アメリカの真空管(電圧増幅管)

電池用のUX230(RCA,刻印)とCX331(カニンガム、刻印)です。大きさはGT管くらいで小さいですが、どちらも直熱3極管です。

CX301A(カニンガム、刻印)は直熱3極管で、電圧増幅から音声出力まで広く用いられた汎用管です。ラジオ初期の時代には、重宝されていました。最近では、パワーアンプの前段に用いられ、上品な音色が好評です。

カニンガムの337(メッシュプレート、刻印=237)です。37同等管の電圧増幅用の傍熱3極管です。次はST管になった37でRCAカニンガム(刻印)とスパートロン(メッシュプレート)です。37は改良されて後に76になりました。

Arcturusの有名なブルーバルブ、127(刻印)です。37同等ですが、青いバルブが美しく人気があります。

75(RCAカニンガム、刻印)は、6Q7から6SQ7へと改良されましたが、75そのものも長い間存在しました。

RCAカニンガムの6Q7(刻印)です。上部はグリッドで、後にシングルエンドの6SQ7に改良されました。

ア−チュラスのガラスメタル管、CORONET55です。通常の55はUZベースのST管ですが、これはガラス管をメタルケースに入れたいわゆる「キャトキン管」で、USベースです。ピン配置等の詳しい規格は判りません。55のG管に6V7Gがありますが、これの2.5V管ではないかと思われます。

ア−チュラスのガラスメタル管、CORONET85です。

KENRADの6AC7とRCAの6SH7、6H6です。6H6は双2極管で特徴ある形のメタル管です。

有名な赤球の5693(RCA)です。6SJ7の高信頼管です。ベースに5693と刻印が入っています。6SJ7を赤く塗装した偽物があるので要注意です。

6SN7の高信頼管で有名なRCAの5692(赤ベース)です。2重マイカの電極が特徴です。最近ではとても高価になってしまいました。

同じく6SN7の高信頼管のHytoronの6SN7WGTBです。こちらは2重マイカではありません。

TUNGSOLのエーコン管954とRCAの955です。954は傍熱5極管、955は傍熱3極管で高周波でも使えるように、電極間容量を極力減少させた真空管です。軍用のレーダーや無線機に多用されていました。こういうのを搭載した戦闘機や爆撃機が、本土空襲に来ていたのでしょうか?そう思うと、ちょっと複雑な思いです。