[ パリのアパートホテルの生活 列車の乗り方&美術、味覚を求めて]

                      2007年8月〜9月

エールフランス機の機内放送が、この飛行機はフランス入国のカードを積み忘れました。
入国の時テーブルにカードがあれば書き込んでください。
無ければ必要ないということです。
という面白いアナウンスがあつた。

関空発パリ行きはエールフランス運行便で日本航空のコードシェア便だが
クルーは全員エールフランスだ。

かつてエールフランスのサーヴィスが最低でかなり腹が立っていたので、
不安を持ちつつ、機上の人となった。

席はビジネスで通路側、隣は19歳の日本人とフランス人の混血の青年で
ニューカレドニア生まれで14年生活、パリ生活は5年だという。
パリの大学で機械のデザイナーの勉強をしているという。
19歳だが同年代の日本人と比較にならない自立心が強いのを感じた。

食事は鴨の燻製のオードブルに、辛目のマスタード選びつけて食べると美味
ビーフステーキは蒸した感じで、これまたマスタードで食べると美味。
ワインと共に19歳の青年相手に空気が和むのを感じた。

食後は機内のバーでチョコを相手にブランデーで12時間のフライトを楽しむ。

パリ ドゴール空港に着くと案の定、入国のカードは無い、3つのブースを混雑しながら
入国検査員の所へ、隣のブースは入国の印を押さないが、当方のブースの人は押してくれた。

今回の旅は、最近話題のパリのアパートホテルとはどんなものか?
昼間にパリ・リヨン駅からイタリアのミラノ駅を結ぶ国際列車<TVG>で山脈を見たいということ、
もう一つはマジョーレ湖とトリノを訪ねること、
更には5年の改装を終えたオランジュリー美術館はじめ美術館を数多く訪ねることであった。

勿論その中には、美味探訪は当然重要項目である。

「シルブプレ オテルイルトン パリス エッフェル」
空港からのタクシーは見覚えある道筋を走る。
空はどんよりしている、天気予報は晴れだったのにと、
でも空気は乾燥していて爽やかに感じた。
降りる時、領収書を請求、数字は52ユーロだった。

ヒルトン・バケーションオーナズのメンバーだからチェックインも特別の場所があり
一瞬にして終了。午後7時を過ぎていたが外はまだ明るい。
バーに降りて、ウエルカムドリンク券があるので大サイズのハイネッケンを注文。
乾いたのどに流し込むと、ビールの味もパリの味に変わっていた。

翌日、窓の外は大雨、予報と違うぞと眺めているうちに晴れてきた。
セーヌ川沿いに出来たばかりの民族博物館ともいうmusee duquai Branly、ブランリー美術館へ
周辺草だらけのなかにある、つくりはワイルド、
後日来たら周辺が更に自然を生み出しているかなという感じ。
カフェテリアのメニューを見るとアジア風ランチがありガラス窓側に案内してくれる。
出来たばかりの美術館に異邦人がという感じで、注文したものも珍しそうだし、
久々風体を珍しそうに白人に見られた。
何しろこの時期はフランスでも田舎から観光に来る人が多いから、異邦人も珍しいかもしれない。

メニューをよく読まずに白ワインを注文すると黒人のウエイターが、えっ、二杯飲むの?
メニューはこれだよと丁寧に教えてくれた。ワインつきランチなのだ。
運ばれた料理は酢豚風と焼き飯風で、それなりに美味しい、
はしで食べたら又珍しい異邦人と視線を感じた。
でもこのカフェテリア、穴場だと思った。

此処から見えるエッフェル塔が面白い。

そのまま歩いてチュイルリー公園のところにある改装5年かけて開館した
モネのライフワーク「睡蓮」が輝くオランジュリー美術館にいく。<入場料7.7ユーロ>
途中、ダイアナの慰霊碑が橋の袂にあり命日(8月31日)近くなので写真や花が供えられていた。

