研究室
研究議題2「『修羅の門』、陸奥九十九の『四門』による分身理論」
今回の講義は、以前より学会の論争の焦点であった「陸奥九十九が四門(図1)を放った際に分身した理由」についてです。
(図1)「四門」
これについては、後に述べる「龍造寺徹心の法則」の発見により一応の解決を見ていますが、私は敢えてこの法則以外の方向からこの
議題の正当性を証明してみたいと考えます。
まずは現在の定説、数年前に私が発表した「龍造寺徹心の法則」を解説しましょう。
定説 龍造寺徹心の法則
すなわち、同作中の龍造寺徹心が初戦で行った「むん!」の発展系という学説である。
闘いの年季から生まれる迫力により、指一つ動かさずして敵にフェイントをかける。作中では、「右から仕掛ける」という「殺気」の
ようなものをぶつけ、左に逃がれた対戦相手が左蹴りに吸い込まれるようにして当たる、という理論が展開されていた。ちなみに、対戦
相手には徹心の右突きがハッキリと見えていたようだ。
九十九が行ったのは、これの究極の形である。
敵から見て「上下左右」の4方向に対して上記の理論を用いる。修羅となった九十九には不可能な事ではないであろう。
一方、対戦相手は4方向を全て防御する事は出来ない。最高でも3方向までと思われる。・・・ここに、一ヶ所の隙が生まれる。
不破北斗は「下・左・右」を完全に防御できたが、「上」に隙が生まれた。ここを上方向から組み付く技「朱雀」によって仕留められた
わけである。よく見ると、仕掛けられる直前の不破の構えは全体的に下方向へ下がっている。
そして、レオン・グラシエーロは「上・左・右」は防御できたが、「下」に隙があった。ここを下方向からの技「玄武」によって仕留め
られたと推察できる。確かにレオンの構えは前傾姿勢である。不意の際は上体が起き、むしろ下段が隙になるであろう。
以上により、あの現象は分身ではなく「九十九の殺気による幻覚」であると言える。
同時に、四門の破り方・・・「4方向を同時に防御する」もしくは「全てを隙にして、九十九が一瞬、仕掛ける方向に迷ったところを
突く」が証明できるものである。
さて。以上が現在の定説、「龍造寺徹心の法則」ですが。
私は敢えてこの法則に逆らい、「分身説」を提唱してみましょう。
以下、新たな証明をしてみましたので解説したいと思います。
証明1 天津飯の法則
分身と言えばこの法則を無視する事は出来ない。
孫悟空博士は「おめぇ分身したのは失敗だったな。一人一人が弱くなっちまった。」と、戦力集中理論に基づく反対意見を述べている
が、今でも分身と言えば「天津飯」「ゲッター2」の両博士が権威とされている。
この天津飯の法則は、「なにやらすげぇ能力で分身する」「分身しても何故か別行動できる」という
非常に論理的かつ画期的な法則である。
「人間離れしたスピードにより残像を出し、分身する」等に比べれば非常に納得のいく理論なのではないだろうか。
同様の法則に「クラッシュ・マリガンの法則」もあるが、こちらは残念ながら「分身前と分身後の総質量は不変」という
「質量保存の法則」(図2)を内包しているため、分身後に身体の大きさが縮小してしまう。しかし、「レディーッセット! ハット!
ハット! ハット!」というあの分身っぷりは、まさしく四門に通じるのではないだろうか。以後、研究を要するだろう。
(図2) 「質量保存の法則」 阿太羅博士も驚愕
証明2 ガンダムF91の法則
スピードによる分身に見えるかも知れないが、あれはいわゆる物理分身なのである。
九十九の超人的な反応速度により、元々は反射精度向上のために装着されたマグネットコーティングが剥離したのだ。
質量を伴った分身、物理分身と解釈できる。
簡単に言えば脱皮のようなものか。何故4体も出ているのかは・・・・・・修羅だから何でも出来ると判断する。
なお、マグネット・コーティングは陸奥出海に最初に装着され、ソロモン攻略戦やア・バオア・クー攻略戦で活躍した。その頃、ルナ
・ツーでは陸奥雷(別名:G−3陸奥出海)にも装着されていたものの、出撃を待たずして終戦を迎えた。
その後、Z陸奥やZZ陸奥と変遷していき、最終的には格闘モノになってしまった「G陸奥」や陸奥美少年5人衆が活躍する「陸奥W」
などが存在する。最近では、マウンテン・サイクルから昔の格闘家を掘り出す事でブレイクした「∀陸奥」も放映された。木村指導員が
「ボルジャーノン」として発掘されるシーンに涙したファンも多い事だろう。
証明3 フェリシアの法則
有名な「プリーズヘルプミー理論」を適用する。みんなありがとー。
証明4 うずまきナルトの法則
有名な「影分身理論」を適用する。ところで「うずまき」って名字、どうよ?
証明5 えの素の法則
下ネタ注意報!!(そーゆーの嫌いな人は読まないでね)
最も真実に近い証明ではないかと自負するものである。
「あの分身の中に九十九本人は含まれていないが、れっきとした分身である。」という新側面から証明してみよう。
つまりあの瞬間、九十九は闘いの興奮により○○○が○ってしまったのである。まさに変態修羅である。
そして思わず不破の顔へ向けて。えの素の提唱したところの「最高だぁ!最高だぁ!」という状態に移行したわけである(図3)。
(図3) 偶然の一致とは思えないほど酷似している。
まさか不破もいきなり顔○されるとは思わなかったので、大きな隙が生まれる。九十九はそこを仕留めたのであろう。
技の系統としては圓明流の「訃霞」に相当するわけだが、流石は宗家。不破が折られた歯を訃霞として吹いたのも素晴らしい技である
が、九十九はその遙か上を行ったのである。
こんな技である以上、禁じ手とされる理由も分かろうものだが・・・四門の使用を九十九の祖父があれほど恐れていた事からも、この
技の(精神的な)恐ろしさが推し量れるだろう。
なお、四門を使った者が再起不能になると言われていた理由については、もはや言うまでもない。
そりゃ、男に○射だからなぁ・・・。
いかがでしたでしょうか。
自らの提唱した法則にすら異論を唱える。研究者はこのように、常に学び、研究し続けなければなりません。
それでは、今回の講義はここまで。また来週、この研究室でお会いしましょう。
♪「カノッサの屈辱」のテーマ♪
イラスト・・・川原正敏「修羅の門」
巻来功士「ゴッドサイダー」
榎本俊二「えの素」