最新事情 香港・マカオ2010年10月


1967年頃の香港は、ああ香港、という感じを少なからず持てた時代だ。
九龍側は騒然としながら、ミラマーホテルの周辺には、中華料理を安く一品で食べさせる
美味な店があり、パークホテルという名前もわりと一般的に知られていた。

中でもペニンシュラホテルは、玄関入った両側で悠然とアフターヌーンティーが楽しめ、
正面の階段を上がったすぐのところにバーがあり、素敵なエンターテイナーが演奏。
葉巻が欲しいというとボーイが幾種類もの葉巻を並べた葉巻入れを持参して
欲しい葉巻があれば、丁寧に葉巻カッターで吸い口を切ってくれた。
勿論、葉巻はサーヴィスだ。

その頃のレパレスベイは海水浴をする人はほとんどいなく、映画の『慕情』を撮影した場所を
ゆっくりと見ることが出来た。

数年後、再びペニンシュラホテルのバーに行くと、すでに改装されて
懐かしいバーは普通のバーに姿を変えていた。
レパレスベイもマクドナルドの店が出来て、海水浴客で混雑、以前の姿はそこにはなかった。

中国に香港が返還された姿を見たいと、遅まきながら2010年10月香港、マカオを訪問した。
民家の上を低空で香港国際空港へ着陸したのは昔の話で、
今はランタオ島にできた新しい香港国際空港だ。

キャセイ航空の機内で機内誌を読んでいたらエアポートエキスプレス・トラベルパスが
香港ドルで290HKG$、US$で38ドルであることを知った。
空港で買うより10HKG$安い。
これは、3日間有効でエアポートエキスプレス(AEL)の往復と地下鉄(MTR)乗り放題というお得ものだ。

この引換券は、空港に到着して入管・税関を済ませて出たところにカウンターがあり、
そこでMTRの電車の写真が付いたAirport Express Travel Passに引き換えてくれる。

ところで、香港ドルへの換金だが、日本の銀行は1万円でレートが1香港ドル13.20円で
手数料の2円43銭は13.20円の中に含まれていて、700香港ドルが9240円だ。
香港空港の中で換金したいなら、何処にあるかは店の人などに聞くと判りやすい。
しかし出来ればカード決済が問題ない。
もし香港ドルが残ったりした場合は再度換金で損をするから。

米国ドルを持参したならここで換金は可能だし、アメリカンエキスプレス発行のトラベラーズチェックを持参なら、
地下鉄で太古(Tai Koo)駅下車、そこがシティプラザでそこにPHASE 1から4のビルがあり
そのPHASE 4の18階に行くとアメックスのカスタマーサービスセンターがあり、
香港ドルへだけは手数料無しでしてくれる。
もしユーロのトラベラーズチェックをユーロの現金にしたいなら、China of Bankが手数料ありで可能。
九龍のほうにサービスセンターがあると聞いていたが、太古のオフィスで聞くと、九龍は閉めたという。
日本のアメックスで聞いていったのに、情報はやっぱり現地確認が一番だ。

香港国際空港で換金すると、米国ドル200ドルは香港ドルで1409.1HKG$になる。
1ドルが7.0454HKG$で手数料はゼロだった。
勿論100HKG$札でくれるから、そこで更に細かくしてもらうと、嫌な顔するが背に腹は変えられないから。
念のためトラベラーズチェックを出すとチェックの絵柄の入った本を出してきて、
そこに載っていないと交換は不可だ。
空港到着後、ゲートから検疫、入管を経て税関とワンフロアで進行、段差がないから楽だ。
エアポートエキスプレス(AEL)に乗車するには無人の改札のタッチパネルにパスを当てると
音がしてバーを回転させて通過。
席は自由席、座席の半分が進行方向に向いており半分は反対方向という座席だ。
香港駅まで24分、進行に従い車内に電光板で駅にどのくらいで着くか表示が出るが
青衣、九龍、香港だ。
香港駅に着いたら案内所で、行きたいホテルのシャトルバスは何処か聞くと教えてくれる。
すべてがワンフロアだから進みやすい。