改装したオランジュリー美術館は楕円形の白の壁の中に作品がでんとあり驚嘆の一語。
終日いてもいいと思うほどだ。その偉大さ、見事さ、表現できない。
今まで見てきたものは何だったのか?
重箱の中をつっついていたのか?
この絵をこうして見せるために改装5年かけたのか?
さすがフランス、文化の国だ。
日本で見るちょびっと小出しの展覧会があほらしくなった。

 オランジュリー美術館「睡蓮」

さらに別室にはセザンヌ、マチス、ピカソの作品が、ピカソの裸婦が素晴らしい。
これを又撮影できるから素晴らしい。

興奮冷めやらぬ中、対岸のオルセー美術館に、行列が凄い。
此処はパリのアメックスサービスセンターの人が教えてくれたパリミュジアムパスの
威力で入り口Cから、さほど時間もかからず検査受けて入館。

すぐさま、怪我したモネをバジルが描いた絵を見に、以前は日本に出かけていて見れなかった。
これはかつて美術の番組作りのとき、オランダのキューレイターが教えてくれた絵だ。
シャイイのはたごでと聴いた記憶がある。
久々の再会が懐かしい。

更に見る人は怪訝な顔をするフランスの写実主義の画家ギスターヴ・クールベが1866年に
仲間や社会からの忠告を無視して描いたヴァギナの絵、題名は世界の起源という絵だ。
1世紀以上公開の場で展示されなかったという。
これが絵かと眼を疑うほどの精巧に女性の下腹部を描いている。

はじめてみた時は、大きなレンブラントの絵の横にあり、
後日美術に詳しいパリにいる知人の女性に問い合わせた所、即座にイーメイルで、
クールベと教えられて、彼女の勉学の見事さに敬意を表したほどだ。

ここで偶然にもマチス、セザンヌ、ピカソ特別企画展を開催しており、1ユーロ50払い
見られぬものが見れた喜びは興奮として脳裏に余韻を残した。

オルセー美術館のカフェテリアで、順番を待つ間に係りの女性が、
英語?フランス語?と聞きにきて、席に着くと英語のメニューを置いていった。
Quicheキッシュとサラダ<10ユーロ50>とCafe Creme Frapp<5ユーロ>を注文。
日本人の年配のカップルの姿もあるが突然立ち上がりお金を払おうとして、
ウエイターにテーブルでと言われても言葉が通いないので、双方うろうろだ。
結局立ったままウエイターは料金を受け取り、日本人カップルは出て行った。

勘定書の代金を払うと3ユーロ50不足だといい、サービス料が別にあった。
勘定書の下に小さくDont Serv 3.38とあった。

風体卑しからずの夫婦なのに、外国での料金の払い方を未だ知らない日本人が多いのは困る?
自分の日常生活の行動で外国でもしようとするからそぐわないことになる。
最近のパリはユーロ高で日本人の姿は少ない。
見かけると定年迎えてパリへというカップルが目立つ。

続いてルーブル美術館に、ここはパスがあっても扱いは一般入場者と同じだ。

モナリザの前はイヤフォーン聞きながら見る人で動かない。
映画の影響もあり近くで見るということは不可能に近い。
改めてルーブルは宗教に詳しくないと、どの絵も理解しにくいと実感した。

それにしてもダヴィンチコードの映画の影響は大で
廊下にある「岩窟の聖母」の前も人だかりだ。

パリにはいろいろ観光客用の割引があるが、パリミュージアムパスは
オルセー美術館はCの入り口から行列しないで入れる。
ルーブルは入るのは並ぶが入場券を買うのに並ばないで済む。
ノートルダム寺院の上に上がるのも並ぶ。
凱旋門は上にあがるのにすぐに入れるが、
階段250段余りあるので息が切れる。
上から見ると道が放射線状に8つあり、星型になっているそうだ。
オランジュリーはそのまま入れる。と、まあ使い方は自力更生だ。
又かなり入れない美術館もあり、その辺りは自身で調べていかないと落胆する。

