RioVolt SP100(ポータブルMP3プレイヤー)

最近ではいろんな意味で有名になったMP3だが、これは携帯用のMP3プレイヤーだ。
再生可能な形式はMP3とWMA、そして音楽CD(CD-DA)である。
メディアはCD-R/RWを使用し、電源はACアダプタ、単三電池2本が使える。(充電式電池も使用可能のようだ)

MP3やWMAのメリットは、なんといってもその容量の小ささであろう。
普通の音楽CDなどのおよそ1/10の容量に圧縮できるとされている。
そのため、内蔵フラッシュを搭載した製品で64MBのメモリであっても、CD一枚分の再生時間がとれるわけだ。
だが、このプレイヤーはCD-R/RWに記録するため、CD-R/RW一枚に音楽CD十枚分を詰め込むことができることになる。

使ってみての感想は、実はあまりよくない。
作りが意外と雑である。電池カバーのあたりを観察すると、どうもきちんとカバーがロックされていない感じだ。
電池が落ちたり、勝手にカバーが開いたことはないが、ふとした拍子に電池を落とすことがあるかもしれない。
本体中央にディスプレイが付いているが、これも不満がある。
特に画面下に表示される人が動くような表示。これは必要ない。全くの無駄に見える。
一番困るのが、付属のカバーを使ったときだ。
ディスプレイが隠れてしまい、何を再生しているか、今の曲は何曲目か、曲をスキップしたり、リモコン操作の内容がわからない。
そう、リモコンにも画面が付いていない。
カセットプレーヤーならまだしも、MP3プレイヤーでこれは痛い。
大容量な上にMP3ともなると曲数が多くなりすぎるため、ジャンルごとにスキップしたりといろいろ操作するわけだが、
それがわからないとなると結構つらいものである。
なので、ディスプレイ表示や操作性には期待してはいけない。

実際にはケースに入れた状態でリモコンをさして鞄に入れたままCD-R/RWも入れ替えない使い方をしているから、
電池が落ちることもないし、入れ替えが面倒とかいうことになったことはないが、
リモコンの操作が見えないのだけはやはり痛い。
それをのぞけば、高音質なMP3をそれなりに入れてもよいし、普通の音質のMP3を数え切れないくらい入れてもいいだろう。
ただ単にMP3が再生できるプレーヤー、そう割り切って使うのが正解というものである。

機能的にはファームウェアのアップデートにより今では十分な機能がそろっている。
イコライザーなどもあるし、フォルダでジャンルをわけたり、再生リストを設定することもできる。
MP3やWMAの場合は音飛びガード分の情報を読み込み終わると、一時的にCDの回転を止めて節電する機能はうれしい。
実に機能は豊富にある。けどそれの操作性は今ひとつであることはいうまでもないのだが・・・。

結論は、CDプレイヤーよりは便利かも。といったところ。
実際にはほかにも同等の製品が市場にあることから、他社製の方が作りがよいのかもしれない。
CD-R/RW搭載パソコンを持っているならポータブルCDプレイヤーではなく、この手のポータブルMP3プレイヤーの方が便利だと思う。
MP3プレイヤー自体はCD-R/RWを使用すると決まっていないため、メモリースティックや内蔵メモリータイプを選んでもよいだろう。
作りには不満はあるものの、まずまずの満足度はある。
しかし、現在生産は終了しているので同じ品はもう手に入らないかも。(ファームウェアの開発も終了したらしい)

戻る