香港入国の時は、日本人は別に問題は無い。入国カードをしっかり書いてあれば。

今回はコンラッド香港が宿泊地なので、ここからの基準で話は先に進もう。
コンラッド香港のホテルのエレベーターの3階を押すと、下にあるショッピングセンターの
パシフィックプレイスのロエベの店のところに出る。直結しているから便利だ。標識もある。
ここから地下鉄の金鐘(アドミラルティ)駅にもすぐ行ける。

■パシフィックプレイスで賑わいを見せているのはルイ・ヴィトン、ほとんどが大陸から来た中国人だ。
他の場所だがシャネルなどは行列、その昔の日本人の姿を思い起こさせる。

■ここの1階にGrappa'sというイタリア料理店があり、味もまあまあ、ワインの種類が豊富。
カウンターでワインだけでも飲める。食事をするなら予約したほうが間違いない。
というのは客が大半白人で混雑しているからだ。
値段はワインをボトルで飲んでも240〜350HKG$。
料理の量が多いからシェアして丁度で良いぐらいで、合計7000円ぐらいか。

Grappa'sの参考値段:白ワイン240HKG$、ミネストローネ65HKG$、スピナチのサラダ105HKG$、
スパケッティボンゴレ155HKG$、ペンネアラビアータ98HKG$でサービス料10%で729HKG$。

■ここの2階にDAN RYAN'S CHICAGO GRILLという食事が出来る店がある。
カウンターでビールも飲める。ドラフトビールがワンパイントで42HKG$、カールスバークで。
深夜12時まで営業だ。静かで良い。

■旅行の本に出ている男人街、女人街は夕暮れに行くとまだ露天が組み立て中だ。
しかし、旅行の本に出ているような具合にはいかないことをここに明記しておこう。
香港島、九龍ともに道路の横断はかなり少なく大半は地下で繋がって入るから、
その点はすごい。

■名都酒楼という店が良いというので、探すとパシフィックプレイスから金鐘廊に向かい
統一中心というビルのほうへ行くと店に行けることが判った。
この4階にエレベーターで上がると店の入り口に出る。正確に言うと統一中心4楼だ。

参考値段:ビールが香港ビールで1本30HKG$、蟹肉小籠包36HKG$、春巻29HKG$、
お茶2人で24HKG$、えび・ホタテすり身18HKG$、牛肉の豆醤爆が90HKG$、
他で約610HKG$。
ここは朝食もしている。えび蒸餃子、湯葉巻き蒸し、キノコ入り蒸餃子は美味、勿論お粥もある。
昼は飲茶だ。金鐘ではここで食べるのが手っ取り早いかも、便利だ。
メニューに日本語が付いている。

■香港のお土産はというとなんだろうか?
実はパンダクッキーが評判と聞いて、偶然店が見つかった。金鐘廊の中に奇華餅家の分店がある。
ここに熊猫曲奇、これがパンダクッキーだ。袋入りがあり14HKG$だ。8個入っている。
パンダの絵入りの箱入りは40HKG$だ。

熊猫曲奇(パンダクッキー)

■小籠包でおなじみのディン・タイ・フォン(Ding Tai Fung)は地下鉄(MTR)金鐘駅から2つ目の
銅鐸湾(コーズウェイベイ)駅で下車・F出口へ、目標はREGAL HOTEL、このホテルの1階にある。
いんげん豆と挽肉いため28HKG$、ほうれん草にんにく炒め40HKG$、牛筋スープ52HKG$、
えび小籠包68HKG$、豚小籠包48HKG$、お茶12HKG$。
ほうれん草はかなりの量がある。10%サービス料。以上で約303HKG$

