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油彩(P10号) 2003年 |
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視界を遮るものなく、見渡す限りなだらかな起伏の草原が広がる美ヶ原高原。熊笹とともに様々な高山植物が群生している。中でも初夏に咲きほころぶニッコウキスゲの群落が圧巻だ。
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秋の紅葉は地味ではあるが、この高原に立った時ほど天と地を全身で体感したことはかつてなかった。
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優しげな大地のうねりが、雲の躍動を一層際立たせて迫って来るようだ。そんな天と地に身を委ねていると、次第に鳥のような飛翔感に包まれる。
暫し自然の懐の心地良さに酔いしれていた。 |
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