良「これは・……………」

良の前に差し出されたものは、暖かそうなセーターであった。

亜美「マコちゃんに教えてもらって、編んでみたの………貰って、くれる?」

そう言いながらにっこりと微笑む亜美。

しかし心の中では、(私が編んだセーター、良くん気に入ってくれるかしら?

いらないなんていわれたらどうしよう………)

そんな不安でいっぱいだった。

そう思いながら良の反応をうかがうが。

良「・…………………………」

反応がない。

亜美「良くん?」

良「・・…………………………………」

名前を呼ぶが、やはり反応がない。

亜美「やっぱり・……………こんなのじゃダメよね・……」

がっくりと肩を落とす亜美。

しかしそのとき。

良「そっそんな事ないです!ありがとうございますっ亜美さん!!」

良は感激のあまり、言葉を失っていたのだった(笑)

良「亜美さんから、手編みのセーターをいただけるなんて…………僕は世界一、いや宇宙一の幸せ者ですっ!!」

セーターを握り締め、感動の涙を流す良。

亜美「うふふふ・・…………」

そのオーバーな感情表現に苦笑する亜美であった。

 

 

一連のドタバタが収まったあと、良はさっそくセーターを着てみることにした。

良「あったかいですよっ!もう一生大切にしますっ!!」

亜美「もうっ良くんったら〜大げさよ」

良「本当ですよ、ほら・・……………」

そういうと、良は亜美を抱き寄せた。

亜美「あっ……………」

良「あったかい・………でしょ?」

亜美「・…………うん」

そういうと亜美は良の胸にゆっくり顔をうずめていった。

 

部活動へ戻る〜