印象派のルーツ此処にありといわれる、ブローニュの森近くにあるマルモッタン美術館は
地下鉄の駅La Muetteから歩いて15分ぐらいの所にある。
<入場料4ユーロ50>個人の家のような感じで判り難いが、中に入るとモネの日の出など
愕然とさせる作品が目の中に飛び込んでくる。
このあたりは、パッシー地区で洒落た店が多い。
マルモッタン美術館はミュージアムパスは使えないし撮影禁止だ。

夜はパリに行くたびに楽しみにしている夫婦でしているビストロ、ル プティ トロケにパリの友人と。
エッフェル塔の近くのレクスポジションという所にある。
石畳の路地がいい。ドアを開けるとマダムが快く迎えてくれた。

店内は満席、昨日までバケーションで友人が電話で道が見える窓側と予約してくれたら
何時もクリスマスカードくれるムシュウかと旦那に?聞かれたという。

祭りと漢字で書かれたうちわをお土産に持参。
フランス語堪能の友人がメニューをすらすらと日本語で言うので楽だ。
ワインはがいいとマダムのお勧め。
前菜はフォアグラテリーヌ甘い味のトーストが妙に合致する。
メインは豚肉の赤ワイン煮込み、これがビーフと勘違いするぐらい美味
デザートはチョコケーキで、ワインが今まで味わった事がないぐらいの美味、
軽やかながら風味を感じさせる。

心地よい風に吹かれながら、歩いてホテルへ。
エッフェル塔が午後11時を前にフラッシュライトを見せていた。、

朝、外気温が低いせいかホテルの部屋のガラス窓が冷たい。
8月下旬というのに温度は17度。
空は青空だ。バルコニーに出ると冷たい気持ちいい空気が頬に感じる。
8月下旬なのに日本の深い秋という感じだ。
昨夜、観光客がラファイエットの買い物袋さげてるのに刺激され、
タクシーでラファイエットに、店内見るが興味湧かない。
隣のプランタンに行くが客が少ないし、これまた興味が湧かない。

帰り道に新装なったアメックスの事務所に、此処でいろいろなパスやセーヌ川観光など
安い製品があることを知る。
アメックスのサービスセンターを上手に利用するのも妙案だ。
ミュージアムパスも此処でも販売している。

思い出してサンジェルマンデプレに、ここでイタリアンレストランに、昼食時で混雑。
皆ピッツアとビールだ。
毎度困るのは汚れた手をふくものがないので、濡れティッシュ持参で解決。

観光地に?なったサンジェルマンデプレ、これという店も無く、やたら観光客がうろうろ。
唯一日本人ギャルソンが働くカフェ ド フロールも日本人観光客含めてすしずめ状態だ。

ふと書店が、それも美術書店があるのに気がついた。
そうだ以前に芸術新潮が特集してた広告画家Savingnac<サビニャク>の本があるかなと。
発音が悪いせいか、サヴィニャクと言ってもぴんとこない。
スペルを書いたらうなずいた。でも顔は横に振った。
そこから何軒もの書店を中には古本屋も訪ねたが、
中には知ってる風情を見せる店主もいたが、彼の本は無かった。
パリを嫌いドービラに移り住んだという彼の気持ちが少しわかる気がした。
ドービラに行くとそこらじゅうに、建物に壁にサヴィニャクの絵が書かれている。
何事も百聞は一見にしかずだ。

気がついてイタリアのミラノに行くとき乗車するリヨン駅の下見をする事にする。
タクシーで駅に着くとまだ夏休み最中で駅構内は混雑だ。
プラットフォームの番号を見るとABCだ。
しかし、ミラノ行き国際列車は7番とあるが1,2,3がない。
構内にあるガラス張りの案内所みたいな所に行き、
ミラノ行き時刻表が欲しいというと「ない」という。
何時に乗るのかと聞かれ明日8時だというと、コンピューターたたいて
発車時間を紙に書いてくれた。

