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預貯金、不動産、その他相続財産の名義変更
相続手続について
 遺言書を遺さずに亡くなった故人名義の遺産(預貯金、不動産、自動車、有価証券等)を、相続人の名義に変えようとすると、とても面倒な手続きが待っています。

 名義変更の手続を行う各申請先(預貯金…各金融機関、不動産…法務局、自動車…陸運支局 有価証券…証券会社 等)で、相続人を特定したり、全相続人の間で遺産の分け方の合意が出来ている事を確認しなければならいため、多くの提出書類が必要とされるのです。

 各申請先で、おおむね共通して必要になるのは次の書類です。
  • 被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本、原戸籍謄本、除籍謄本(被相続人の父母や兄弟が生まれてからの同様の書類が必要になる場合もあります)
  • 相続人全員の戸籍謄本
  • 相続関係説明図
  • 相続人全員の印鑑証明書
  • 相続人全員の実印が押印された遺産分割協議書
 上記に加え、各申請先に応じてさらに必要書類が定められています。くわしくは、各申請先に確認が必要です。

相続人の中に未成年者がいる場合
 遺産分割協議の際に未成年者の代理人が必要になりますが、未成年者の親も相続人である場合、子と親の利害が対立してしまうため、親は未成年者の代理人になることが出来ません。家庭裁判所に申し立て、「特別代理人」を選任しなければなりません。

相続人の中に判断能力の不十分な人がいる場合
 成年後見制度に基づき、援助者(後見人、保佐人、補助人、任意後見人)の代理(または同意)により遺産分割協議を行います。判断能力が不十分な本人と援助者の利害が対立する場合は、特別代理人等※が本人を代理します。
※特別代理人、後見監督人、臨時保佐人、保佐監督人、臨時補助人、補助監督人、任意後見監督人

相続人の中に行方不明者がいる場合
 行方不明者を除いて遺産分割協議をすることはできません。家庭裁判所で「不在者財産管理人」を選任してもらい、その不在者財産管理人が協議に参加することになります。
※預貯金等の相続手続で、残高がごく少額の場合は、金融機関によって柔軟に対応する場合もあります。

相続手続支援業務

 当事務所では、相続財産の調査、相続人の調査(戸籍取り寄せ)、相続関係説明図作成、遺産分割協議書作成等を行うことにより、相続手続のサポートを致します。
 費用につきましては、遺産の種類や価額、相続人の人数等により、かかる経費や当職の報酬も変動しますので、一律でいくらと掲載することが出来ません。詳しい内容をお伺いしてから概算の費用をお知らせ致します。

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相続に関する基本知識

誰が相続人になれるの?相続人の範囲

 法律(民法)では、相続人の範囲と順序が定められています。

第一順位 被相続人(亡くなった人)の「子」
 「子」には養子も含みます。胎児も(理論上は)相続人になります。

 被相続人(Aとします)が亡くなったときに、Aの子Bが既に亡くなっていた場合は、Bの子C(つまりAから見ると孫)が相続人になります。
 これを「代襲相続」といいます。Cもすでに亡くなっていた場合は、さらにその子が代襲します(再代襲といいます)。

 代襲相続は、Bが亡くなっていた場合だけでなく、「相続欠格」や「相続人の廃除」により相続権を失っている場合にも発生します。

 ただし、CがAの直系の孫でない場合(例えばBがAの養子で、Cはその縁組前に生まれていた場合等)には、Cは代襲相続できません。

第2順位 「直系尊属」
 第1順位の「子」がいないときに、相続人になります。

 直系尊属とは、学校で習ったことがあると思うので(?)詳しい説明は省きますが、つまりは父母や祖父母の事ですね。
 同じ直系尊属の中でも、親等の近い順に相続人になります。つまり父母と祖父母でしたら父母の方が先です。

第3順位 「兄弟姉妹」
 第1順位の「子」及び第2順位の「直系尊属」がいないときに相続人になります。

 兄弟姉妹の場合は、「子」に関してと同様に、「代襲相続」があります。つまり被相続人が死亡したときに相続人となるべき兄弟姉妹が既に死亡していたり欠格、廃除等で相続権を失っていたりした場合は、その次の代(おい、めい)が相続人になります。
 ただし、子の場合と違うのは、さらに次の代が代襲する「再代襲」が兄弟姉妹の場合には無い、という点です。

