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とある高原に向かう途中、車の前を小動物が横切った。
動きのぎこちない幼い野うさぎだった。
道端の草むらにじーっと佇んでいて、そーっと近寄っても逃げる気配がない。親うさぎなら数メートル接近することも困難であろうが、まだ逃げる術(すべ)を身につけていない様子の幼うさぎ。
その目だけは大きく見開き警戒心を表していた。
ふと我に帰ったように、お尻をぴょこぴょこと振りながら茂みへと姿を消していった。
五月の気持ちホッコリな思い出となった。
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