■香港スイーツというと糖朝。
地下鉄の尖沙咀(チムシャツィ tsim sha tsui)駅から広東道(cantopn rd.)を歩くと
日本食ばかり入っているビルの1階にある。
代表はマンゴープリンでプリンの中にマンゴーが細かく切ったのが入っている。
ここでは食事も出来る。マンゴープリンだから、ここが一番というものではない。
名前が有名だけ。でも中国人で一杯だ。歩道が狭く人が多いのですれ違いが大変。

■とにかく、香港の地下鉄は速いし、また地下の連絡通路が完備しており、
エスカレーターも完備で何処までも地下で行ける。
香港のエスカレーターは右側に立つ関西スタイルだ。

■シーサイドプロムナードへは湾仔(ワンチャイ)駅<地下鉄>で下車、フェリー乗り場の先端が
海浜公園になっている。
ここからは金鐘(アドミラルティ)、中環(セントラル)の高層ビルはじめ、九龍の夜景も一望できる。
駅からホテルに繋がる通路がありホテルの中も抜けていける。
夜景だからお腹がすいたら、地下鉄の駅に帰る途中に上海三六九飯店という中華の店がある。
値段も安く味も普通だが他を探すより良い。量は多い。
上海焼きそばは麺が太い。一見、日本のお好み焼きの焼きうどん風だ。
炒飯はあっさりしていて美味しい。これも量は大大盛という表現が良いかも。

■ペニンシュラホテルのトートバックもお土産には手頃だ。赤、ベージュ、グレイの三色で大中小がある。
ここのチョコも人気だが、香港空港でも帰りに買える。

■旅の本などで、ポケットティッシュでTenpoというのが珍しいというが、ジャスミンなどの香りがするだけで、
日本の百円店で買うほうがお得でお土産にはならない。
話題のH&Mもお土産にはしにくい商品だ。
免税店は一部改装中だが大陸本土からの中国人で賑わい、ふた昔前の日本人の姿を連想。
ここで商品を見ても香港空港で見ても同じで、特に空港で品物を見るなら、かなり早めに行かないと
全部を見れない恐れがある。

■キャセイ航空のビジネス客のラウンジは、さすがベース基地だけに広い。
夕方のフライトならここの有名な目の前で作ってくれるワンタン麺とか焼きそば他と
ここの唐水、サンドイッチはかなり美味。
中華スープも美味なので、ここでたらふく食べて飛行機に乗ると機内食はオードーブルぐらいで
ちょうど良いかもしれない。
味は断然機内食よりラウンジのほうが数段上だ。

■コンラッド香港は部屋の備品の備え付けは充実、ミネラル水も毎朝用意されているが、
ホテル内のバーで飲んでも雰囲気的には今ひとつ物足りない。
チェックインの時に日本語の説明書をくれるが、帰りに空港に行くのに、
シャトルバスに関しては何も書いてないのでコンシェルジュに聞くと
シャトルバスが何時に来るか判るというが、道路事情で不明が現実。
それならタクシーで香港駅まで行くほうが間違いないし時間も読める。
タクシーでAELの香港駅で降りて中に入るとそこはチェックインカウンターだ。
キャセイ航空は一番右側であっと言う間に終了。便利この上ない。

■マカオに行くには、金鐘から地下鉄でフェリー乗り場のある上環(ションワン)へ。
フェリー乗り場には乗船券発券機があるが扱い不明で、横にカウンターがありマカオへと言うと、
往復かと聞かれる。そうだと言って料金を払うと、往復の引換券を持って発券窓口まで連れて行き、
帰りの時間を聞いてくれて乗船券と交換、さらに乗船の待合入り口まで案内してくれる。
若干の手数料を取られるが、うろうろするよりチップと思えば楽だ。
これで香港出国、香港に入った時の入国証は入管に取られる。
待合室に入る前に、乗船券に座席番号を貼り付けてくれる。
問題はフェリーの船室だ。
物凄い寒さで長袖の着るものを持参しないと、とても55分間我慢出来ない。
到着してマカオへ入国。
外に出るとすぐに観光タクシーの運転手がセナド広場はじめ観光スポット全部回って500HKG$と
客引きに来る。
それを無視して3番のバス乗り場へ、1人3.20HKG$。
小銭は必須でバスに乗る時運転席の横にある箱に入れる。多く入れても釣りはない。
およそ十数分でセナド広場へ到着。人気のファッションの店GIORDANOがある。

