想い出の中のねこたち
 今は飼っていないけれど、わが家は、むかしからねこを飼っていることが多かったなあ。ここでは、今までに関わってきたねこについての思い出を紹介します。
名 前
想  い  出
特徴・写真
ち び
メス
 おいらが小学生低学年の頃、豊川河口にテナガエビをとりに行った父親が、港で拾ってきた。
 生まれて3ヶ月ぐらい。何でも、すくったエビを投げてやったら、バリバリと頭からかじったそうだ。物心ついてから飼った最初のねこ。
 1年間ぐらいいたけど、いつの間にかいなくなった…
みけねこ
名なし
オス
 コイツについては、悲しいので書けません。
「どうしても」という人は、メールで個人的に聞いてね。
とらねこ
ち び
オス
 うちに迷い込んできて、そのまますみついたネコ。
いつもうちの車の前輪の上に乗って寝ていた。
 ある時、うちの車と間違えて、家の前の交差点で信号待ちしている車の前輪に乗った。信号が変わって発進した車にひかれてしまった。あわてて家の中に飛び込んできたが、そのまま倒れ、最後は、可愛がってた妹の指を、きゅっとかんで、息を引き取った。3歳ぐらいかな。
きじねこ
ゆ ず
メス
 妹が友だちからもらってきたねこ。しっぽが直角に曲がっていた。外に出るのが嫌いで、毎週開かれる近所のねこの集会に出なさいと、近所のねこたちがお誘いに来ても、怒って行かなかった。そのため、たまに外に出ると、ほかのねこたちに追われて帰ってくることが多かった。やっぱりねこの世界も近所づきあいが大切だね。
 ある冬の日、おいらと一緒に寝ていた時に、夜中に突然産気づいて、そのまま布団の中で出産してしまった。
 朝まで出産につきあって、その日は徹夜だった。生涯に産んだ子は、ちんただけ。ちんたが家出したときは気が狂ったように探し回った。やっぱり母親だね。4歳まで生きた。
みけねこ
ちんた
オス
 布団の中で生まれた、ゆずの子。
生まれて3ヶ月の頃、家出したが、その2ヶ月後、でっかくなって戻って来た。帰ってきたときは、ゆずがすごく喜んだ。やっぱり母親だね。
 死期が近づいたある嵐の夜、突然暴れだし、止めるのも振り切って外に飛び出していった。そのまま帰って来ることはなかった。オスねこは、死ぬ姿を飼い主に見せないと言うが、まさにその通りだった。5年ぐらい生きた。もしかすると、ねこエイズだったのかもしれない。
る く
メス
 妹が誕生日プレゼントにもらってきた、わが家で初の洋ねこ。母がとても可愛がっていた。生涯独身を通す。
 7年暮らしたある日、父親がうるさいと言って、家族の相談なしに動物保護センターに連れて行ってしまった。
 夜、母からそれを聞いて、あわてて対応したが、時すでに遅し。今でも新しい持ち主にもらわれたことを信じている…
ぴ か
去勢
オス
 おいらがアパート暮らししていた時に、庭に遊びに来ていた外ねこ。のらねこだが、なぜか去勢されていたオカマねこ。
 人なつっこいやつで、よく部屋の中にも侵入してきて、暴れ回っていた。
 「ぴか」という名前は、親戚に生まれた赤ちゃんに「ぴかたろう」と名付けたという夢を見たことからつけた。(~_~;)
く ろ
オス
 同じくアパート暮らししていたときの外ねこ。ぴかのライバル。いつもエサを2匹で取り合っていた。まだ生きてるかな。
え り
メス
 同じく外ねこ。ぴか・くろよりも可愛いので、いつもたくさんエサをやっていた。
きじねこ
残 雪
オス
 同じく外ねこ。黒いが頭のてっぺんが白いので、残雪と名付けた。名前の出典はもちろん、椋 鳩十『大造じいさんとがん』より。
 もしかしたら、くろの子かも知れないね。
くろねこ
えり2
メス
 ある日、公園の砂場で、小学生たちが何かを埋めて遊んでいる場面に出くわした。近づいてみると、何と、ねこを生き埋めにしていた。「ばかたれ!何やっとるだ!」と大声を出すと、ガキどもはあわてて逃げていった。
 あとに残されていたのが、生後1ヶ月にも満たないこの子だった。えりに似ていたので、「えりちゃん2(ツー)」と名付ける。2ヶ月ぐらい飼っていたが、ある日、庭にやってきたかっこいいオスねこを追っかけて家出してしまった。今、どこで何をしているやら…。
きじねこ
ば け
オス
 こいつも外ねこのひとり。もともとは、きれいな白猫なんだろうけど、顔が傷だらけでおばけみたいな顔をしていたので、「ばけちゃん」と名付ける。
しろねこ
たかしま
オス
 ねことは思えないほど、頬骨がつりあがっていた。ちょうど、タレントの高島 政伸にそっくりな顔をしていた。ホント、見ただけで笑えたよ。写真がないのが残念…。
