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ワインには飲み頃(美味しさのピーク)があります。 |
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成長の仕方はワインによってさまざまですが、それぞれ自分の特性を発揮する円熟期を持っています。その時期を過ぎたからと言ってワインの味わいは突然まずくなってしまうというものではありません。少しずつ落ちていくのです。いったん老化すると二度と若返ることはありません。 デイリーワインと偉大なワインは,そのサイクルが短いか長いかというところが違います。早く熟成した味わいが楽しみたければ,熟成の短くて済むものを選べばよいわけです。偉大なワインの熟成したものを飲みたければ,大枚はたいて買うしかありません。 ここで,円熟期を迎える前に長期熟成タイプを飲むとまずいかという疑問がありますが,そんなことはありません。若い時には若いなりの味わいが楽しめます。ただその時に,デカンタージュをしてワインを十分に空気に触れさせてあげる必要があります。そうすることによってワインが本来持っている香りと味わいが,円熟期とは違いますが花開いてくるのです。決して抜栓して1時間以内にワインを飲み干さないで下さい。偉大なワインは2〜3日くらいほっておいても味は落ちません。反対に空気と馴染んで美味しくなるものが,案外多いことに気づかれるはずです。 さあ,それでは円熟期を過ぎたワインはどうでしょうか?往々にして,ワイン経験の多い方ほど,円熟期を過ぎたもの(古酒)を好むようです。かく言う私も,大したワイン経験はありませんが,古酒は大好きです!オリがしっかり出ているものがほとんどですので,ここでもデカンタージュは必須です。コルクももろくなっているので,抜くのに注意が必要です。でもこの緊張感がたまらなく良いんですよね! ただ,世界中で生産されているワインのほとんどは,造られてから5年以内ぐらいまでに飲み干されてしまうのです。偉大なワインも早飲みされてしまうのが多いですね。 最近は、ワインは飲みたい時が飲み頃と思っています。 |
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製造直後〜4年以内位 |
3〜5年後に飲む |
5年以上 |
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主な種類 |
大部分の白ワイン |
ボルドーやブルゴーニュに代表される偉大な赤,貴腐ワイン(ソーテルヌ)や偉大な辛口白ワイン |
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特徴 |
軽やかさと新鮮なフルーティーさ |
芳醇な香りと豊かな味わい。強い個性。 |
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今日飲みたいと思ってワインショップで買ったデイリーワイン。自転車のカゴで揺られたり,カバンの中で揺られたり。ちょっと待ってください!ワインも疲れるんです。飲みたいワインは2〜3日前に買っておいて下さい。当店で扱っているワインは,フィルターをかけていないものが多い(フィルターをかけるとワインがクリーンになりますが,味わいも取ってしまうのです。当店では味を大切にしているのでノンフィルターのワインに力を入れています)ですので,若いワインでもオリが出ているものがあります。そういうワインはちゃんとオリを落として飲んでいただきたいです。ショップから家まで移動させた時間と同じだけ家で落ち着かせてから飲むと,本来の味わいを楽しめます。 |