定期検査随想 (2005年4月~)


2005/4/2

 日記の更新を休止して以来、のんびりと過ごしている。
 もちろん現在もザイロリックを飲んでいるが、相変わらず酒を飲み、食道楽にうつつをぬかしている。
 時には、足がジワッと痛む気がして、ごくたまには、本当に痛いときさえある。しかし、痛風発作に至るほどの尿酸塩が蓄積されている様子はないようだ。

 さて、ありがたいことに、このHPのアクセスも70万回を超え、痛風で悩む人が情報を得るための一助となるという当初の意図は、1素人(患者!)が担い得る範囲としては、ある程度実現できたのではないかと思う。
 ところが、日記の更新休止によって困ったことが生じた。世間に対して開かれたHPを作った意図は上のとおりなのだが、本当はもう一つ、自分の気休めのためにツラさ、苦しさを縷々書き綴ってきたという面もあった。そして、回復期に入ってからは、自分の状態を記録する機能も果たしていたのである。
 最近、検査結果を聞いても無感動になり、「おおむね良好」という事実のみが残っていく。いつかは脱ザイロリックをと夢見る私としては、これは不真面目と言わなければならない。

 ということで、年2回ほどの定期検査の折りごとに、その記録を残すとともに、ついでに好きなことを適当に書こうという訳である。ほとんど自分のためなので、適当に読み飛ばしていただいて結構だ。

◆2005年2月末の検査結果◆ 尿酸値6.9mg/dl

 前回が7.0なので、まあ相変わらずといったところか。それでも、正常値は7.0以下だから、これもギリギリの数値なのである。
 γーGTPは257。300台だった前回よりやや回復(というのか?)。恒常的3桁だから、これももう驚かない。
 その他、中性脂肪がやはり高く、典型的な脂肪肝である。要するに酒の飲み過ぎ。
 う~む、これは毎度書くことが同じになりそうだなぁ・・・。
 まあ、読んで面白い内容を期している訳ではないので、それで良いのだ。


2005/12/6

 今年の後半は、本当に忙しかった。本当に忙しくて、なかなか健康診断にも行けない。そのため、前回更新から半年以上が経過してしまった。
 つい先日やっと健康診断へ行ったのだが、ひょっとすると結果が出るのは年明けになってしまうかも・・・
 ということで、単に間もたせだけを目的として、こうして愚にもつかぬ駄文を書いているのだ。2回目にして早くも本来趣旨を外れてしまった。ご寛恕あれ。

 先週、馴染みの(?)クリニックへ出かけて、1か月分の薬をもらってきた。実は、先月から、それまでのザイロリックからアロプリノールへと変わった。
 両者は同種異名薬品で、成分・効果は全く同じである。患者にとっては紛らわしいことに、メーカーによって商品名(ブランド名?)が違うため、こういう事態が生じるのだ。
 が、である。今回のアロプリノールは、それまでのザイロリックよりも大きいような気がする。クリニックの職員に聞くと「材型が違うだけです」と言い、確かに包装にも同じ100mgと記載されている。
 しかし、私には明らかに大きさが異なるように思える。また、それだけでなく、口当たりや喉越しがまったく異なる。表面がツルツル硬かったザイロリックに比べて、アロプリノールはモサモサした軽い質感だ。当然ながら、後者の方が口中での膨張感・抵抗感が強い。粉っぽい味を強く感じて、嚥下するときにも引っかかる印象がある。

 推測してみると、おそらく薬品成分は同じでも、成型材の量と種類が異なる・・・ということなのだろうか。同じアロプリノールでも、メーカーによってまた違ったりするのだろうか。
 う~む、今まで考えたこともなかった。
 しばし、マニアックな薬品グルメなどという空想を弄んで楽しむことができた。
 欠かさず毎日2回、食事に次いで頻繁な、服薬という年中行事。それだけに、その味感・食感は一大事といえる。
 製薬メーカーには、さらにいっそうの研究・精進を願うところである。
 それにしても、「前のザイロリックに戻してください」などと薬の選り好みは言えないだろうなぁ・・・

◆2005年12月初旬の検査結果◆ ただいま結果まち


2006/1/22

 私は、職場の健康診断と、かかりつけ医の血液検査をそれぞれ年1回。つまり年2回の定期検査を行っている。
 職場の健康診断は、昨年12月に受けたのだが、その結果がやっと届いた。

◆2005年12月初旬の検査結果◆ 尿酸値7.0mg/dl

 う~む、最近は6台後半から7にかけての数値で、完全に安定しているようだ。
 ただし、職場の健康診断だけを見ると、ここ3年の推移は 6.1 → 6.6 → 7.0 ということなので、右肩上がりではある。
 ま、寒いのをいいことに(?)、肝のたっぷり入ったあんこう鍋や、白子満載の鱈ちり鍋なぞを食べまくっているので、その割には上等な結果と言えるだろう。

 それもこれも、月1回の通院を欠かさず、薬をしっかり飲んでいるからである。
 先日もいつものクリニックへ行き、「変わりないですね」と聞かれつつ血圧測定を受け、1月分の薬をもらってきた。所要時間は約1分。待ち時間は30分。
 血圧と痛風はなにか関係があるのか???と常々思っているのだが、いつも世話になっている弱みで、面と向かって聞いてみる勇気はない。

 ということで、鯨飲馬食を続けながら、尿酸値を一定に保ち、日常生活機能を維持するためにかけているコストを計算してみた。(ヒマだなぁ・・・)
 クリニックで支払う金額は、ときどき上下するのだが、まあだいたい1000円前後といったところ。これが年12回だから、年間約12,000円の費用がかかっていることになる。
 ついでながら、時間の浪費についても算入しておきたい。
 仮に(本当に仮!)私の月給が30万円だとして、日8時間×月20日=160時間だから(単純化のため残業は考慮外)、30万円÷160時間=1,875円。これが時間給である。つまり、私は月1回クリニックへ行って、1分間の診察を受けるために、0.5時間=1,000円弱の時間的コストを費やしているのだ。これを通年すれば、やはり12,000円である。
 現金と時間を合わせて24,000円。これが、私の平穏な日常生活を保障するためのコストということ。まあ、安いものかな。
 なお、年間に飲むザイロリック又はアロプリノールの錠数は、約730錠である。単純に割り返すと、1錠あたり約33円。う~ん、高いのか安いのかよく分からん。

 なお、これはあくまでヒマつぶしなので、保険に請求される金額はもっと多いとか、この計算方法はおかしい!などという、真っ当なご指摘はこの際不要である。
 とにかく、こうして私の日常生活機能が維持され、楽しく暮らしていられることに感謝したい。


