ロマール・ノワール 2004/08/22

 SWの新たなリプレイシリーズの第1巻。 秋田みやびの成功に気をよくしたSNEが二匹目のドジョウを狙って送り出した 第二の女性素人GM藤澤さなえが送る、おっかなびっくりで ある意味ハラハラドキドキするプレイ内容が見所だ。

 慣れないGMがうっかり巻き込まれ型の導入を使ったせいで PCたちにパーティーを組もうという意志が発生せず、 結局2回目以降のセッションでは個別導入をせざるを得なかったり。 妙に金に執着するPCたちに報酬額をつり上げられそうになって 必死に報酬を押さえようと交渉してGMが頭から煙を吹いてみたり。

 幕間に入る清松先生の親切なアドバイスも見逃せない。 しかも今回のリプレイはセッション中のルールミスやおかしな設定への 清松先生からの突っ込みが最後についているぞ。 これで「リプレイではこうなっていた」などとルール解釈でもめなくて済むかも?!

 ちょっぴりキャラ立てがあざとい気もするPCたちの GM泣かせの行動や発言も欠かせない要素だ。 ガチで好き放題やっているかのようでいて実はなあなあであるという RPGの真の姿がそこにある!(かも)

 そんなこんなで不人気に終わる予感がぷんぷんする 新ソード・ワールドRPGリプレイNEXTシリーズのこれからの展開を みんな見逃すな!

 あ、イラストはそんなに悪くないと思います。 ベルカナがちゃんと盾背負ってる所とか、好感もてますね。

卓上ゲーム@2ch掲示板

 清松氏は「よく企画通ったな」と呟いていますが、この発言を購読後にあとがき(解説)で読むと、何だか、とぼけた台詞に聞こえてきます。むしろ「計画どおり巧くいったな」と言えるだけのプロセスがあり、企画段階から練りこんだものが予定どおりのカタチとなったのが、この「ロマール・ノワール」なのではないでしょうか。

 何だかんだ言っても、彼らはプロですから。「二匹目のドジョウです!」とプレゼンで叫べばよいのか?というと、やはりそうは簡単に企画が通るとも思えません。私は社内プレゼンテーションの段階から、押しどころは明確だったのではないかと推測します。

 「ロマール・ノワール」は、まるで擬似リプレイ(筆者が実際にプレイをせずに、あるいはプレイ内容を大幅に加筆修正して作成した作品)のように、読者を刺激する要素を、これでもかといわんばかりに盛り込んでいます。2chも祭り状態ですが、ひょっとしたら、それは踊らされているのかも知れませんね。


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