それと同時刻。

亜美の玄関がガチャッと開き、二人の少女が入ってきた。

一人は土萌蛍、もう一人は桜井美優里という。

二人は行きつけの病院で知り合い、友人となった。

美優里「あの・・・・・・・・・・勝手に入ってもいいの?」

蛍「うん、自分がいないときにはこれで入ってねって合鍵をもらってるの。

さっきからベルを鳴らしても返事がないから出かけてるんだわ。」

美優里「え?なんで合鍵なんて持ってるの?」

蛍「水野さんにお勉強を見てもらってるの。それでいない時には先に入ってるようにって。

それとね、浦和さんっていう人もいっしょに住んでるの。すごく優しい人なのよ。」

美優里「わぁ〜はやく会いたいなぁ・・……」

と、話していたそのとき奥の部屋からかすかに声が聞こえてきた。

蛍「あれ?いるのかしら……・・たしかあっちの部屋って浦和さんの部屋だったはず」

ガチャッ

蛍「こんにちは〜電話でお話しましたけどお願いがあって…………・・」

そこまで言ったところで蛍は固まってしまった。

美優里「どうしたの?」

遅れて入ってきた美優里もその光景を見て言葉を失う。

二人の目の前には、良と亜美が抱き合っている姿があった。

突然の来訪者に慌てて離れる良と亜美。

亜美「あの……・これは・・……」

良「いや、その……・・え〜っと……」

なんとかその場を切り抜けようと、言い訳を考えているが

この状況に二人共頭が働かない。

その時。

かちゃんっ

後ろに下がった亜美が、パソコンのマウスを落としてしまった。

その音ではっと我にかえる、蛍と美優里。

蛍「あ・・……あの、お取込み中みたいなんで………帰ります!」

蛍はそう言うと美優里の手を掴み、慌てて部屋から走り去ってしまった。

 

それからしばらくして。

二人は亜美のマンションから少し離れた道をてくてくと歩いていた。

蛍「ごめんね、こんな事になっちゃって・………」

美優里「ううん、蛍お姉さんがあやまることないよ。」

蛍「今度はちゃんと紹介するから、いっしょに勉強しようねっ」

美優里「うんっ!」

さきほどの事に関してあまり気にしてない様子に、ほっとする蛍。

しかし反対に蛍はさきほどの光景が目に焼き付いて離れなかった。

蛍(そうよね・・……だって二人で住んでるんだもの・・…恋人、なんだもの・…)

亜美の家に出入りしているうちに、良とも親しくなった蛍。

彼の亜美に対する真摯な想いを見て、自分でも気づかないほどだが

小さな好意を持って接するようになっていたのだ。

蛍(水野さんの胸大きかった………浦和さんって胸おっきい人好きなのかな・……)

そう想いながら、自分の胸に手を当てる。

蛍の心音はいつもよりもはやくトクンットクンッと脈打っていた。

 

戻るのニャ