2006/5/28

 数ヶ月前、かかりつけ医のクリニックで血液検査を受けた。

◆2006年3月初旬の検査結果◆ 尿酸値7.6mg/dl

 結果表には「H」の記号、そう「High」の略号だ。発作が出なくなって以来の最高値である。
 薬は飲んでいるのだが、やはり生活習慣が改まっていないからなぁ・・・。

 私も「薬を飲んでさえいれば」などと書いてきたが、最近では「メタボリックシンドローム」という言葉が盛んに使われている。
 ウエストが太くて、高血圧・高脂血・高血糖などが重なると、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性が高まるというのだ。
 私の場合、高血圧・高血糖は無いが、高脂血症はかなりのものである。まさにメタボリックシンドローム。高尿酸の薬を飲んで発作が起きなくても、原因である生活習慣を放置しておくと良くないのだ。

 ということで、改めて「摂取カロリーの抑制」を自覚することとして、しかしそこでやはり一言ケチをつけたくなってしまう。
 厚生労働省の発表では、予備軍まで含めて全国に約2000万人の人間がメタボリックシンドロームに該当するという。これは全人口6人に1人の割合だ。また、40~74歳の男性に限ると、2人に1人が該当するという。
 さて、総体の半分の人間を「非健康」と規定する統計又は施策とは、無意味ではなかろうか。
 善意で解釈すれば、注意喚起と意識啓発のためだといえるが、これが医療・製薬業界や政治・行政と密接に絡み合い、何兆何億もの金銭にまつわる施策を構築しているのだから、眉に唾して聞かない方がどうかしている。

 生活習慣に関して節制が必要なのは事実である。自らを省みると汗顔の至りではあるが、それは間違いない。
 しかしテレビ番組や新しい造語に追われる必要はないのである。
 注意喚起のためのサインくらいに受け取っておきたい。強迫観念になってしまうと身体にも悪そうである。
 国の施策というのは、業界と自分達を食わせなければならないから、絶対に基準を下げるということはない。どんなに状態が改善されても、世界最長寿の国であっても、全国民が健康になりましたとは決して言わない。
 役所が考える典型的国民のイメージは、きわめて無知で無思考の人間である。一律に漏れなく国民の面倒をみてやろうなどと考えれば、これは論理的必然である。そして、あとで「何で言ってくれなかった」と責められるぐらいなら、常に言い過ぎた方がマシと考えるのである。元手はタダだからだ。

 ここはひとつ、自らの頭脳で健康を考えて、自ら律していきたいところだ。
 それが現実に難しいのだから、エラそうにアレコレ書いても何の説得力もないのである。
 まずは「H」を消すことから目指そうか。


2006/9/24

 先月、職場の健康診断を受けた結果が出た。

◆2006年8月上旬の検査結果◆ 尿酸値8.1mg/dl

 ・・・。 いよいよヤバイのかしらん。

 この夏場はなぜか酒の飲み方が変わってしまった。ビールの「ぐい飲み」である。
 我が家では350ml缶のビールを飲んでいるのだが、缶を開けるとほぼ2口で飲み干す。時間にして10秒も保たない。もちろんその調子で続けて飲んだら大変なのだが、しばらく間をおいて、また1缶開けたらそれも2口。1晩で4缶程度=ほぼ大瓶2本なので、量的に飲み過ぎという訳でもないが、なぜかこの飲み方、痛風に悪いような気がしている。
 実際、この2~3か月、足に痛みを感じている。発作とは異なるが、右足の親指以外の4本が、地面につけて踏ん張るときにジワッと鈍く痛む。そういえば、最初の発作前にもそんな体験をしたことを思い出す。

 当時と違って今ではおおむねの痛風の仕組みが分かっているつもりだが、この痛みは未だに理解できない。
 関節に沈着した尿酸塩が血中尿酸量の変化により剥離し、それが炎症を引き起こす。そんなふうに一度に押し寄せてくるのが痛風発作だが、思い出したようにジワリジワリと痛みを感じるのはなぜか。ごく軽度の炎症状態が恒常的かつ不安定に生じており、その波が高いときに瞬時の痛みを感じるのであろうか。しかし、炎症であれば痛みは持続的でなければおかしいのではないか。

 ・・・などなどと、色々と考えることはある。
 が、医師でもない私に判る訳もなし、また考えたからといって治る訳でなし。
 ということで、まずはビールを控えめに、大人らしく酒を飲もう。暑い夏も終わったことだし、ゆったりと腰を据えて、秋の味覚などを味わいながら。


2007/2/22

 6か月ぶりの更新。つまり、尿酸値の8mg/dl大台突破が発覚してから、約半年が経過したのである。
 その間、特に節制はせず、相変わらず秋・冬の味覚を楽しみ、浴びるほど酒を飲んできた。
 そして昨日、右足親指が痺れるように痛かった。気のせいではなく、明らかに数時間継続して痛みがあった。さすがに少しあせりましたね。久しぶりの感覚だ。
 さらに今、同じ箇所が痺れている。目で見て分かる変化は無いが、触ると厚ぼったく無感覚になっている。要するに少し腫れているのである。
 発作(嫌な言葉だ)の引き金となる行為をしないよう、しばらく気をつけて様子を見ようと思う。

 それにしても、2001年の1月末から約6年間、発作を起こさずに来たのだ。
 薬もたまに忘れることがあったが、ほとんど毎日毎回飲んでいた。それでも危機に直面しているということは・・・
 やはり食生活か!!!
 食事制限や対症療法に過度に気をとられないこと。それがこのホームページの主たる空気であったが、やはり不摂生のツケは返ってくるのである。
 う~む、今さらながら、当たり前のことだ!!!

 6年間、約2200日の間に私が飲んだザイロリック又はアロシトール又はアロプリノールの錠数は、合計4400錠となる。
 1錠100mgなので、合計440g。
 錠形が目分量で直径10mm、厚さ2mmとして、体積は50立方mmである。1/20ccで1/10gということは、水に対して重量当たり体積が半分ということ。
 つまり、ビールのロング缶の半分弱(何故こういう例えしかできないのか・・・)に当たる大きさの、巨大なザイロリックを6年間かけて健気にも(?)カリカリと齧ってきたのである。
 そのあげくが、このザマだ。ううっ、情けない。(と嗚咽)

 まあ、来月には診療所で血液検査の予定なので、そこで一つの客観的事実が明らかになるであろう。

 ◆次回、2007年3月中旬に検査予定◆ 刮目して待て!!! 


