が先のはず。

先頭は左の2番・大島。2人後がイチローだけに、左の先鋒・下柳か、
イチローキラー・原田がベターだったと思うのだが…。

黒木大島、3番・に連打を浴び、イチローの前に勝手にピンチをつくって降板となった。

次に出てきたのは、やはり順番が違って原田だった。まぁ、ここは納得。
今年は原田のカーブにイチローがまったくタイミングが合わず、
対戦すると必ず腰砕けの空振りをしてきた。まさにイチローキラーなのだった。

過去形になってしまった。そう、打たれてしまったのだ。
初球、カーブで入った後、当然のように連投した2球目のカーブを見事に狙われ、右中間に二塁打。
小川の代打・藤立を迎え、マウンドを降りた。
まだ7回だというのに、黒木原田がそろって一死も獲れずに降板した。

せっかくの勝ちゲーム。先発もこなせる投手が控えていることが逆にマイナスだったか?
無駄な投手起用になってしまった。

4番手は生駒野口はストレートばかり投げさせる。
ブレーキの利いたカーブもあるのだが、スピードガンは140km/h台ばかり。
結局ランナーが貯まっていき、田口に逆転タイムリーをライトに運ばれる。
7回に3投手を投じて4失点。どうも采配に納得がいかない。
8回・カーブをやっと効果的に混ぜ始めた生駒-野口のバッテリーだったが、
イチローを迎えて下柳に交代。
結局、いつものリリーフ陣がみんな出てきてしまった。

さらに9回、アリアスのところでまた交代。
もう、こうなりゃミラバルだろうと思ったら、このタイミングに建山
今さらかい。

わからない。ほんとにわからない。このところ、投手を代えすぎの采配。
どうなんだろう?

8回の裏・井出の代打で石本が出た。
どうでもいい高めのクソ球に手を出して空振りの三振。
12球団一弱肩のセンター・石本。前にも書いたが、守備固めでは使われない。
打席にいる間も、中村藤島がキャッチボールをやっていて、チェンジ後すぐにセンターに入れる状態だった。

しかし、そのまま井出のあとに石本がセンターに入ってしまった。
さっぱりわからない。ランナーをおいて彼の前に飛んだヒットは、簡単にタイムリーになってしまう。
わざわざキャッチボールをさせておいてなぜ強肩の中村を使わないのか?

その後ランナーをおいて下柳登場の場面、このタイミングでなんと、センター・中村のコール。
どうしてだろう? 無走者なら石本なの?
ランナーいなくたって、頭超えられちゃったら肩がある人のほうがいいだろうに。
イニングの頭から定位置に立って慣らしておいた方が、中村もやりやすかったんじゃないの?

9回裏、二死で島田。スタメンが続いていて、この日もライトに1本ヒットを打っている。
前日のプロ初アーチもあるし、当たりが出始めてきてるのだ。
しかし、上田を代打で起用。島田が不服そうにベンチに下がる。
上田も期待に応えられず、凡退。

相手も相手で、仰木監督は抑えの切り札であるはずの小倉を7回から投げさせた。
しかし、3イニングを無安打で完全に抑えきってしまった。
突飛な采配同士だが、長年のキャリアがモノをいう仰木マジックが味を出し切った。
前日左の清水ということでスタメンを外れていたニールが、
同じ左のオーミーなのにスタメン起用。結局ホームランを打ってしまった。

大島監督の起用法、いつになったら味が出るのか…。


そういえば、私がドーム入り前に
「きょうは勝てるよ」
って言われたような気がするんだが…。
アレアレ〜?

●●●今季観戦通算 4勝8敗 勝率.333●●●