ハワイの近況<2012年6月>

 

米国の不況の風は明らかにハワイにも伝わっている。

アウトリガリーフホテルのShore Bird<ショワーバード>に行くとそれを感じる。
此処のメニューがすべて1年前と変わったからだ。

以前はバスケットに
盛り付けられていたのが、皿に変わったことだ。
ビーフテリヤキバーガーが
メニューから消えた。
美味だった付け合せのポテトサラダも無く、ポテトフライだ。

つまり推定では、シェフがいなくてもできる料理ばかりだ。
その証拠には
隣のレストランがリニューアルと称して閉鎖している。
何時リニューアル終了という期日はない所から、明らかに客が少ないから閉めた感じだ。

それはここショワーバードでも、以前は行列していたのが全くないからだ。
米国本土からの家族連れも姿が少ない、学生の姿も少ない。
姿が多いのは
リタイヤーした年金族だ。

地元の人に聞くと、スーパーマーケットで買い物をする人も少なく、
大半は
コスコ<日本ではコストコ>に買い物に行くという。
確かに値段が圧倒的に違う。
例えばチョコレートが一箱スーパーマーケットでは36ドルするのがコスコでは19ドルだ。
普通の玉ねぎ1個が1ドル余りだ。マウイオニオンだと1個4ドル以上する。
キャベツが1個5ドル。

ハワイのホノルルでは、近年、車の数がものすごく増えた感じだ。
日常的に
ラッシュ状態が続いている。
特にちょっと評判のいいレストランはワイキキから少し離れた住宅地に近い場所にあり、
車の駐車場で難儀をすることが多い。


日本の新聞に米国本土での非居住者が銀行口座を作ろうとしても駄目という記事が出ていたが、
実際に現地で聞いてみると、納税者番号がないと作れない

現実にはニューヨーク、ニュージャージー、テキサス、カリフォルニアの銀行では
非居住者の預金者に納税者番号をとるようにという手紙が来たという。

それで仕方なくハワイの銀行に口座を移動したという。

現在非居住者で銀行口座を開けるのはハワイだけで、今後はハワイの銀行局がどうするか決めるだろうが、
現実にハワイには中国韓国、日本という移民の人たちが多く、その親族がつながっているだけに、
非居住者を一切排除すると、銀行自体、ハワイ州自体が大変な事態になるという事だ。


ただ、すでに非居住者のハワイでの運転免許証は取れない状態になっている。
こうした事態はテロに対しての対策という事だ。

ハワイのブランド店での日本人の買い物姿も少ない、多分近年は韓国に行く方が多いからだろう。
ロッテ、シーラの韓国免税店のサービスは、また商品の数の豊富さはハワイとは問題にならないからだ。

ホノルル空港で例年のごとくハムの丸ごと燻製の箱づめを、トランクとバッグ2つと共に
チェックインしようとすると、荷物は2つだという。

ビジネスで、昨年は荷物は3個までオーケイだった。
何時から変わったのかと聞いても、前からだと。
そしてチェックインカウンターの
職員は、ビジネスだから機内に荷物2つ持ち込んでも構わないよと。

そんなことより、それではこれからハムをあるいはパパイヤを積み込もうとしたら
トランクはひとつしか駄目という事になる。

その昔のハワイの空港は、ハワイ特産のものは員数外で、よくハワイの人がお土産にパパイヤ積んだからと
荷物のタグをくれたものだった。

そんなおおらかな時代は楽園の島?ハワイでももうないのかと思うと、寂しいねえ。

ゴルフ場にしても、市営のゴルフ場でインターネットで予約していくと地元の人は37ドル、
ビジターつまり我々でも59ドルで素晴らしいコースでプレイができるのだ。
シニアに至っては13ドルだ。


会員制のゴルフ場に行くと最低でも90ドルはかかるが、近年見ているとかなりすいている様子だ。
市営のゴルフ場は予約してキャンセルは当日の24時までで、それ以降でキャンセルすると
次回の時にペナルティで受け付けてくれないとか。
したがって
夜中の24時以降に予約をすると、いい時間帯がとれるそうだ。
一つには何人でも予約を入れて良い時間が取れたら、ほかの人がキャンセルするからだそうだ。

ホテルのある和食の店の値段も高くなったが聞く所、和食の食材は日本から冷凍で運んでくるという。
その証拠にはデルタ航空が機内食に出している和食は冷凍食品だそうだ。
7月からはホノルルで調理するので冷凍ではなくなるという話だ。

相変わらず評判の悪いのは日本航空だ。
理由は明白だが、日本航空自体がなぜ悪い評判かを理解していないからだ。
それに対して外国航空会社は日本人をよく研究している。
如何なるサービスが
日本人には必要かという事を。

今回米国本土から来る人たちを見ていると、お土産にティーシャツなど買うのに
皆さん、ABCの何枚でいくらという特売を利用している姿が多い。
それだけ財布の中は少ないという事だろう。

さらに突き進めれば、皆さんはコンドホテルか自炊できるホテルに宿泊しているという事だ。
この状況はヨーロッパでも見受けられた。
今やただ泊まるだけのホテルでは意味をなさない時代に来ているのだろう。

聞くところによると、和食で有名だった京屋も中華料理店に変わるとか?


相変わらずナイキの建物は空き家のままカラカウア通りを眺めている。

今ハワイで好まれる店は酒類持ち込みオーケイの店だ。
地元の人は特に
節約精神が徹底している。
カピオラニブルバードにある郭さん夫婦が経営している中華料理店東海荘も、その一つだ。
郭さんは大阪の近畿大学出身で、日本語も上手で
ハワイに住んで40年になるという。
パーキングも困らない、味も美味
好みのイタリアワインを持ち込んでの中華は最高だ。

もう一つは動物園の横の道、モンサラット通りを行くと、イタリアンとかレトロ調の店ができており、
住宅地の中だが地元の人たちで賑わっている。


食通には絶好の食品を見つけた。それはコンビーフだ。
コスコでは
肉売り場の近くのハムなど販売しているステンレスのケースの中にある。
コスコではIrish brand Corned Beef Brisketという名前で、
ドンキホーテでは
The real McCoy corned beef brisketという名前で、13ドルから18ドルだ。
3時間半ぐらいボイルすると美味しいコンビーフが出来上がる。
そのスープでキャベツを20分ぐらいボイルすると立派な付け合せになる。

因みに物知り博士に聞くとThe Real McCoyの意味は、英国人のマッコイという人が、
これは美味しいという事からこの名前が付いたという。


ハワイに住んでいる方々は、一寸ものを食べに行くことが大切なことだ。
最近人気が高いのはキングスビレッジにほど近い所にある日本の家庭料理「花の里」。
ここ、飲み物持込みオーケイだ。夫婦で店をやっているところが
みそだ。

ここですじ肉を注文したら昆布だしで炊いた感じのが出てきた。
ワサビが付いているが、これは播州おでん的に食べた方がおいしいよと、
しょうがと醤油をもらい食べると抜群の味、まさに播州おでんのすじ肉だ。


皆さんは播州おでんとはないかご存じだろうか?
本当のしょうがと醤油で食べるのが播州おでんの規則だ。

おでんそのものは昆布だしで煮るだけだ。

そういえば貿易センタービルの1階にあった、めちゃんこ亭が店を閉めていた。
ハワイの食べ物屋の変遷は、激しい。


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