思いがけない手紙
結婚しました
      2003/11/7 new

病気によっては、治療法の見つからないものがあります。今残されている力を
最大限に引き出すこと、それだけが方法という場合もあります。
しかしそれは大変な事です。家族全員の深いおもいやりと、実行する堅い意思が
必要となります。仙台で光ケ丘スペルマン病院で研修していましたときは、沢山の
難しい病気の方々に出会いました。中には家族がばらばらになってしまった方、
健康だったきょうだいに心の問題が発生した方、経済的に大変な方など、ご家族
の苦しみは筆舌に尽くしがたいものと思いました。 それでもそのなかで、病気を
持って生まれた子のために、家族全員で努力を続けられているご家族もいらっ
しゃいました。
 私の受け持った患者さんのひとりに、重い病気にめげず、お母様が付き添って
大学を卒業され、さらにアメリカに留学された方がいらっしゃいます。ご家族が、
全員でその方を見守り、協力し合って生きている、本当に素晴らしい方々でした。
私ができたことは何もありません。リハビリの施設を一緒に考え,探しただけ
でした。  その御家族から、私はたくさんの事を教えていただきました。
 お手紙の一部分をご紹介いたしましょう。

      マメガキ
       大学を卒業された時の真理さんの手紙
    卒業しました。
  先生には大変お世話になり心より御礼申し上げます。
  5月14日渡米する事になりました。
  内田先生に助けていただいて、沢山の素晴らしい経験をしています。
  アメリカでも、また、どんな体験ができるか楽しみです。

      ナナカマド
今年 お母様からの手紙
 先生、ご無沙汰しております。
真理の米国研修の折には温かい励ましのお便りを戴きました。
こんな日がやってくるとは夢のようです。勉強中ではありましたが、昨年6月、
真理は米国人と結婚いたしました。今年9月15日に3800グラムもある男子を
出産しました。私も出産に立ち会いましたが、本当に信じられない気持ちが
しました。真理が生まれた時の事が重なりました。全く普通の元気な赤ちゃんが
生まれました。思っても見なかった事です。
 先生、ありがとうございました。 
真理の生育の段階で受けた先生のお力に心から感謝し、これからも、この子の
幸せの陰の力となって行きたいと思っています。 11月中旬に帰国いたしますが
実家の母の世話をしなければなりませんので、暫く宮古へは帰れません。
いつか伺いたいです。


       ツタ

おめでとうございます。真理さん始め、ご家族の皆様がどんなに努力されたか
神様がじっと見ていらしたのですね。本当に私も信じられない思いでいっぱいです。
きっと可愛い赤ちゃんでしょう。3800グラムの大きな赤ちゃん、ぜひいつかお会い
したいものです。 お会いしたら私のほうが泣いてしまいそうです。

今後も平坦な道では無いかもしれませんが、どうぞ皆様で乗り切っていかれます
よう心から願ってやみません。  本当に、本当におめでとうございます。
 


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