ケープメイの名物の一つに
カブトガニの大産卵があります.
まれにテレビでも取り上げる事がありますが,
アメリカ東海岸でカブトガニが普通にいることは
日本ではあまり知られていないかも知れません.
海辺の干潟や砂浜を歩けば,カブトガニのカブトが落ちているのを見かけます.
実はそのカブトガニの東海岸最大の産卵場所が
ケープメイの西岸にあたるデラウェア川河口なのです.
時期は3月中旬から6月始めまで続きますが,
砂浜に無数のカブトガニが上陸し,産卵します.
そして,その卵は総重量300トンに達し,
東海岸を北上する百万羽近いシギ・チドリの重要な餌となります.
彼らはここで2週間滞在するうちに体重が2倍にまで増えるそうです.
こういう話を聞いてしまったからには,どうしても行ってみたくなりますね.
まずは,最も有望な産卵場所である
Reeds Beachに行ってみました.
ちょっと予定と違ったのは,絶対多数を占めるのはコオバシギではなく,
ワライカモメでした.
写真のように,遠々と続く砂浜の波打ち際にはカブトガニが上陸しており,
更に多くのワライカモメが.しばらく待つと,キョウジョシギ数十の群が目の前を行ったり来たり.
着地場所を探しているふうです.
それにしてもすごい数でした.
【Reeds Beach Viewing Area】
カブトガニの産卵の最盛期は5月,数千のカブトガニが上陸します.
その時期,ビーチは全て立ち入り禁止.こういうところはアメリカ徹底してますね.
鳥の種類は,コオバシギ,キョウジョシギ,ヒレアシトウネン,ハマシギ,
ミユビシギなど.
ケープメイに向かうR47を南下すると広々とした湿地帯に出ます.
Bidwellクリークの橋を渡って少し行ったところで
Reeds Beach Rd.に右折します(よく見ていないと見逃す).
その道路の突き当たりがReeds Beachです.
突き当りから北(右折)へ海岸沿いに向かう道がBeach Av.で,
道路と海の間には家がまばらに建っており,
庭越しに波打ち際の鳥やカブトガニが見えますが,
そこは立ち入り禁止なので車の停車も我慢して先へ進みましょう.
さらに突き当たりが観察場所で駐車場もありますのでそこへ車を停めます.
観察ポイントは砂丘の上のプラットホームで,ビーチが一望できます.
写真を撮るのは,砂浜に向かって一番右側,
Bidwellクリークの河口に突き出す堤防の付け根が最も鳥に近寄れます.