1990年代以降に開発された3極出力管

90年代の真空管アンプブームで新規に開発された真空管群です。WE300Bに追いつけ追い越せで、色々なタイプが開発されました。ここでは、中国製のコピー以外のオリジナルな真空管を紹介します。

WE300B代替管として、トライオードサプライジャパンから発売されたVIAC VALVEのVV30Bです。大きな1枚プレートにフィンを設けた欧州管らしい特徴の真空管です。フィラメントの保持方法は旧テスラと同じです。良い真空管ですが、WE300Bと全く外形が異なることから、人気はなかったようです。現在は製造されておらず、また市場に出た物も酷使されていたようで、良品はあまり残っていません。

VV30Bの増強版として、トライオードサプライジャパンから発売されたVIAC VALVEのVV52Bです。初期の物でDA100のような外形です。VV30Bより一回り大きく、大きな1枚プレートにフィンを設けた欧州管らしい特徴の真空管です。フィラメントの保持方法は旧テスラと同じです。フィラメントは6.3VでDA30に似た特性です。プレート損失は85Wも有り、シングルで25Wもの出力が取れます。しかしながらフィラメントが弱く(前述の条件下)高価なため、人気は出なかったようです。現在は製造されておらず、また市場に出た物も酷使されていたようで、良品はあまり残っていません。

旧型VV52Bの課題を解決した新型のVV52Bです。外形も変更されました。ガラスは、透明と青(本画像)と赤が有ります。

VVシリーズ3本を並べてみました。いずれもセラミックベースに分厚いガラス、フィン付きプレートと、基本構成は統一されています。