2007/3/28

 まずは結論を書こう。

◆2007年3月中旬の検査結果◆ 尿酸値6.6mg/dl

 あれ? またしても狼少年か?!
 が、しかしである。足はまだジワジワと痛いのだ。
 しばらく節制していたので、「その瞬間の血中」尿酸値は低くなっていた、ということだろうか。
 そして、それは必ずしも尿酸塩の蓄積度合いを表すものではない、ということなのだろうか。
 う~ん・・・、やはり痛風って難しい。(←少しブリッコ)
 とはいえ、これが一つの客観的事実であることは間違いない。
 しばらく発作誘引となる激しい飲食行動をとらないよう気をつけよう。

 さて実は、少し前まで私は九州旅行へ行っていた。8年前に発作を起こした因縁の旅行先である。
 そして今回も、フグの白子を食べて、平目の肝を食べて、蟹やうちわ海老を食べて、コラーゲンたっぷりのアラや鯨を食べて、トンコツラーメンやちゃんぽんを食べて・・・という行動を取っていたのである。
 要するに、前段落で書いたこととは正反対のことを実行しているのであった。
 う~ん・・・、我ながら食い意地との折り合いって難しい。
 とはいえ、それもやはり客観的事実なのである。
 自戒!


2007/10/13

 幸いなことに、今年の夏の異常な酷暑にも関わらず、というかビールの大量摂取にも関わらず、発作はなく無事に暮らしている。
 服薬はすっかり日常の習慣と化しており、特に面倒とも感じない。月1度のクリニック通いも、もう待ち時間の見当がついているので、余り苦にはならない。
 こうなると、薬を止めようという気も全く失せてくる。何故そんなことをしなければいけないのだ。
 私は今のままで幸せなのだ。

 とまあ、それが今の本音なのだが、よく考えてみればこれは危ない。
 肝機能低下はともかくとして、高脂血症は明らかに私の食生活と運動不足に原因がある。高尿酸血症は薬で抑えていても、当然ながら高脂血症は次第に進行していく。
 クリニックの痛風先生に健康診断の結果を見せると、今のうちは良いけれど後で困るよと言いつつさらに一言、「高脂血症の薬を出しましょうか?」・・・
 躊躇してみせると少し様子を見ようということになったが、近いうちに判断すべき時期が来るかもしれない。

 薬に抵抗がなくなり、生活習慣を変えずにいると、それがまた他の薬を呼び込む素地になっていく。薬が薬を呼ぶのである。
 もっとも、これは原因が特定の体質でなく生活習慣にある人間にのみ該当する話か。
 危うし生活習慣組。猛省すべし。
 自分で言ってりゃ世話ないか・・・。

◆2007年8月の検査結果◆ 尿酸値7.2mg/dl

 尿酸値は及第なれど、中性脂肪・コレステロールともに極めて高し。(もちろん肝機能も悪し。)


2008/3/18

 突然であるが、7年間通い続けたクリニックを替えることにした。理由は2つ。
 第一に、あまりに通院・服薬生活に抵抗がなくなってしまったこと。ここで少し環境を変えて、自分なりに実験(?)をしてみたいと思った。
 第二に、「待ち時間」の問題があること。前回に「見当がつく」と書いたが、公私が忙しい時期になってくると、持ち前の「いらち」が頭をもたげてくる。
 これまでのクリニックは、地域に根ざした素晴らしい医院だった。そして、必然的な結果として、リハビリや介助通院の高齢患者が圧倒的な多数であった。それは、大変素晴らしいことである。しかし一方、これまた必然的に、順番や時間がグレーになりがちということにもなる。
 別に目くじらを立てる気は無いし、月に一度ぐらい我ながら我慢すべきとも思うが、いつ順番が来るか分からない状態で、1時間、2時間と費やしていくことにストレスを感じてしまうのだ。了見が狭いとは思うが、事実なのだから仕方ない。
 高齢者の方に優先的配慮をすることに、まったく異はないのだ。(もっとも、あの恬然とした薬の貰い方と医療費のかけ方は、見ていて胸内がモヤモヤしてくるが。)
 しかし、時間がたっぷりあって、社会的活動の一環のつもりでクリニックに通う高齢者の方々と、予定も入りがちな貴重な休日に、時間を割いて通院する現役社会人とが一緒になっているのは、やはり無理があるような気がする。
 地域かかりつけ医だの、予防医療だのと言われて久しいが、最もその対象となるべき中高年の現役社会人が、医療から足を遠ざけるように仕向ける現状が、厳然として存在するように思われる。いかがなものであろうか。

 結果、私は職場の診療所で診察を受け、薬を貰うこととなった。正直、痛風に関する限り、診察・診断はもう必要ない。僭越の極みではあるが、症状に対する(原因ではない)対処方法は分かっているのだ。薬を貰えて、定期的に自分の状態を把握できれば良い。
 今回、通院先を替えるタイミングの問題から、服薬を6日間も切らしてしまった。この7年間、それだけ長く薬を飲まなかったのは初めてである。少し不安な心地がしたが、足に違和感はない。無論、そんなすぐ影響が出ないことは百も承知である。
 その状態のまま、新しい診療所で検査採血を行った。この結果が楽しみである。いったい、どのぐらい尿酸値が上がっているのだろうか。今後の服薬生活のひとつの試金石となるであろう。来月、その結果を記したい。


2008/4/19

 職場の診療所には複数の医師が詰めていて、いってみれば当たり外れがある。今回かかった医師は、60歳近い男性だったが、これはヒドかった。
 私が長く服薬を続けており、診療所を替えただけだと説明しているのに、一から説教をしてみせたり、いちいち前任の医師にケチをつけたりする。「産生過剰型というが本当か?勘で言っているんじゃないのか?」と、こんな調子だ。7年間の血液検査データまで渡して、現在の服薬でコントロール出来ていることを示しているのにである。じゃあ、どうやって証明しろと言うのだ!患者には当然証明できないので、「じゃあ検査だ」ということになる。
 かねて観察中の高脂血症についても、即座に薬を出すつもりである。直近の健診の結果を待ちたいというと、「君はそんな悠長なことを言ってられる人じゃないんだ」とまた威張り始める。そんなことは初めて言われた。だいいち、同じ診療所の別の医師からは、前回何も言われなかった。結局、飲む飲まないは勝手だけど薬は出す、検査は頻繁に行うとのたまう。

 人の話をまったく聞こうとしない。自分の言いたいことだけしか頭にない態度は、医師がどうこうという前に、人間としての資質が著しく欠如している。いい歳をして恥ずかしくないのか、つくづく不思議だ。
 そして、薬と検査は多いほど良いというあからさまな態度。実は、山のように薬を出して、最後は薬の飲み過ぎのために胃薬を出す・・・という笑い話のような噂で有名なのは知っていた。こんな医師がいるから、日本の医療費は垂れ流しになるのだ。
 とはいえ、こういう不快な医師にかかると、節制して直そうという意欲が湧いてくる。そうした環境の変化が、診療所を替えた目的の一つでもあったので、これは怪我の功名とでも言うべきか。

