Logicool WheelMouseOptical OM-44UPiB (光学式ホイールマウス)

これはタイトルの通り、光学式ホイールマウスである。
ボタンの数はホイールボタンも含めて3つ。ごくごく標準的なスクロール付きマウスである。

これの特徴はと言えば、とにかく光学式であることに他ならないだろう。
普通のマウスの底にはボールがあり、そのボールが転がることで内部のローラーを回転させ、
ローラーが回転することによってマウスの動きを検出している。
ところが光学式マウスはマウスの底にボールがない。
代わりに赤い光を出すセンサーがついている。
このセンサーは光の反射を高速に読みとり、マウスの動きを検出する。
従って、マウスパッドの上でなくても光の反射を読みとれるものの上であればどこでも使える。
また、ボールはほこりがつくと内部のローラーにほこりがまとわりついてローラーとボールの摩擦が減って空転し、
マウスが反応しにくくなったり、上下、もしくは横方向のみ反応するといった症状が時々発生するが、
光学式はほこりがたまることもなく、特にメンテナンスはいらない。
こういうことから、光学式マウスが便利だと思い、購入したものだ。

今まで使ってきた普通の2ボタンマウスに比べてスクロールホイールがあるのはとても便利だ。
インターネットのホームページの画面がディスプレイの幅できっちり収まることは滅多にない。
ウィンドウズのファイル操作などでたくさんのファイルが入ったフォルダと扱うときは必ずと言っていいほどスクロールを繰り返す。
これら画面をスクロールさせる操作は頻繁に使用する。
いったんスクロールホイールを使うと2ボタンマウスには戻れなくなる。それほどスクロールホイールの価値は高い。
ゲームにおいてもスクロールホイールは重宝する。
武器の切り替えや、視点切り替え、コマンドの選択などゲームによって用途は異なるが、
頻繁に操作する項目を割り当てられるのは非常に便利だ。
光学センサーも通常使う分には特に読みとりミスを起こすことはないようだ。

だが、問題も少なからずある。
まずこの製品のホイールだが、ホイールをぐるぐる回すと「カリカリッ」と音がする。
この音は一定の間隔でつけられた引っかかりのようなもので、どれだけ回したかをわかるようにするためのものだと思われる。
だが、ずっと回しているとカリッという音の部分でスクロールしていたのがだんだんずれてきて、
引っかかりの間でスクロールの反応をするようになることがある。
こればかりはちょっと使いづらい。引っかかりの部分でホイールを止めるのは難しく、引っかかりの間でホイールを止めるのが一般的である。
となると指を触れただけですぐスクロールが行ったり来たりを繰り返す。
これは何とも不便だった。
あとは光学センサーの読みとり精度だ。
一応、ほとんどの机の上で動作可能だが、机に直接手を置くと冷たいので布製のマウスパッドを使用している。
もちろん、マウスの動きにも支障が出るようなことはまず無い・・・まず無いのだが、
マウスが静止しているにも関わらずマウスカーソルがブルブル震えることがある。
これはほとんどの光学式マウスに共通する問題のようで、微妙な反射の違いを誤認識しているような感じだ。
それとこの世代の製品はセンサーがまだ未熟のようだ。
あまり速い速度でマウスを動かすとセンサーが追いつけずにマウスがあらぬ方向に動いてしまったり、
反応しなかったりといった問題が起こる。
執筆時点(2003年2月)ではこの機種と同じ形でセンサーを改良したOM-45という型番のついた製品が出ている。
OM-44型番の製品のおよそ2倍の精度で読みとっているらしい。
LogicoolのMXシリーズも高精度、高速度で読みとると宣伝していることから、
新機種ではより動きを正確に検出するのではないかと思う。
まあ、ほとんどの場合反応できなくなるような速度に達することはないので心配はないのだが
おもしろ半分にマウスをぐいぐい動かすとこの症状が出るので注意が必要だ。

総合的に評価して、ボールマウスよりは光学式マウスがいいということは確かだと言えそうだ。
というのもやはりメンテナンスの必要性が無いのが一番だと思う。
パソコンを毎日使う人ならご存じの通りマウスの掃除は頻繁にやらないといけなくなってくる。
掃除を怠るとマウス操作が極端に悪くなることから、ゲームをするにもホームページをみるにも不便になる。
いつでもほぼ正確に動く光学式を個人的にお勧めしたい。

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