蛇足の一人歩きで述べたいろんな趣味の一つ一つについて、その分野毎の略歴にリンクできる様にしようと考えました。
しかしやめてしまった趣味の事はだんだん記憶が薄れるし、関係資料もどんどん無くなってしまいます。
特に三年前に家を建てかえた時、旧宅を手ぶらで出ると云う決心をして、殆どのものを処分した為、ゴルフ関係の物も殆ど残っていませんでした。
今回のような事になるのならきちんと保存すべきだったと後悔しました。
優勝カップも倶楽部チャンピオンと月例の二つだけ残っていましたが、月例などは取ったと云う記憶さえありません。
三大競技の予選通過した時に貰う帽子も実用性が有る為、子供が使い捨てて十個程しか残っていなかったので、折角競技名と年代が記されているワッペンが付いているのに、記録になりません。
優勝した時の写真や、スポーツ新聞の取材を受け其れが記載されている新聞なども何処かへ行って見つかりませんでした。
結局覚えているのは、当時は結構面白かったことぐらいで、健康の為、付き合い、会社の為とかいろいろ理由付けする人も居ますが、私の場合「ゴルフの欠点はただ一つそれは面白すぎる事だ」と思うぐらい気に入っていましたから、やっていただけで、それが面白く無くなったのでやめました。
わたくしは事情があって年に12回だけコースに出ると自己規制していました。
しかし三大競技に出て予選を抜けると、ワンバッグしかもゴメンゴメンで待ち時間無し、決勝ともなるとホアキャデイまでついてボウルの行方を気にしなくても良い等の味をしめると、ついつい出る回数が多くなり、普通のゴルフの回数を、二月に一度、三月に一度と減らさざるを得なくなって来ました。
不思議なもので、回数があくと余りやりたく無くなってくるものです。
その上或る日テレビを見ていてショックを受けたのです。
偶々見ていたアメリカンフットボールの試合が面白くなくて、チャンネルを変えたところグリーンの上でプロがホールの前後を行ったり来たりしていました。
立ったりしゃがんだり、なかなか打ちません。何だこれはと云うのが其の時の気持ちでした。
アメリカンフットボールに戻ってみると、ぶつかり合いです。
チャンネルを交互に変えているうちに、こんな事をしていたのかと厭になりました。
後で判った事ですが慢性肝炎になっていて、其の為か調子が良くなかった事も有ったかも知れません。
とにかくやめようと決め、数日後に全ての会員権を買い戻してもらうよう各クラブに連絡しました。
其の内の或るクラブは、あまり行かなかった所ですが、買い戻しに応じません。
ますます厭になり、すぐに弁護士に頼んで裁判に掛け買い戻させましたが、信義も何も無いところ、ボビージョーンズの世界とはすっかり変ってしまったことに気が付き、お陰でやめた事に後悔する事は無く助かりました。
ゴルフをやって良かった事、其れはゴルフに対するコンプレックスが無い事ぐらいですが、少しでも経験したからこその話で、やはり何事にも首を突っ込むのは悪い事ではないと思いました。
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