 さて、前回採血した血液検査の結果である。

◆2008年3月の検査結果◆ 尿酸値11.0mg/dl

 !!!! な、なんと!
 恐るべき数値が出ていて驚いた。6日間薬を飲まないと、これだけ上がってしまうものか。これでは服薬を止めるどころではない。
 そこで先の医師が言うには、「それにしても上がり過ぎている。改めて検査の必要がある」。舌なめずりせんばかりの表情だった。コストを意識しないから、何をするでも青天井にしてしまう。日本医療界の問題を凝縮したような医師である。

 こうして、私は人生で初めて、2月連続で採血検査されることとなった。
 その結果は、また次回書きたい。


2008/5/23

 まずは、端的に結果を書く。

◆2008年4月の検査結果◆ 尿酸値7.0mg/dl

 ふ~む・・・、へぇ~・・・。
 やっぱり6日間ほど服薬を止めただけで、血中尿酸値は驚異的にジャンプ・アップするのだ。
 いやいや、勉強になりました。
 薬の力というのは偉大なのだ。

 それはそうと、肝臓と中性脂肪は相変わらず厳しい数値であった。
 せっかくなので(?)、また来月に血液検査を行う予定を組んだ。どうみても全ての根源である酒を少々控えてみて、どのような変化が生じるか見てみたい。
 これも薬と同じぐらい劇的な効果が出れば、また色々と考えるべき事柄も出てくるだろう。


2008/12/14

 今年の公式な健康診断の結果は、どうやら年明けにならないと判明しないようだ。したがって、ここまでズルズルと更新せずに来たが、検査推移と近況を記したい。
 まずは、前回に書いた6月の血液検査の結果。

◆2008年6月の検査結果◆ 尿酸値5.4mg/dl

 少し下がりすぎではないか、というほど低い数値となった。まあ、安心ということだろう。
 しかし一方で、以前から注意されていた中性脂肪。今年前半の検査ラッシュ(?)時期の推移を表にすると、次のようになる。

項  目 2008/3月 2008/4月 2008/6月
中性脂肪 1476 1292 631

 ちなみに基準値は50~149ということなので、これは間違いなく相当に高い数値である。
 中性脂肪というのは、食生活でずいぶん変動するものである。余分なエネルギー摂取を続けると、それは脂肪として肝臓に蓄えられるので、中性脂肪の数値が高くなる。また、脂肪肝が進むと肝臓に負担がかかり、γ-GTPも悪化する。私は10数年間3桁を続けている。
 要するに、高エネルギーの典型であるアルコールを多量摂取し、しかも食べる方も質量ともに多い私などは、中性脂肪が高くなるべくしてなっているのだ。

 中性脂肪を服薬治療するのは愚かの極みと言う人もいるが、これだけの高水準がもう長年続いている実態を考えると、さすがに薬を飲んでみようかと思った。
 ということで、この6月からリピディ薬を服用し始めた。副作用の無い薬はないので、不安や疑問が無いでもないが、中性脂肪の数値はもちろん、肝臓の数値が改善されていれば効果が確認できると思う。
 年明けの結果が待たれる。


2009/2/8

 昨年の健康診断の結果が出た。

◆2008年12月の検査結果◆ 尿酸値5.3mg/dl

 完璧である。6月の数値ともほぼ合致しており、低落安定にあることが分かる。薬を飲んでいるのだから当然か?!
 
 もうひとつ、注目されるリピディの影響はどうか。
 中性脂肪の数値は420で、相当の低下が見られた。しかし、まだ基準値よりは全然高い。また、コレステロールがかなり高く出ている。とどのつまり、何かひとつの数値に着目して薬を飲んだところで、生活を変えない限りどこかで異常値は出てしまうのだ。
 説教好きなドクターは「中華や洋風料理はやめて、和食を食べなさい」とまた極端なことを言う。まあ、当面は服薬を続けつつ、食事も若干の調整を心がけてみよう。

 ところでγ-GTPの数値は117で、これはおそらくここ15年で最も低い数値ではないか。もっとも、それでも「肝機能障害の疑いがあります」というコメントが付されていたが。(涙)
 つまり、リピディにより脂肪肝が改善されてきたということだろうか。何だか次回の健康診断が楽しみである。


2009/8/2

 今年は早めに健康診断を受けて、今頃には検査結果を掲載できる予定だった。
 しかし、仕事の関係で日程が延期となり、晩秋頃まで結果が出ない見通しとなった。
 というわけで、それまでホームページを放置するのも何だから、特に材料もなく、四方山話を書くこととした。

 相変わらず、薬を飲み、酒も飲む日々。すっかり抵抗感もなくなり、月に一度の診療所通いも苦にならない。こんなことで良いのだろうか・・・と頭の隅で考える。
 ただひとつ気になるのは、診療所の医師がまたしても薬を増やそうとしていることだ。今度は「高血圧」らしい。
 上下とも正常値(これも気になる表現だ!)を5ポイントほど上回っている。数年前に基準が引き下げられたことを知っているので、どうしても眉に唾して聞いてしまう。以前も書いたとおり、医療の基準というのは、医療提供サイドの業務量(より端的に言えば診療報酬)を一定に確保するように操作されている。入口である現状や原因から決定されるのではなく、出口である医業の安定的経営のために官僚と業界が一体となって決定しているのだ。こういうのをマッチポンプという。

 診療所の医師に「どんどん薬が増えていくのだが」と皮肉を言うと、「人間、年齢を重ねると調子が崩れてくるのだから、薬が増えるのは当然です」との答え。
 もう開き直っているのである。医療費が嵩むのも無理はない。
 何も考えず同調して、医療の使いたい放題で、無駄な薬まで喜んでもらう患者の側の責任も重い。よく「タダ」と言うが、そうではない。自分の孫や曾孫の金をかすめて使い込んでいるも同然である。本当に深刻な局部的「医療崩壊」と、「お年寄りが安心して医療を受けられない」ことが同じ文脈で語られることも腹立たしい。そんなものは、高齢者を煽ろうとする露骨な選挙対策的な論理に他ならない。
 言葉が過ぎていれば恐縮だが、医療の問題はもっと真剣に考えられるべきだと思う。

 我々市民は、まずは負担を含むマイナス・ファクターの存在を認識したうえで、それを「量る」ことをしなければいけないだろう。さもなければ、論理的かつ建設的な話にはならない。
 どんなに医療に金をかけても人間は死ぬ。また、本当に無償で「お上」が慈善事業をしてくれる訳でもない。どこでバランスを取るのか、どこの地点ならば最大数の市民が我慢できるのか、「量った」結果を比較考量のうえ決めなければならないのだ。
 あたかもマイナス・ファクターが存在していない、または存在させないことが出来るかのごとき話には、眉に唾をして聞く方が良い。
 そう、今年の夏は政治の夏だ。選挙速報を見ながら、ビールを飲むのもまた楽し。