 パリ・リヨン駅

国内はTGVの時刻表はあるが、国際列車の時刻表は無い事を知る。
さてプラッツトホームだが、番号の付いたのはどこかと聞くと
この先およそ100メートルぐらい行った先を左に曲がれと、その通り行くと
そこには新たなるプラットホームがあるではないか、下見してよかった。

このパリ・リヨン駅のビュッフェは1900年のパリ万博の時作られたもので、
当時のスタイルが満遍なく見る事が出来る、大芸術作品といえる。
此処で飲むビールの味は格別でタイムスリップした感を受ける。

長居してタクシー乗り場は長蛇の列だ。
歩いてセーヌ川岸辺をなんていうロマンティックな事は此処では通じない。
タクシーは無い、巡回水上バスは12ユーロと高い。

パリは今、貸し自転車が繁盛している。
交通緩和から出来たシステムだ。
パリ市が始めたペリブというレンタルサイクルサーヴィスで今年の7月15日に開始したばかりだ。
フランス語で自転車ベローと自由リベルテを合わせた造けい語だ。
市内750箇所の駐輪場に置かれた自転車の数は16000台、
専用カードで機械にタッチするだけでいい、何処の駐輪場で乗り捨ててもいい。
30分までなら1ユーロ30分増えるごとに1ユーロと手ごろだ。
仕事であそこまでタクシーと言うの代わりだから長時間乗る人はいない。
見ていると入れ替わり借り出している。観光客も利用している。
車と同じ道で走るから慣れがいるが、パリの人には時間の節約にもなり好評らしい。
自転車も見れば直ぐわかるデザインだ。
文化の国はどこかの国と違い、クールビズなんていうあほな事はしない。役に立つ事をする。

 貸し自転車

ふと車増加で悩むハワイでこのやり方を導入したら、効果的ではないかなと思った。
大気汚染と車の渋滞がいくらかは解消可能だから。

夕食はパリ在住の友人が、気楽な店に、タラをソテーした料理が目新しかった。
帰りにカフェで一杯、遅いのに何処の国か知らないが、子連れで遅い食事をしていた。
勿論観光客だ。

近頃はパリをにぎわすのは、中国人とロシア人、
中国人は代名詞でお大尽と言える様相を見せている。

ユーロが高いせいか日本人の姿は、殆ど見受けない

毎朝、快適気候で目が覚める。
午前中、久々にオペラ通りにある免税店カムスへいく。既に冬物に切り替えている。
免税店の利点は、小物でいいものがあること。
免税処置をしてくれる、はじめから値段から引いてくれるなどだ。
オーデコロンなどは此処で買うほうが安い。同じ商品をラファイエットで見たのとは値段が違う。
お大尽の団体、ロシア人の団体、日本人のHISのツアーと時間差で来店が面白い。

いよいよ移動で、今回の目的のモンパルナスのアパートホテルへ移動だ。
なんとなく住宅地という雰囲気の中のアパートホテル、Aparthotel Citadinesが正式な名前だ。

宿泊したのはCitadinesu Paris Didot Alesiada.
駐車場も込み、専用電話番号あり、セキュリティは午後11時には玄関が閉まり、暗証番号で入れる。
タオルなどはフロントで言えばもらえる。台所用品は統べて完備、ごみは地下に捨てに行く。
掃除機やアイロン完備。スタジオ形式はソファーベッドだがゆったりしている。
床はフローリングで気持ちがいい。
地下鉄の最寄り駅はplaisance、歩いて10分だ。
周辺にスーパーが5軒あり、プロバンスワインが2ユーロから4ユーロだ。
日本で安い店で4000円ぐらいのものが。
手ごろな店が多くあり、カフェ、美味なレストラン、イタリー料理のテイクアウトもあり
とに角便利で下町情緒は充分だ。

