ニュージャージーの野鳥

2001.9.16 Shark River, Asbury Park

  早いもので,こちらへ来て1年が経ってしまいました.今年は暖冬だそうで,昨年より暖かいようです.

  さて,話は去年の9月に戻ります. 今回は,海の方へシギチの見納めとカモメの状況を探りに出かけた時の写真をご覧頂きます.

  Brielleの方は,釣りに行った帰りなどに覗いていてあまり芳しくないのが分かっていましたので, まず,Shark River手前(南側,河川内)Route35沿いの浜に降りてみました. ぱっと見,シギは一羽もいませんで,もう終わったかとあきらめました.

  浜には,オオカモメ,セグロカモメ,クロワカモメがちらほら, メインは冬羽と幼鳥のワライカモメでした. 何枚かシャッターを押し,次へ行こうかと思ったときに, コブハクチョウ が目にとまりました.

No.043 コブハクチョウ(Cygnus olor) 英名:Mute Swan
  アメリカでも飼い鳥から野生化したものが五大湖周辺と, 東海岸北部沿岸域で繁殖してます. 主に,公園や動物園,ゴルフコースなどにいるらしいです. ニュージャージーの私の行動圏では海辺に近いエリアの公園の池や ここのような大きな川の河口付近で見かけますが, どこにでもいるわけじゃありません. アメリカでは野生化した種も年数が経てばリストに入るそうで (野生の記録もあると思いますが),図鑑にも移入されたという記述で堂々と載ってます. (CHINO)

No.013 ワライカモメ(Larus atricilla)英名:Laughing Gull
  港の方へ移動すると,おなじみのワライカモメの幼鳥(8月〜11月)がいました. 日本でも幼鳥の記録があるので写真撮ってみました. その年産まれの幼鳥は,秋頃までこのような茶系の色です (この羽根の頃では日本まで来ないか). 部分的に灰色系の羽根(第一回冬羽:10月〜翌3月)も見えてきてます. (CHINO)

  Shark Riverから少し北へ行ったところ, Asbury Parkに カモメがたくさん降りている海岸を見つけました. 大きくて黒い背中が目立つのがオオカモメ,白っぽいのがセグロカモメ(北米亜種), クロワカモメ,小さくてやや暗いのがワライカモメです.

No.001 クロワカモメ(Larus delawarensis)英名:Ring-billed Gull
  ニュージャージーの野鳥に一番に登場したにも関わらず, デジカメ写真しかありませんでしたが,ようやく撮れました. 毎週スーパーの駐車場で会ってます(笑)
  成鳥冬羽(9月〜翌4月)の個体で,頭部から首後部にかけて灰色の斑点があります. (CHINO)

No.013 ワライカモメ(Larus atricilla)英名:Laughing Gull
  この日最もたくさんいたのが,このワライカモメ成鳥冬羽(9月〜翌3月)です. 日本のユリカモメのようにたくさんいます. くちばしの先端上側だけちょこんと赤黄色っぽいのが個人的にかっこいいです. (CHINO)

No.044 ハシグロアビ(Gavia immer)英名:Common Loon
  海岸部で一通り写真を撮り終えて帰る途中,Shark Riverの上流部へ寄ってみました. するとアビの系統の鳥が岸のすぐ近くに浮かんでいるのを発見しました. 何故かその日は図鑑を忘れていまして,既に日が傾いていたので35mmカメラでの撮影はあきらめ, フィールドスコープ+デジカメで証拠を押さえました.
  帰って図鑑を見ると,分布域とくちばしの太さですぐにCommon Loonと分かりました. Common Loonなので「普通のアビかなんかだろう?」とず〜っと思っていたのです. それでもってつい先日,アップするので真木・大西550図鑑で和名を確認すると, なんと日本では超珍しい「ハシグロアビ」であるではありませんか! くちばしは確かにちょいグレー系で上に反った感じはありませんので, ハシジロアビとは違います.カナダ全域で繁殖し,北米両海岸で普通の冬鳥です. この鳥,かなりメジャーらしく,マガモ並に置物や小物になったりしてます.(CHINO)

  というわけで,ハシグロアビで439種目達成!!

次回は,Sandy Hookという野付崎のような場所に行った時の写真を紹介します. そこはかなりのバードウォッチングスポットでした. お楽しみに!(CHINO)