2009/11/8

 とうとう健康診断の結果が出た。

◆2009年9月の検査結果◆ 尿酸値5.7mg/dl

 素晴らしい! 薬を飲んでいるのだから当然である。
 しかし、それよりも目についたのは、γ-GTPが「65」・・・・・
 思わず鳥肌が立った! 2桁、ふた桁、フタ桁!! 私の記憶する限り、これは10数年ぶりの快挙(?)だ。しかも正常範囲(60以下)に肉薄している。嗚呼。
 なんだか生まれ変わったような新鮮な気持ちで、その晩祝杯を上げたのは言うまでもない。
 それにしても、特段何もしていないのに、ナンデダロウ。

 閑話休題。
 数日前、痛風もちの耳目を引きつけずにはおかないニュースが飛び込んだ。いわく、「痛風遺伝子を見つけた」というものである。
 その見出しを目にしたとき、まず私は違和感を覚えた。痛風に遺伝は関係しているが、「痛風の遺伝子」というのはどういうことか?
 具体的に上げると、ニュースの見出しでは「痛風遺伝子を見つけた」というほかに、「痛風の原因遺伝子を見つけた」「痛風リスクを26倍にする遺伝子発見」「痛風の原因となる遺伝子変異を解明」というパターンが見受けられた。
 結論から言えば、血液中から排出を行うポンプの役割を果たすタンパク質があって、それを生成する遺伝子の変異により排出機能の不全が生じることが解明された、ということなのである。したがって、影響は尿酸だけに生じるわけでなく、痛風と直接1対1の因果関係にあるものではない。つまり、前記4パターンのうち後2例は正しく、前2例は必ずしも正確でない。
 実際に記事本文を読むと、いずれも「痛風の主要な原因遺伝子」「痛風のリスクを高める遺伝子」といった表現を使っているので、理解はしている様子だ。しかし、見出しには「読者が分かりやすい」平易なフレーズを採用した、ということなのだろう。
 読者のため、などといえば首肯できるような気になってしまうが、それはおかしいと思う。
 メディア自身があれだけ批判した小泉元首相のワンフレーズと同じで、「読者が分かりやすい」ことだけを追求すれば、誤解を生んだり助長したりするリスクを高める。今回の報道も、場合によっては痛風が遺伝病であるかの誤解を生む可能性があるだろう。
 報道の技術的な側面から、見出しは「デフォルメする」必要があることも分かる。しかし、それが「ウケやすい」報道に流れる傾向と常に紙一重なのは留意すべきことである。
 物事の「因」と「果」を分かりやすく単純化することは、決して良いことではない。最近の世情に思いを巡らせながら、そんなことを考えた。


2010/6/28

 この半年以上、まるで血液検査をする機会がなく、定期検査の都度随想を書くという趣旨の当コーナーは、まるきり放置状態となっていた。ひと頃は3か月連続で血を抜こうかという勢い(?)だったのに、分からないものである。

 強いて考えると、昨年末あたりから「新型インフルエンザに備えるため、来院はできるだけ控えてください。薬は3か月分まとめて出します。」と通告されたことを思い出す。
 なんだかまるで、「お前らたいした病気でもないくせに病院に来るな!」と言われているようなものだ。あえて反論させてもらえば、高い診療ポイントのためにも、必要以上に直接診察・指導が必要と言い張ってきたのは医療提供サイドだろう、と言いたい。
 新型インフルエンザが収束した今では、また毎月通院しろと言っているのも笑止千万である。こちらは、もとから3か月に1度ぐらいにしてほしいのだ。薬をもらうほかは、血圧を測られて上っ面ばかりの小言を聞くために休暇をとり、数時間も潰すのはつくづくナンセンスである。
 よく医師は不足しており、場合によっては患者の命に関わるなどと、足元を見たような主張を耳にする。しかし、パンデミックや大震災のような場合には、どれだけ医師がいても足りないと思うし、そんな有事以外の場合には、適当に痛風患者の血圧を測ってヒマをつぶすような医師を増やしてどうしようと言うのだろうか。

 ともあれ、来月には待望の(?)健康診断である。こんなに待ち遠しかった血液検査があっただろうか。刮目して結果を待て!!


2010/10/11

 前回の掲載が6月末だったので、それから約3か月が過ぎ去ったことになる。
 それにしても、なんという3か月だったことか。これほど厳しい酷暑は、私の記憶には無い。というか、気象統計上も100年に1度のことらしい。3か月の間ずっと、オーブンで蒸し焼きになっていた気分だ。
 秋を迎えた今となっては、もはやリアルに思い出すこともできない。灼熱の白昼夢のようなイメージだけが脳裏に焼きついている。これもある種のトラウマなのではないかしらん。

 その酷暑の中、バテると分かっていても、ビールを飲まずにはいられない。例年にも増して大量のビールが、滝のように私の喉を流れ落ちていった。冷たく弾ける炭酸の刺激に刹那的な救いを求めて、ただただ缶ビールを続けざまに、プシュッ! ゴクゴクゴクゴクゴク・・・ プハーッッッ!!! とやって辛い日々をやり過ごしていた。
 そんな7月末の検査結果は、以下のとおり。

◆2010年7月の検査結果◆ 尿酸値6.9mg/dl

 ドクターのコメントは、「う~ん、ギリギリですね・・・」というものだった。ちなみにγ-GTPは115で、あっという間の三桁復帰。中性脂肪は、正常値と文字どおり桁が違っていた。
 しかもこれは、7月末の検査結果である。8月から9月前半までは、それまでに倍した過酷な環境において、さらにビール投下量の増加に努めていたのだ。今検査したらこの程度では済むまい。

 こういうことを書くと、すぐに「涼しくなったのだから節制すれば」などと言われるのだが、酷暑で疲弊しきった肉体は回復途上であり、今まさに滋養を求めている状態だ。そして、滋養のある美味に対しては、「一定の」美酒が不可欠でしょうが。それを欠かすことは大自然に対する冒涜でしょうが。などと暴論を吐きつつ、飲み食いに興じている秋の夜長である。
 次回の診察のときに、血液検査をお願いしてみようかしらん。


2011/5/15

 前回の更新から半年以上の間に、日本の置かれている状況は大きく変化してしまった。
 まずはなにより、東日本大震災で被災された方にお見舞いを申し上げるとともに、亡くなられた数多くの方に深く頭を垂れたい。病気なんぞでなく命の有無の話である。人間の存在の小ささを思う。
 とはいえ、人間が生きていくにあたり、病気の存在は決して無視できず小さな問題でもない。医療関係者の多大な努力により、被災者に対する慢性病診察や服薬指導などの医療支援が展開されていると聞く。耐え忍ぶ避難生活や復興作業の中で、痛風の激痛で身動きできないというのも洒落にはならない。安定して診察を受けて薬が得られることを心から願うところである。

