変貌する今のソウルの表情 2011年


近くて遠い国と言われた韓国、それが韓流ブームで年配のご婦人やギャルには
急激に近すぎる国へと変わっていた。

金浦空港へ向かう大韓航空機の乗客は大半が、ギャルだらけに驚いた。
素足、所謂裸足でビーチで履くようなサンダルかぞうりを履いて、
着ている服は肩まる出し、近所へ出かける姿のままだ。
国際線に乗る姿ではない。

彼女たちの感覚は近所へ買い物の感覚なのだろう。
韓国はそれに異論を唱えるようなあほさはなく、すべて優しくいらっしゃいで迎える。

今、韓国で一番の人気は化粧品、それも韓国が開発したフェイスマスクだ。
その種類の豊富さと、次々に新製品の開発が進められているのには驚嘆する。
一番の人気はエッセンスマスクのコラーゲンだ。真珠のマスクもある。
最近出たのは、しみ、しわ、美白、にきび後に良いという、
カタツムリ由来の保湿成分配合のマスクだ。
更には、目の下のくまをとるもの、口の周りのしわとりマスクもある。

勿論マスクだけではない。
人気の高いのは、顔などの角質をとる製品もある。
これなどはボンベに入っているが、空港内の免税店で販売してるから
勿論、機内持ち込みオーケイだ。

街の中の店の店員はトランクの中に離して入れるとレントゲン検査で1本は無事、
上手くすると2本いけると説明するが、根拠が無いなあと。
それが空港免税店で販売してるから、ここで買えば何本でもオーケイという事になる。
このあたりは何となく、大韓航空も協力してるんじゃないかと、かんぐりたくなる。
互いの利益のために、しいてはお国の為にだ。

今回見た風景ではこの韓国化粧品販売の所で、日本の男性ツアー客が
カタツムリのフェースマスクを100枚近く一人で買う姿を多く見かけて、
その韓国化粧品の魅力の凄さにまたまた驚嘆。
カタツムリのこの品はまだ日本未発売だからだ。

免税店へは、タクシーで向かうとタクシー代の代わりに5000ウォンの商品券をくれるのが
シーラ免税店だ。
7月はバーゲンの時期なのか4割引ぐらいの免税商品があり、上手に買いもすると物凄くお得だ。
ブランドの製品は豊かで数多く、ブランド店の数も多い。

これではとても今、ハワイの免税店などの興味が薄れるのは物凄くよくわかる。
言ってみれば月とすっぽんの差があるからだ。
ここでも昔からの有名化粧品より韓国最近の化粧品の方が圧倒的に人気度は高い。

片やロッテ免税店は、入り口の道筋に韓流スターの等身大の写真がずらりと並び、
ファンのギャルやご婦人がその前で写真を撮る人が多いのも興味あり、
スターを利用した客寄せの上手さを見せ付けられた。
という事で、こちらの方が混雑度は高いだけに、ルイ・ヴィトン、プラダは入場制限をしている。

韓国のこの二つの免税店を見た瞬間に、誰でもここ以外の他の国の免税店へ行く必要が
無い事を実感させられた。
大阪から1時間半で到達する地に、こんな買い物天国があるのだから、
裸足同然のギャルがやって来るんだと。

更には韓国では、ウォン、円、ドルが自由に使える事だ。ウォンとドルでも、円でもオーケイだ。
皆、頭の中に変動為替相場の知識が出来上がっている。

勿論、免税店から市内無料循環バスが出ており、
シーラ免税店からソウル一番の繁華街、明洞に簡単にいける。
この明洞がまた、日本のギャルやご婦人を魅了させるだけのものがあるから不思議だ。

そういえば、日本でインターネットで調べてソウルで人気度一番とか言う焼肉店を訪れた。
驚くなかれ、客の総てが日本人だ。
やっぱり韓国は牛でなく豚が主流、焼肉に関しては、その肉質などから日本のほうが美味だ。

あまりインターネットの美味しい店とかには、頼らない方が無難だ。
カルピ、はらみ、タン、何を食べてもその肉質、味付けが根本的に異なるだけに、
がっかりする方が大きい。
韓国の焼肉は日本のとは違うから、総てにおいて予想外。

