当該学生は、平成11年9月8日の教授会において、本学学則第41条に基づき、同年9月9日から停学とし、期間を無期との懲戒に処せられたものであり、その際、@今後とも今回の経緯を招来した自己の責任について反省を続けること、A当該女子学生の周囲に近づかないことの2点が言い渡されました。
懲戒後、当該学生は、本学学年担当教官による継続的な面接指導を受けるとともに、自主的に市内福祉施設においてボランティア活動に従事しており、また、心理療法の専門家によるカウンセリングを定期的に受けていたものであります。
今回、当該学生の学年担当教官から継続して行った面接指導の結果や、ボランティア活動をした当該施設の長及び指導責任者の評価、心療内科専門医の報告書等による、停学解除の提案を受け、7月27日開催の教務委員会で審議した結果、教務委員会においては、本人の反省が著しいこと、心身医学的にも安定した精神状態と事件に関する客観的認識が得られていること、自主的に行ったボランティア活動においても高い評価を受けていることなどから、今後、医学生として十分その教育にも適応可能であり、同様の事態は再度繰り返すことは無いと思われること、また、これからの精進によって将来医師としても十分その使命を果たせるものとの判断から、停学の処分を解除することが妥当であるとされたものです。
教務委員会から、審議結果に基づく停学解除の提案を受け、8月2日開催の教授会において審議し、8月3日付で停学の処分を解除することが決定されたものであります。
このように、学生の懲戒にあたっては、学則に則り、教育指導上の観点から純粋に判断して行っているものであることを申し添えます。