LES ARTISTESというカフェとか「7月14日」Le 14 Juillet
というレストランはビストロで珍味が味わえるし安い値段だ。
とは言ってもユーロが高いから感じ方は如何なものか?
例えばワインSantenay2003で34ユーロだ。
99rua Didot Le 14 Juillet il y a toujours des Lampionsだ。
アウトレットもあり満足度は充分だ。

アパートホテル、二人連れならスタジオタイプでいい、ソファーベッドもマットは硬く寝心地はいい。
料金は1日から6日迄119から134ユーロ、7日〜29日迄が109〜124、
30日〜は96〜109という値段だ。
宿泊料金はその場所によって異なる。オプションの使い方もいろいろあり調べるといい。
使い心地は自分の家という感じだ。


アパートホテル スタジオタイプ         ソファーベッドを引き出した状態

惣菜屋さんといえば、このイタリー惣菜屋、
店頭に並んだ惣菜を店の中で食べるというと温めてくれる。
勿論持ち帰り可能で、アパートホテルでワイン飲みながらゆっくり出来る。
普通のホテルではこんなこと出来ない。いわば自分の家という感じだ。

フロントの女性も親切丁寧にいろいろ教えてくれる。
只、気をつけないといけないのは、タクシーの運転手が早とちりすると、
同じようなアパートホテルが点在しているので、間違えられる。
道も一方通行が多いので、通りの名前を正確に伝えないといけない。

マドレーヌ寺院の近くの小物を売る店でワイヤーに磁石でメモをつけられる面白い品を見つけた。
5メートルぐらいのワイヤーに10個の磁石がありメモでも写真でも縦に取り付けれるのが新鮮だ。

そういえば、エッフェルの周辺にはジプシー女がいて、
ドウユウ スピーク イングリッシュとくるから注意が要る。
受け答えしない事が大切だ。

モンパルナスの下町、アパートホテルを満喫して、イタリアのミラノに向かう。
アパートホテルで前夜にタクシーを依頼すると、克明に引き継ぎノートに書き込むので安心だ。
タクシーのメータは少し割高だが、時間通りに到着する。

リヨンとミラノ間の切符は2ヶ月前に買えるが、値段はキャンセル不可が50ユーロで一番安い。
勿論一等車だ。
国外で購入するのには自分で購入は大変だ。
矢張り現地に誰か知り合いがいれば依頼するのが一番間違いない。
一等車といえども食事は付いてないから、飲み物食物は持参が賢い。
ブッフェカーもあるが、口に合うかどうかだ。
更に座席は進行方向に向かって座れる座席は全部ではない、座席が固定式だからだ。
只、このブッフェカーでイタリア、フランスの地下鉄の回数券を販売してるから便利だ。

イタリアは売店やカフェで地下鉄、市電の切符は販売している。
切手はTABACCHIと書いてある煙草屋で買える。

フランスの列車の切符にはTrain9240とあれば列車番号だ。駅の表示板を見る時に役に立つ。
VOIYURE 01は一号車、PLACE ASSISE 32は座席が32という事だ。

イタリアはTRENO 122が列車番号、CARROZZA 316はドアの所に紙で書いた車両番号だ。
POSTT45は座席番号だ。

イタリアのトリノはTORINO PORTA SUSAで下車しないといけないし、
パリのリヨンに行くのもここから乗る。
終着駅はあるが国際列車は使わない。
終着駅付近は夜は暗くかなり危険だ。正体不明の男が何かと言い寄ってくる。


パリ・リヨン駅から5時間でミラノ中央駅に到着、
ホテルはヒルトン・ミランは駅から歩いて5分の所にある。
駅構内は工事などで雑然としているが、エスカレータで降りれば重い荷物も問題ない。
念のため、切符の売り場は、当日券売り場は英語でも表記されており、
下手な英語でも係員が親切に応対してくれる。

マジョーレ湖に電車で行くのは、はじめに当日券売り場で往復を購入する。
乗るときに当日の刻印を押し忘れると面倒だ。
刻印だけは発車まぎわでも皆うろうろしながら、刻印を押している。
中には壊れた機械もありご注意を。