常に相続人になる「配偶者」
 配偶者は、”常に”相続人になります。ただし、いわゆる”内縁の”配偶者は含まれません。戸籍上の配偶者のみです。

第1順位の「子(や孫)」

(第1順位がいない場合)第2順位の「直系尊属」

(第1、2順位ともいない場合)第3順位の「兄弟姉妹(や甥、姪)」

 が相続人になる場合は、配偶者は常にこれらの相続人と同順位で、一緒に相続することになります。

 被相続人に関して、具体的に誰が相続人になるのか調べるには、被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍(原戸籍、除籍)謄本を取り寄せ、全ての相続人を特定していきます。被相続人の父母や兄弟が生まれてから死亡するまでの戸籍調査が必要になる場合もあります。


相続される?されない?相続財産とは

 民法第896条では、「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。但し、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない」と規定されています。

 「一切の権利義務」とありますから、不動産、動産、現金預金などのプラスの財産だけでなく、借金などのいわゆるマイナス財産も受け継ぐことになります。

 プラスの財産として上記(不動産、動産、現金預金)以外にいくつか例示すると

 ・借地権や借家権など、ものを借りて使用する権利
 ・貸金や売掛金などの債権
 ・事故などによる損害賠償金や慰謝料などの請求権

などがあります。

 マイナス財産としては、借金や未払い金などの債務がありますが、保証人としての債務も引き継がれますので注意が必要です。

 プラス財産よりも借金などのマイナス財産の方が多かった場合、相続人は「相続放棄」をすることができます。
 またプラス財産とマイナス財産どちらが多いか分からないときには、「限定承認」という方法を選択することが出来ます。

※相続放棄…相続開始を知ってから3か月以内に、家庭裁判所に申し立てます。プラス財産も全て放棄することになるので注意が必要です。

※限定承認…プラス財産の範囲内でのみ被相続人の負債を弁済する手続。相続開始を知ってから3か月以内に相続人全員で家庭裁判所に申し立てます。


 上記の民法896条の後半では「被相続人の一身に専属したものは、この限りでない」つまり相続される人の一身に専属したものは相続されない、とされています。

 「一身に専属したもの」とは、その人の能力や信用などにより与えられた権利義務で、その人以外に行わせるのが不適切なものをいいます。
 例えば身元保証人(借金の保証人ではありませんよ)の義務や、労働者としての地位などです(ある会社に勤める人が亡くなったからといって、その人の相続人がその会社で働くなんてことはありませんよね)。

相続財産の調査方法としては、

 預貯金・・・各金融機関へ問い合わせ
 不動産・・・役所の税務課で固定資産の名寄せを調べる
 有価証券・・・証券会社へ問い合わせ
 債権債務・・・帳簿類を調べる、取引先に問い合わせる

などの方法が考えられます


誰がどれだけもらえるの?民法に定められている相続の割合

被相続人(亡くなった人)に配偶者と子がいる場合
 配偶者…2分の1  子…2分の1

被相続人に配偶者はいないが子がいる場合
 子が全て相続

被相続人に子がなく配偶者と直系尊属(父母、祖父母等)がいる場合
 配偶者…3分の2  直系尊属…3分の1 

被相続人に子も直系尊属もなく配偶者と兄弟姉妹がいる場合
 配偶者…4分の3  兄弟姉妹…4分の1

被相続人に配偶者も子もなく直系尊属がいる場合
 直系尊属が全て相続

被相続人に配偶者、子、直系尊属がなく兄弟姉妹がいる場合
 兄弟姉妹が全て相続

被相続人に子、直系尊属、兄弟姉妹がなく配偶者だけがいる場合
 配偶者が全て相続

※子は、実子、養子を問いません。ただし「特別養子」は実親を相続できません。
※直系尊属は、親等の近い順に相続人になります(父母と祖父母がいたら父母が先)
※子、直系尊属、兄弟姉妹が複数いる場合は人数割りになります。
※非嫡出子(婚外子)の相続分は嫡出子の2分の1になります。
※父母の片方が異なる兄弟姉妹の相続分は父母の両方が同じである兄弟姉妹の2分の1になります。

法律上の相続割合は上記のとおりですが、相続人全員が合意すれば、上記と異なる割合で遺産を分けることも出来ます。

その他相続についてはブログにも詳しく書いてます。

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