 さて、そう言いつつ私のこと。
 東京生活なので大きな問題はないのだが、会社のエレベーターが節電運転のため昼休みにランチに出るのが非常に面倒である。結果、朝に買ったオニギリを2~3個パクつくだけで昼食を済ませているためか、体重がジワリと落ちた。つい先日診療所で測定したら79kgほどで、極めて久しぶりに80kg台を下回った。
 かかりつけ医のドクターは「やったね」とか「良かったね」とかやたら喜んでくれて、「この調子で頑張ろう!」とテンションが上がっている様子。ひねくれ者ゆえ、そこまで喜ばれるとどこか愚弄されているような気にもなるが、まあここは素直に受け入れておこう。
 血圧も上の方が120台で上々。このまま定期健診を迎えられたら良いなぁ。まあ、こんな張りがあるだけでも人生楽しいような気がする。あまり好きな言葉ではないけれど、がんばろう日本!!


2011/9/23

 今年の定期健診の結果が出た。

◆2011年8月の検査結果◆ 尿酸値6.7mg/dl

 服薬しているのだから当たり前だが、安定しているようだ。とはいえ、高値安定という見方もできる数字である。
 ところで、前回に体重が80kgを割り込んだと書いたが、以後も安定的に78~79kg台で推移している。その1年前と比較すれば、約5kgの減少である。久しぶりに会う人間から「少し痩せたか?」と聞かれることも度々で、この「少し」というのが我ながら良い塩梅だと思う。
 観察項目をチェックすると、総コレステロールと中性脂肪は相変わらず高い。血圧は下が少し高めだが、ほぼ正常で上出来だろう。γ-GTPは95となり、三桁からの再脱出を果たした。
 つまり、体重の減った効果は各方面に出ているということだ。実は一番期待していた高脂血症(※)の方面が寂しい結果なのは残念だが、これはやはり運動=消費しかないのだろうか。(※現在では「脂質異常症」とか言うらしい。こういう呼称の決めって本当にナンだかなぁ・・・と思う。)

 とまあ、健診に楽しみが出来たのは良いのだが、毎日体重を量っていると思いのほか日々の変化が大きいことに驚く。2kgぐらいは軽く変動する印象だ。
 考えてみれば、晩酌にビールの350mm缶を3本飲んだとして総量1050mm。水に換算しても1kg以上の重量があるので、夕食直後の時点では体重がかなり増えているはずである。そもそも、ビール3缶で済むわけもない(苦笑)。
 皮相物質的に捉えると、人間とはいわば皮袋に包まれた蠢く肉塊である。皮袋にはところどころピンチコックの付いた開口部があり、そこから異物を取り込んだり排出したりしている。(幸いにもそれぞれは専用化されている。)
 その出入りは質量的にかなりドラスティックであるため、帳尻計算はできるだけ統一的な条件で行うことが望ましい。つまり、毎朝起床して、顔を洗って、トイレから出た後すぐに体重測定する。これが大事なのである。なぁんだ、と言うかも知れないが、やってみればこれがなかなか難しいのだ。

 毎朝測定に切り替えて数か月間、その間の最低は78kgジャスト、最高は79.6kg。少なくとも70kg台をキープできていることは間違いない。
 個人的には「禁止行為の設定」によるダイエットをするつもりはない。相変わらず美味いものを食べて、ラーメンも食べて、酒も飲んで、それでいてごく自然に75kgを達成する。書くだけでも無理があるような気はするが、当面はこれを目標にしていきたい。


2012/4/18

 実に久しぶりの更新。今回は診療所で臨時に行った血液検査の結果だ。

◆2012年2月の検査結果◆ 尿酸値5.5mg/dl

 ということで、尿酸値は完璧!!!
 その他の諸々についても、検査結果は良好な方向へ変化しているようだ。
 体重は安定的に管理されており、このところは77~78kg台で推移している。極端に減少するのでなくジワジワと落ちているのが良い。震災の後からの傾向なので、1年強で6~7kg減といったところか。
 γ-GTPは75で、ほとんど基準値近くまで下がってきた。20年近く3桁を続けてきたことを思えば驚異的な数値で、なんだか新鮮な心持ちがする。コレステロールはまだ基準値を上回り、中性脂肪も大きく低下したもののまだまだ基準値の倍ぐらい。それでも以前に比べれば大違いと言えるだろう。

 人間不思議なもので、不摂生、不養生、不健康を自慢する傾きがある。その反対に検査結果が良くなっていると、妙に後ろめたい心地がしてしまう(?)。だから言い訳をするのではないが、以前と変わらず食事を楽しみ、酒を飲み、ラーメンはスープまで飲み干す。これで何故こういう結果が出るのだろうか。
 通常の理屈であれば、どこか体に悪いところがあるのでは・・・などとドキリとする疑いも生じるが、全般的にかつジワリと良くなっているので、まあ心配はないのだろう(きっと)。となると、思い当たることは、「間食をしないこと」、「食べ過ぎないこと」、そして「酒を飲みすぎないこと」の3点である。

 最後の点については、すっかり酒に弱くなり、「飲めなくなってきた」と表現した方が正しい。飲めるには飲めるのだが、一定量以上は「美味しく飲めなくなってきた」ので、それ以上は飲まなくなったのである。
 ここ数年、意識的に仕事の付き合い酒を減らしているので、無理に酒を飲むこともない。飲兵衛の常で、体調が悪くても飲み始めてしまえば良くなったような気がしてしまう(!)ので、機会そのものを減らすことの効果は大きい。
 健康ばかりが人生ではない!と考える私ではあるが、自ら考えて選択した生き方の結果が出ているので、正直嬉しく思える。酒が好きだからこそ、酒は美味しく飲みたいものだ。

 さてさて、例年の健康診断の結果は如何だろうか。少し楽しみ。


2012/11/18

 晩夏から秋にかけて、なぜか2回も血液検査を行った。まずはその結果。

◆2012年8月の検査結果◆ 尿酸値5.8mg/dl
◆2012年9月の検査結果◆ 尿酸値6.4mg/dl

 若干上がる傾向のようだが、十分に正常範囲内。まあ、薬を飲んでいるのだから当たり前だ!!
 γ-GTPは、8月が78、9月が101。LDLコレステロールと中性脂肪は、両方とも悪い数値。まあ総体としては、胸突き八丁といったところか。