■旅行者に人気のエッグタルトの店、Cafe e Nataがある。1個8HKG$で行列だ。
セナド広場の牛乳プリンの店・義順は閉鎖、旅の案内書はあまり当てにならない。
ウィン、MGMなどカジノがあるホテルが乱立。
ホテルグランドリスボアの新しいのがオープンして、
その姿は円形の上に垂直の建物が上にそびえていた。

■帰りのマカオフェリー乗り場へ行くにはバスは混雑してとても乗れない。
タクシーはホテルグランドリスボアの横にあるタクシー乗り場から乗るのが間違いない。
マカオフェリーへと言う方が判りやすい、24HKG$ぐらいだ。

■フェリー乗り場でみやげ物を探すとポルトガルワインが沢山あるが、
ドライフルーツのパパイヤの袋入りが4HKG$である。これは儲けものと買い込む。
お土産に最適、日本では高いからね。

■予定の出航まで時間があるが、香港行きがあるので聞くと客が少ないから乗れるというので、
予定より40分早いのに乗る。
香港入国は夕方のため混雑、マカオの客は大半が大陸から来た中国人で、
それだけに入国手続きに時間がかかる。
帰りの地下鉄に乗るには、香港へ入国したら左のほうへ行くと地下鉄に連絡する地下道に行ける。


10月はじめのマカオは暑さと湿度が高い。
うろうろして昼食を食べるのも、旅の案内書に書いてある店を探すのは至難の業だ。
セドナ広場に面した中華店で、観光の中国人は皆食事に入っていた。
香港もマカオも観光客は皆中国人、大陸から来た富裕層だ。

香港、マカオ共にその昔は何処でもゆったりとしていたが今は騒々しいし、香港だという味わいが出来ない。
そういえばマカオのトイレは大の使用済み紙は横に置いてある箱に入れるシステム?で、いささかびっくり!

いずれにしても、1967年当時の面影をどこかに求めても、、面影は見当たらない。
携帯電話も車内で使用が多いが、日本の若い人たちみたいに歩きながらイーメイルをする人はいない。
それは、街の中の動きが余りの人の多さがそれをさせてくれないのだ。

羽田空港が国際線専用のターミナルが出来たと話題を呼んでいるが、香港国際空港は最上階に到着。
MTR香港駅でチェックインした客はそのまま税関検査へ、さらに出国を済ますと、目の前がお土産店だ。
総てのブランド店からマンゴープリン、中国のお菓子まである。
マンゴープリンはお土産にいい、1箱20HKG$だ。勿論空腹なら中華の店も片側に広いのがある。
更に下に下りると、まだ店がある。更に下に降りるとそこにはゲートに向かう連絡電車がある。
キャセイ航空のビジネスラウンジは搭乗口の下の階にあるから、ラウンジから上がると搭乗口だ。

かつてサンフランシスコ空港もリニューアルされたのを見て驚いたが、遅まきながら香港国際空港の
規模の見事さ、客の流し方などたいしたものだと、改めて驚き桃の木山椒の木だ。

コンラッド香港5613号室に泊まったが、続き部屋として使えるように仕切りがドアだった。
この為、隣の客が遅く帰り明け方まで大声で喋るのでうるさくて不愉快極まりなかった。
客室に行くにはカードをエレベーターのところに当てないと、使えないというセキュリティが必要だね。


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