下車駅はストレーザ駅だが発車ホームが決まれば、そこの案内表示板に
行き先、停車駅名前が出てくるのでそれで確認すれば問題ない。
列車番号を確認するのが間違いない方法だ。

通例は一等車は進行方向一番前と決まっているが、時には裏切り行為もある。

マジョーレ湖は3つの島があり一箇所か二箇所かで値段が変わる。
イソラ ベッラ1島で十分ではないかと?
ポッロメオ家が建てた宮殿を見れば充分だ。
帰途駅で列車の停止位置が不明のときは、駅員に聞くのが間違いない。
町の裏通りにお土産店があり、意外に乾燥ポルチーニが綺麗な姿で売っている。

このあたりのお土産をゆっくり楽しむのもいいが宿泊しては?日本人には無駄のように感じた。

ミラノにはアンブロジアーナ絵画館というのがある。
世界最初の公共図書館として1609年に創立、フェデリーコ ポッロメオ枢機卿の
コレクションの貴重な絵がある。
特にレオナルド ダ ヴィンチの「楽師」の肖像が展示、
このほか多色彩色画法で描かれた絵が目を引く。
僧院を改造しただけに建物自体が興味深くさせる。
傑作とされている、カラヴァッジオの果物籠も素敵だ。館内撮影は出来ない。
シニアの割引があるかないか美術館では聞いたほうが得だ。
切符売り場の人は無愛想で親切には教えてくれない。
ぶっきらぼうだ。<入場料7ユーロ、シニア5ユーロ>
ドーモの近くだから、開館時間に注意、10時半だ。図書館はそれより早いが。
丹念に見ると2時間は必要だ。

ミラノのホテルヒルトンミラノの近くは美味しいレストランが多いので助かる。
Trattoria il Paoiolo此処の料理は統べて美味で値段も手ごろだ。
近くにCaffe Petrarcaと言うカフェがあり、朝はサラリーマン、OLで混雑している。
ここのパニーニのチーズとトマトが美味、
硬そうに見えたフランスパン風のパンも塩味がきいて柔らかだ。

そういえばパリのシャンゼリゼ通りにある、アルザスで食べた
豚のくるぶしの塩付けをオーブンで焼きザワークラウトの上に乗せ蜂蜜味のが
拾い物の美味だった。

昼過ぎの中途半端の時間に行ったが、入り口でマネージャーが来るのを待ち、
ご飯を食べたいと伝えると上席に案内してくれた。
働いているウエイターはモロッコから働きに来ていると言う少年風だった。
フランス語と英語も少し話していた。
言葉を覚えるのが大変だとも、そっと耳元でつぶやいた。

「シルブプレ、ドウ」とそれ風に言うと案外ムシュウと見てくれるから面白い
サービスの強弱があるところがまた変化を感じて、旅の面白さを増幅する。

フランスもイタリアも列車のホームの表示が発車の15分から20分前に出るので、
表示板の下で皆見上げている。
表示されると一斉に車つきのトランクを引っ張っていくから面白い。
とはいいつつ、己もトリノに行くのに、不安で表示を見つめ、見慣れたICとかESでなく
Rと出たので不審に思い調べるとローカルの意味だった。

一等車の座席に座り、これまた不安で此処でいいかと聞くと、いいと言われ、
すると横にいた白人女性も同じ事を聞いているので、誰もが不安なのだと合点した。

フランスではたまたま日本航空の雑誌で見たバスク地方のエスプレットの唐辛子のパウダーが欲しく
探したが見当たらず、モンパルナスのスーパーで見つけたが、値段は雑誌では6ユーロとあったが
店では12ユーロもした。

イアタリアのトリノは観光案内書にあるレストランTre Galliに行き、
本に書いてあるメニューが有るかときくとないという。
得てして正確な情報は自身で確かめる以外ない。
ここは月曜日が休みの店が多いようだ。