 ところで、この2~3週間、左足の膝を痛めている。原因は思いつかないのだが、変な捻り方をしたようで、膝内側の腱(のような気がする?)が痛い。ゆっくり歩くのは平気だが、急いで激しく体重移動したり、下りの階段歩行などの際はかなり痛み、総じて少し足を引きずるような感じになっている。
 これは間違いなく痛風とは一切関係ないのだが、それでも痛む足を抱える苦しみを久しぶりに味わい、なんだか懐かしいような複雑な気持ちがしている。痛い足で歩くときには、ストレートに過敏な反応をするのを避けるため、あらかじめ痛みを予想して構えてしまうものだ。痛みを感じる前から微妙に足に制動をかけている・・・とでも表現したら良いかもしれない。これが意外に疲れる。
 常時一定の神経を足に通わして、フィードバックを測りながら足運びの微調整を行う。いつも無意識にやっていることなのだが、意図して普段より多くの知覚を配分する。それは結果として、実際に生じる痛みをモニターして受け止めることでもあるので、痛みによる神経のダメージが蓄積されていく。そんなこんなで、神経的・精神的な負担がかなり大きくなるのだ。歩いた後にはじっとりと汗ばみ、無事に帰宅できた時にはぐったりとしてしまう。

 足が痛いと、人はより慎重に行動し、守備を固めそうな気がするが、実はそうではない。
 むしろ、たどたどしい足並みで群集に突っ込みながら、足の痛い自分に対して他人が配慮してくれないことを理不尽に感じ、鬱屈した怒りを覚える。明らかに間違っているのだが、精神的・肉体的な余裕がない状態ではそうならざるを得ない。人間というのは、自分が苦痛を抱えている時ほど攻撃的になるのだ。昨今の世相全般を思うと、深く考えさせられる事実である。

 ここ数日でほぼ治りかけているが、痛む足を抱えている間そんなことを考えていた。しかし、今回の痛みなど、痛風の痛みに比べれば十分の一、百分の一、いや千分の一にもならない!! 今にして考えれば、当時の自分がいかに追い込まれた状況にあったかと改めて思う。
 そのことを忘れずに日頃から適度に自制すること。誘惑が多い冬場を迎える前に、膝の痛みにそれを思い出させられた。自戒。


2013/6/9

 「日記」を自称するサイトなのに、「月記」でもなく、「季記」ですらなく、もはや「半年記」と評されるべき更新状況。特に何事が起きることもなく、ただ日々が過ぎて行くのだから仕方ないのである。便りのないのは無事の知らせ・・・と言ったら居直りも過ぎるだろうか。
 まだ定期検査も受けていないので、毎朝行っている体重計測の動向を書いておこう。ここしばらくは75~76kg台で推移しており、完全に安定的漸減傾向で管理されている。ネタ的には面白くないけれど、それが正しいのだ!
 飲み食いは相変わらずで、たっぷりカロリー摂取した翌日には多少体重が増えているのだが、普通の生活を数日続けるとまた漸減傾向に戻っている。リバウンドしないと自慢するより、どうもリバウンドしようにもできない感覚がする。
 よく痛風持ちの先輩方や医師の先生が「体質を変える」という言葉を口にすると、正直「そんな簡単に人間の体質なんて変わるか!」と内心で馬鹿にしてきた。だって、テレビやラジオで非論理的な説明をくり広げるダイエット広告みたいな胡散臭さを感じるではないか。
 そんな私が、食生活と体重との相関に今までと違うパターンを感じている。これは体質が変わったということか、それとも全く別の要素(もちろん良いことではあるまい)が身体に生じているのだろうか。生活実感としては、酒の酔いが早くなった、大食いができなくなったという印象がしている。
 まあ、どんな事柄でも両様の解釈が可能である。現在の調子が、身体に良く働いているのか悪く働いているのか。これから本番の夏を元気に過ごせるかどうか、それが試金石になるように思える。


2013/10/14

 酷暑の夏も終わり、秋が到来した。大方の痛風持ちが一年で最も好きな季節(?)、食欲の秋である。
 前回書いたとおり、今年の夏はいろいろと身構えていたのだが、意外にも例年以上にバテもせず、実に無難に夏を過ごすことができた。決して暑くなかったとまで言うつもりはないが、本当にここ数年で最も楽な夏であった。本当に体質が変わったのだろうか・・・。
 そんな今夏の検査結果。

◆2013年7月の検査結果◆ 尿酸値6.5mg/dl

 全く問題なし。体重は75kgと少しぐらいで、2年前に立てた目標をほぼクリアしている。普通に飲み食いしながら!という前提条件も含めてである。う~む、何故それが可能なのかは分からないが、見事なセルフコントロールではないか。
 かかりつけ医は「体重が減れば何もかも良くなる」ぐらいの極論を展開するが、自らカマキリのように痩せている人間の言うことなので、どうにも眉に唾したくなる。あなた自身はそんなに「何もかも良い」のか、と聞いてみたい。聞かないけどね。
 「脂質異常症」とやらいうドギツイ語感の検査項目はなお良くないのだが、日常レベルにおいて全く問題はない。高く澄んだ空を仰いで「良いですねぇ、日本の秋・・・」などと呟いている。
 世界にはこの瞬間も苦しんでいる人が大勢いる。私は幸福なのだろう。それを後ろめたく思いはしない。ただ感謝するのみ。今晩はサンマの塩焼きを食べよう。痛風に悪そうなハラワタを食べて、日本酒で流す。思わず会心の笑みがこぼれる。


2014/1/30

 もう1年の12分の1が終わった。・・・と、みもふたもないことを言う。
 それにつけても、年末年始の休みが長いのもよしあしで、前回まで展開した豪語もどこへやら、少々リバウンド中である。休みの間、好き勝手に飲み食いしているのだから当たり前だ。仕事の時には抑制している昼食が増えたこともあるが、それ以上にたびたびの昼酒が効いているのは間違いない。それは正月の伝統(?)であるからして全くやむを得ないのである。
 一度リバウンドしてしまうと、今度はなかなか減らないもので、最近は77~78kg台で一進一退となっている。ひと頃のストイック志向も薄れて、元の木阿弥への懸念が頭をもたげる今日この頃。
 ところで、最近3kgダンベルを使った筋トレを始めた。別に体重管理とは関係なく、単に筋力の衰えを感じたからである。最初はキツかったが、1か月ほど継続していると楽になり、身体の芯に凝縮感が出てきた(気がする)。筋肉が増加して代謝が上がれば、体重管理でもポジティブな効果があるのではないかと期待している。
 とはいえ、それも飲み食いの量をコントロールすればの話。充実する冬の味覚を心のおもむくままに楽しんでいれば、それもまた絵に描いた餅である。自戒。