ぶちねこ(白茶)
ねこおじ
男性
 彼はねこではない。れっきとした人間のおじさんだ。しかし、このおじさんはすごい。このおじさんが散歩をすると、いつもうしろから、2匹ののらねこが必ずついて歩くのだ。もちろん、ひもでひっぱっているわけではない。
わたしの記憶の中で、ねこと一緒に町を散歩できる人間にあったのは、彼以外にいない。すごくうらやましいぞ…。
40代後半おやじ
み け
メス
 TOMOが小学生の頃、土を掘って家に潜り込んできた子。ろうかに置いてあった箱の中で、いつの間にか子どもを生んだ。借家だったので、飼うわけにいかず、父親がスーパーカブの後ろに箱を縛って捨てに行ってしまった。
 カブに積まれたときはおとなしかったのに、TOMOが泣きながら、「みけちゃん」と呼んだら、狂ったように鳴いて、暴れ出し、箱の中でおしっこをもらした。でも捨てられちゃった、かわいそうな子。
みけねこ
ぶ ち
オス
 TOMOの家を建ててからのこと。1匹の母ねこが子ねこを3匹連れて、庭にやってきた。
 しばらく、みんな、外ねことしてくらしていたが、そのうち、1匹の子ねこだけが家の中に入ってくるようになり、いつの間にか内ねこに昇格した。それが、ぶち。
 内ねこになったぶちに、時々母ねこが逢いに来た。その時に、袋入りのメロンパンや、ちくわをお土産に持ってきた。やっぱり、母親って、気を遣うんだね。
 ぶちは気前がよいねこで、家族が留守の時は、近所の野良ねこを家に上げて、自分のエサを分け与えていた。親子そろって、ねこの鑑かも知れない…。
 最期は、肺炎で胸に水がたまってしまい、洗面所の前で、「はぁ〜」と大きく呼吸をして息を引き取った。
初代フク
オス
 知り合いの家の倉庫で、三毛猫が子猫を産んだ。父親はペルシャだという。生後1週間のカレを家に連れて帰り、TOMOがスポイトでミルクをやって育てる。
 夏、突然の夕立におどろいて家に飛び込んできたと思ったら、後足で立ち、前足を上に振り上げて、伝説のねこじゃ踊りを披露した。
 最高体重7.5sにもなり、ライオンの子と勘違いした来客もいた。文句なしに、町内のネコのボスだった。
 家の中ではやさしいが、外では、たとえ飼い主が声をかけても決して媚びを売らない、硬派なヤツだった。
 いたずらをして叱られると、フクはふすまに爪をたてて、人間の方をチラッと見て、(これがどうなってもいいのか?)という顔つきをした。さらに叱ると、容赦なくふすまをバリバリにしたというツワモノである。
 ある日、交通事故にあい、現場にいた人が、ケガをしたフクを、獣医に連れていってくれたらしい。1週間ほど探し回って、ようやく交通事故で獣医に運ばれたことを知って、その獣医に行った。
 しかし、飼い主が不明ということで、山奥に住むおばあさんがもらっていってしまった後だった。
 何とかそのおばあさんに連絡を取ったのだが、すでに、おばあさんのところから家出して、山奥に消えたということだった。
 今も、山奥で伝説の『ねこまた』になって生きていることだろう…。
市 蔵
(イチゾウ)
オス
 初代フクが外出している時、生後1ヶ月ぐらいの時に、時々家に入ってきて、フクのエサを食べていた。かわいかったので、フクが許せば飼ってやろうということになった。
 フクにかみ殺されては可哀相なので、かごに入れてフクに対面させたら…フクは、あっさり「いいよ」と認めてくれた。それ以来、フクと一緒に暮らすことになる。
 イチゾウの名前の由来わかりますか? そう、宮沢賢治『よたかの星』です。
 フクがいなくなった半年後ぐらいに、家出をしてしまい、それきり…。
福太郎
(2代目フク)
オス
 もうすぐクリスマスになるという冬の日、ペットショップで見つけたねこ。あまりの可愛さに見とれていたところ、ショップのおばちゃんが「1万円だから、クリスマスになれば、子どもが買ってっちゃうよ〜」と声をかけてきた。その言葉に、即買いをしてしまった。
(洋ねこって、鳴かないのかな?)と思えるぐらいおとなしい穏やかな子だった。
 ねこは、飼い始めの時に「お前はいつまで飼ってやるから…」という約束をして飼いはじめるものなのだそうだ。初代フクと市蔵は、その約束をしていなかったので、どちらも残念ながら死に目に会えなかった。この2代目フクの場合は、「死ぬまでここに居てくれよ」と最初に言ってあった。
 その約束通り、右の写真を撮った翌朝、静かに息をひきとった。13年間、最期まで穏やかな姿であり続けた子だった…。