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DJ自ら新人を発掘し推薦
朝日新聞(朝刊)2003年(平成15年)5月28日(水曜日)ラジオ面のコラム。
以下、その内容です。【わんたん】
(以下、朝日新聞 2003年5月28日付朝刊 ラジオ面より)
ラジオアングル
DJ自ら新人を発掘し推薦
ラジオ局、特にFMが「ヘビーローテーション」などと銘打って楽曲を推薦することは、
すっかり定着した。
が、新人の演奏者その人を推す試みを一つの番組でやって成果をあげている例は珍しい。
大阪のFM802のDJヒロ寺平は自らの番組「ヒロT'S モーニング・ジャム」(月〜金曜朝6時)で、
自分が発掘した新人を週1回生演奏させ、評判なのだ。
企画のきっかけは3年半前で、高校生の息子の友達のひと言。
ある熟練したギタリストの演奏を聴かせると、ボソッと言われた。
「もっとうまい人、知ってる。押尾コータローっていうんですけど」
押尾はまったくの無名。連絡先を探し、生で演奏を聴いたうえ、番組で定期的に生演奏をさせた。
それが、彼のCDデビューへの足がかりにもなった。
昨秋デビュー、今春「さくら」が大ヒットした森山直太朗も、デビュー前の18カ月間、
東京から週1回、番組に通った。
いま番組に来ているのは、大阪のストリート発のA-Showというミュージシャンだ。
「生で歌ったときの音はもちろん、リスナーの応援もぼくの気持ちを押した。
ライブで魅了できる本物を世に送る。ラジオで生きる自分の責任」とヒロ寺平。
この番組に集う新人が出演するライブも、今年で4回目になった。
18年のDJ歴と「ミュージシャンになりたかった」ヒロ寺平の選球眼が、今花開いている。
(森 綾・フリーライター)
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番組に集う演奏者らによるイベント。右がヒロ寺平
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