新シリーズ ニュージャージーの野鳥

2002.5.16-17 Cape May Part2

  前の年の秋には,ボートクルーズに参加して水路の側から湿地(Salt Marsh)を見ました. その時の誰もが言うには,「ここは春が良い」とのこと. で,春まで待ち(公園で冬鳥を楽しんでました)再び帰ってきました.

  オーデュボン協会のパンフレットの地図を頼りにやって来たは良いのですが, ここが広いこと広いこと. その名はStone Harbor Pint

  ここは,湿地の中を流れる水路が集合して大西洋につながる場所の一つです. NJの南部大西洋岸にはこのような連絡水路(Inlet)がいくつもありますが, 中でもここは第一級のポイントでしょう.

  駐車場から太平洋側の砂浜を周り,陸側に折れてさらに砂の上を歩く事数十分. 地図の上ではそのあたりにシギたちがいるはずだったのですが, 潮が引きすぎて水際は更に遥か彼方に遠ざかってしまっていました(ガッカリ). しかし希望はありました. 双眼鏡で探すと,熱心にシギ・チドリを探す探鳥会の集団が見えたのです. その集団の視線の先には良い雰囲気の潮溜まりがありました!


【Stone Harbor Pint】
  いずれの方向からもOcean Rordに入り, 湿地の海側にある島状の土地Stone Harborに入ります. Stone Harborを縦(南北)の走る 2nd Avenueの南の突き当たりに駐車場があります. そこへ車を置いて更に砂の道を数百メートル最後まで歩くと, 一面砂地に出ます. そこから西(右)側に折れてさらに砂の上を歩く事数十分で湿地側の水辺に行けます. 駐車場からかなり遠いので荷物は少なめに.

No.035 メリケンアジサシ(Tringa melanoleuca
英名:Forster's Tern
  メリケンアジサシとアジサシが飛んでいたのは見えていました. 写真を撮っている時はどちらでもいいやと思っていましたが, つい最近(日本)スライドをルーペで見るとメリケンアジサシでした. アジサシより尾が長いです. ちらっとベニアジサシかな?とも考えましたが,違いますね. メリケンアジサシは,腹から背中,翼まで全体的に白く, くちばし基部と足の色はダイダイ気味. くちばしの先端ははっきり黒っぽくなっており, 目の前の白い部分が少し上に食い込んでいます. (CHINO)

No.085 アメリカコアジサシ(Sterna antillarum
英名:Least Tern
  日本のコアジサシとすごく似ています. 図鑑によっては,同一種としているようですが, アメリカでは最近別種扱いに変わったようです. なかなか近くで写真を撮るチャンスが無く,撮れたのはこのカットのみ (これではどこがどうコアジサシと違うのか分かりませんね).
  西海岸ではカルフォルニア以南, 及びメキシコ湾岸〜東海岸の海岸エリアで普通の夏鳥です. (CHINO)

No.086 クロハサミアジサシ(Rynchops niger
英名:Black Skimmer
  「ブラック・スキマー」と言う自分の中ではケープメイの湿地のスター的存在です. 翼を広げると1メートルを超え, 赤いくちばしと白黒のパターン,大きな鳴き声が目立ちます. 下くちばしを水中に入れながら水面ギリギリを飛んで小魚を捕らえると言う珍しいアジサシです (普通はダイビング). そのために,上より下くちばしの方が長くなっています (見方によってはカッコ悪い). 広い砂地にいるとき,急に上空から「ギリッ,ギリッ」という声が聞こえたので, 見上げると2羽の姿が見つかりました. 夢中で望遠レンズを向け,シャッターを切りました. なんとか写っている一枚があって嬉しかったです.
  アメリカ東海岸南部とメキシコ湾岸で留鳥, NJを含む東海岸中部で普通の夏鳥です. (CHINO)

No.087 ユキコサギ(Egretta thula
英名:Snowy Egret
  飾り羽がちょっと羽毛が多くなっている感じですが,コサギにそっくりです. 日本ではサギ類の中ではコサギが一番見る機会が多いですが, NJプリンストン近郊に住んでいますと, 一番見るのがオオアオサギ,次がダイサギ,3番目がかなり頻度が低くてこのユキコサギと言う感じです.
  アメリカ東海岸南部とメキシコ湾岸で留鳥, NJを含む東海岸中部やメキシコ湾岸の内陸で普通の夏鳥です. ユキコサギもコサギの特徴である黄色い靴下をはいていますが, 股の内側に上の方まで黄色い線が入っていて, 違和感があります. (CHINO)

  もう1ページはシギ・チドリを紹介します!(CHINO)