しかし、トリノのガリバルディー通りは8月最後のバーゲンをしており、
センスもミラノよりいいかと思うぐらいで楽しい雰囲気がある。

いつも不思議に思うのはイタリアのブランド店の商品と同じブランド店の日本とは
置いてる柄が違う事だ。
柄の無いものは日本では売れないと言う。
余談だが今若い人に人気のアメリカのブランドのバックは20年前アメリカで買うといいですよと
言われた時代には日本人は見向きもしなかったが、今はワンサカワンサカだ。
日本人の流行り廃れは怖い。信用できない。

そんな事で目指すレストランテは予約は一応したが、ホテルから再び歩くには遠すぎてキャンセル、
ふと中華風のを見つけて店に入ると、メニューがイタリア語だ。

店のマダムを呼んで片言の中国で言うとチノーゼと有るのが中国料理だと、
それでワンタンスープ(Zuppa di wantan e gamberi)、焼き飯(Riso con verdure)、
野菜炒め(Misto di verdure fritte)、椎茸とたけのこ煮を頼むと抜群の美味しさで吃驚。
焼きそば(Pasta saltata con maiale)はパスタの細いのを使っていた。
via Lagrange,22の珍寶酒家だ、イタリア語でZHEN BAO.

TORINO PORTA SUSAを朝の8時11分のTGVに乗るには、駅は通勤客でホームは混雑している。
通勤電車がはいるプラットホームに新幹線も来るのだ。

一等車は前と思い待機してると、何と最後尾だ。
ホームは歩いては間に合わないから、車内をトランクを引きずりながら移動。
反対からも同じ思いの人が来るし、中には客車内自動のドアーにはさまれ
身動きできないご婦人がいたり、大騒動の中、出発進行だ。

車窓からのイタリアの山並みは美しい。尖がった山並みに興味がわく。
MODANEの駅がイタリアとフランスの境らしく、
ここからフランスのセキュリティの警官が多数乗車してきた。

やっぱりテロへの警戒は厳重で、駅は何処の兵隊が機関銃も手に3人一組で警戒している。
国境をつくづく感じさせられた。

検札はイタリア車掌とフランス車掌が来るのが、国際列車だ。
乗客は一等客でも、飲み物、食べ物はいろいろ用意して持参している。
これも生活の知恵だ。
もう一つ車内は冷房がかなり効いているの、その点、冷房に弱い方は注意がいる。

パリ・リヨン駅に到着、タクシー乗り場は空いていた。
「オテルイルトンパリス、シルブプレ」とタクシーの運転手に告げる。

ホテルからパリの友人に電話を、今夜モンパルナスのビストロ
「7月14日」で食事しましょうと。
仕事を終えてホテルに来た友人とタクシーで行き先を告げると
「店の名前は?」と運転手がきくので、
「キャトルージュイエ」というと、運転手が「知ってるよ」と一言。

DOMAINEのRENE MONNIER<34ユーロ>でシャンテして最後のパリの夜を締めくくった。

帰りのエールフランスの機内で、セーヌ川に浮かぶ緑色の船、あれがジルベール ベコーが
死ぬまで住んでいた船だった事、エッフェルタワーのフラッシュライト、
昼間のセーヌ川から眺めたパリの建物が高さ一律で
ナポレオン三世が作り変えたという偉大さと美しさ、
セーヌの岸辺で抱擁している男女の姿、
そよ風に吹かれてカフェで飲んだシャンペンキール
路地の石畳、すべてはシルブプレで始まるのだ。
パリの想い出はパリの風と共に。


そう言えば一つ忘れていた事はトリノで泊まったホテルのメルキュール クリスタルの部屋の鍵が
カードをドアの横のセンサーに当てるだけでOKという優れものだった。
もう一つパリの魅力は地下道だそうだ。次回は地下道探検だ。

付記 PARIS PRATIQUE,とかLe petit Parisien 3PLANSと言うパリの何区というものが入った地図
    或いはバス路線が書かれた地図を買うと便利。シャンゼリゼあたりの売店で買える。


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