たまたま明洞で偶然見つけた、お母さんの味とも言う店があったので入ってみた。
キムチチゲでも何でも安いし美味だ。ここのキムチが美味だ。
聞くと、この店のキムチを他の店が買いに来るという。
ソウル市中区明洞2街ー4「白岩<ベッアム>王カルピ」という店だ。
店長は、日本語を喋り、日本語が書けるSONG Hyo Sobさんという。
路地を入ったところにある店だが、ここで店のお母さんが何にでも入れると美味しいという、
ダシダという韓国の味の素と言われるものを2000円で譲ってくれた。1キロ入りだ。

店の人に聞くとマッコリは露天の店で飲むのが一番美味しいという。

明洞にはもう一つ名物?がある。
屋台で売っている明洞トーストだ。フライパンの上でパンを焼いてその上にオムレツお乗せて
さらにチーズ、ベーコン、砂糖を乗せて焼いたものだ。
これがなんともいえない味で朝食に丁度いい、これにバナナミルクを飲むと、韓国の朝食だ。
道すがら皆買っていく。トーストを紙コップに入れるところが,何か合理的に感じる。

明洞の繁華街は正に繁華だが、ここに赤い服を着た女性が2人一組であちらこちらに立っている。
よく見ると日本語と書いた札を下げている。日本人相手の案内役の人だ。
この人に足裏マッサージは何処がいいかと聞くと、何処がいいとは言わないが、
それなりの店を何軒か紹介してくれる。
行きたい店も名前を言えば地図を広げて詳しく教えてくれる。
大変便利な案内人だ。
生ビールが飲みたいと聞くと、ちゃんと飲める店を教えてくれた。カムサハムニダ。

Hotel KUKDOに泊まったがここは明洞の繁華街までは歩いて15分ぐらいの距離で足場はいい。
地下鉄で2駅目がロッテホテルだ。
たまたま部屋にルームサービスでマッコリが2種類のチヂミが付いて27000ウォンとあり、
しかも外国のお客様には10%の税金が免税となってますという但し書きが
総て日本語で書かれたチラシがおいてあった。

時間も午後11時40分までというので、遅めに注文、韓国伝統民族酒を楽しんだ。
ここまではよかった。
が、出発当日の精算は面倒と、翌日フロントで払うと29700ウォン払わされた。
領収書も要求したらくれた。

おかしいと思い、その夜にフロントに聞きただすと、
何と外国人の免税は今年の1月からやめていると言う。
これはなんだ、今は7月だよ。そんないい加減なホテルなのかと、マネージャーにクレーム。
結局払いすぎた分?2700ウォンはマネージャーが謝罪とともに封筒に入れて戻ってきた。

何事もホテルだからと安心すると間違いで、今回のケースはチラシは日本語、
訂正した新しいチラシも勿論、日本語で、部屋掃除の人にはその区別が付かなくて、
取り替えたつもりが入り乱れたらしい。

しかしこの7ヶ月間に2700ウォン余計に払わされた客がいることは間違いないだろう。
このホテルのマネージャーの質の問題と感じた。
好感を持てたホテルもこんな出来事で一挙に逆転、何だこのホテルはとなる。

偶然、韓国産物産を販売する店に行くと、何と100グラム入りダシダが500円で販売。
やっぱり免税店などの値段からみて国内産物産の値段はもっと安くしないと、
大阪の鶴橋の韓国村でいくらでも安く買えるのだから。

空港でも一度に押しかけるツアー客の処理の仕方も迅速だ。
しかも各免税店は、空港引き換え商品の受け取り窓口が常時開いており、すぐに受け取れる。
ハワイのように搭乗口でないと受け取れないという原始的システムはここでは見当たらない。
すべてが効率的に考えられているから、格段の魅力が潜在的にある。

ロシアのソチ冬季オリンピックについで韓国で冬季オリンピックが開催される。
こうなると、更に韓国化粧品以上のものが考えだされてくるのではないだろうか?

まさに想像力と発想の転換を実行しているのが今の韓国だと感じた。
1967年ごろ香港に行くと子供までが片言の日本語を喋り、ものを売っていたが、
今の韓国では大概の店に行くと店員は皆片言の日本語を喋る。
何処で覚えた?と聞くと本で覚えたと言う。

金浦空港の免税店のシーラには韓国化粧品のエチュードハウスの店がある。
勿論、市内で買うより安い。

マッコリだが土器の器に入って、木製のひしゃくで土器の器で飲む感触が
なんとなく韓国古来の味を感じさせてくれる。
味も臭みもなくさっぱりしたにごり酒か?清涼感あるマッコリはビタミン群、必須アミノ酸、たんぱく質を
含んでいておつうじにいい滋養の酒として古来親しまれてきたと能書きには書いてあった。
アルコール度6度。


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