2014/6/22

 本当に月日が経つのは早い。いつの間にやら梅雨入りして、またしても酷暑の季節が到来する。健康診断はまだ少し先のことだが、半年間もホームページを放置するのも何なので、ここらで一つ雑記をかまそうという寸法である。
 体調及び生活態度は相変わらずで、健康というのは本当にありがたく、そして退屈なものだと思う。時間がよどみなく流れ、1日、1月、1年とあっという間に過ぎ去っていく。夫婦2人暮らしの行く末が、幾ばくかの悲惨さを含んだ末路に至ることは確実なので、今のうちにこの平穏をしみじみと味わっておきたい。
 ダンベル筋トレはしっかり続いており、揺れる通勤電車での立ち居振る舞いに重みが増した(?)のではないかと自己評価している。
 そして、アロプリノールの服薬が本来は朝・夜のところ、ここ数か月は朝だけにしている。別に「している」というわけでなく、何となく夜は忘れてしまうことが多くなっているのだ。これで今度の健康診断で尿酸値がどのように出るか。興味津々。


2014/10/19

 前回に記したとおり、独自判断で服薬半減を始めて半年間。ついに健康診断でその効果・影響を検証する時が来た。

◆2014年9月の検査結果◆ 尿酸値9.5mg/dl

 ?!!! はい結論、服薬半減は失敗でした。
 そういえば最近、ときおり足がジワッと痛む時があったなぁ・・・。まあ、結果から後付けの理屈をこねるのは、痛風持ちの習性である。ここは潔く負けを認めよう。
 ということで、1日2回の服薬に復帰。う~む。
 そもそも、体重77.6kg、γ-gtp163IU/ℓといずれもリバウンド。コレステロール、中性脂肪も悪化している。これで尿酸値だけ良くなる理屈はないのだ。
 これから深まる季節を控えて、少々ゆううつな気分で秋空を高く見上げるのであった。


2015/2/11

 寒い日が続く。ついついコクのある食べ物と旨酒に手が伸びてしまう、痛風持ちには危険極まりない季節である。
 前回書いたとおり、1日2回服薬に復帰するつもりだったが、なかなかそう上手くは転がらない。急に仕事が忙しくなり、食事もせず深夜帯まで勤務が及ぶため、夜の服薬をする機会がない。といって、仕事中の食事を前提としてアンプルボックスを持ち歩くのも、そうした仕事方法を肯定しているようで抵抗がある。そんなこんなで、つい夜の服薬を怠ってしまう昨今である。
 そう思えば、体重や各種数値のリバウンドについても、仕事の多忙による生活の乱れが原因といって良い。改めて、仕事と健康との関係に思いを致した次第である。程よく忙しい仕事は、心身の張りとなって健康に良いと言われる。しかし、一線を越えた仕事は、痛風はもとより心身全般にやはり良くない影響を及ぼすのだと、個人的には断定したい。
 そう分かりながら、サラリーマン一般よりは比較的ニュートラルな立ち位置を念頭に置く私でさえも、そうした仕事に手を染めざるを得ない。ワークライフバランスだの豊かな生活だの、行政や経営サイドの唱えるお題目が空々しくて、なんとも情けない限りである。
 ま、これは愚痴ということで(笑)。それでも意識的にそれから逃れようとする思考回路を保つことは大切である。人間は環境に適応しようとするものなので、過適応というのが最も情けなく寂しい末路なのだ。


2015/8/30

 「酷暑が続いてビールが美味い、痛風持ちにはツラい季節だ・・・」などと書こうと思いつつ、ズルズルと日時を徒過するうちに、いつの間にか涼しくなってしまった。嬉しいのだが、こんなに唐突で良いものなのだろうか。大丈夫か、地球!!
 ということで、「食欲の秋の到来近し、痛風持ちには危険な季節だ・・・」と書いておこう。要するに、痛風持ちは一年中自己反省が必要なのである。

◆2015年7月の検査結果◆ 尿酸値6.5mg/dl

 いつもどおり、薬を飲んでいるので安定している。体重は77.2kg、γ-gtpは125IU/ℓといずれも安定。
 ホッとはするのだけれど、このままで良いのだろうか・・・などと考える今日この頃。まあ、考えるだけで実際にはどうしようもないのだが。ものを思う秋近し。


2016/4/24

 夏が過ぎて秋が来て、冬が去って春が訪れる。移ろいゆく季節を問わず、通年ひたすら薬を飲み続ける我が生活。おかげで問題なく暮らしている。
 私はしがないサラリーマンなので、春の新年度になると人事異動で同僚が変わる。今年新たな仲間になった同僚は、痛風持ちであった。少しウレシイような、ハズカシイような・・・。
 「もう何も考えずに毎日薬を飲んで、酒も飲んでるんだよ」などと、それこそハズカシイことを少し胸を反らせつつ語る自分が寂しい。
 世の中にはもっと苦労されている方が大勢いる。少々申し訳ない気分にもなるが、それに囚われてネガティブな心理に陥るのもよろしくはなかろう。やはり、生きていく以上は食べるし飲むし、食べて飲む以上は美味しく楽しみたい。それで良いのではあるまいか。

 それよりも、以前も書いたが、診察もおぼつかない被災地での服薬というのは、どうするのだろうか。
 かねてより、診察しなければ薬を出さない現行の制度は、診察行為に係る報酬点を医療機関にあてがうための、露骨な補助金ではないかと邪推している。診察して状態を把握のうえ判断する必要がある・・・という理屈は百も承知である。が、その診察なるものは、「どうですか最近、ちゃんと節制してね」と語りかけたり、意味の分からない血圧測定をするぐらいの話なのである。否定はしないが、もっと程度を考えるべきだろう。
 ちなみに私は、服薬を1週間止めただけで、尿酸値がジャンプアップすることを確認している(2008年の日記を参照)。20年近くも飲み続けている薬である。自己申告で薬を配付してくれないものだろうか。糖尿や心臓の薬など、もっと切実なものもあるだろう。本当にどうなるのかな。
 大地震はいつか確実に発生する。ちょっと真剣に調べてみようかしらん。


2016/9/25

 今年も夏が終わった。(きっと)
 前半は全然平気で「楽勝だ!」とうそぶいていたが、後半の残暑はキツかったなぁ。

◆2016年6月の検査結果◆ 尿酸値6.7mg/dl

 まあ、服薬しているのでいつもどおり。
 体重は若干リバウンド気味、ガンマは100を少し超えるぐらい。
 総コレステロールが高めで、中性脂肪が「極めて」高い。
 これらもまあ、いつもどおり。

 緊張感は無くなってきたなぁ。酒も飲んで、思い切り食べて、もはや日常生活の一部と化した服薬でバランスが成立している。
 このまま行けるのだろうか、このままでいいのだろうか。・・・などと考えて見上げる秋の空。


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