kimochi / 岩男潤子 01.Dream Dream 02.はじめてのさよなら 03.好きな人がいるの 04.風のジャンヌ 05.おひさま 06.SHIPPO 07.あそびにいこうよ! 08.パタパタ 09.May Storm 10.翼になれ 11.ここにいるよ |
「kimochi」特集!
今回はちょっと趣向を変えて9/19にリリースされた岩男潤子さんのニューアルバム「kimochi」を紹介したいと思います。
前作「Entrance」から1年ぶり、オリジナルアルバムとしては3枚目の作品です。プロデュースは、最近かなり仲が良いらしい谷山浩子さん。谷山さん自身も詩や曲を何曲か提供しています。あと、曲は崎谷健次郎が何曲か提供しています。ここまで書くと連想されるのが斉藤由貴の楽曲ですが、そのとおりでどこか斉藤由貴っぽい雰囲気の曲が多いような気がします。
全体的には「はじめまして」と「Entrance」の両方の雰囲気をうまくブレンドした、大人っぽい曲と歌のお姉さんの曲が両方バランス良く並んでいます。では何曲かピックアップして紹介しましょう。
<Dream Dream>
90年代版の“I'm Only Sleeping”か“I Went To Sleep”か(^^;。詩が「何にもすることがないときは寝てしまえば時間が経っちゃうよ」みたいなちょっと内省的とも思えるような内容ですが、“I'm Only Sleeping”や“I Went To Sleep”みたいに作者が抱えている深刻さが全くないところが聞き手を安心させます。
間奏のあくびがかわいい(*^^*)。“I'm Only Sleeping”のあくびと比較すると30年の時間の流れを感じます(嘘)。<好きな人がいるの>
この曲は作詩が谷山浩子さん、作曲が岩男潤子さんです。岩男さんの曲がCDの形で発表されたのはこれが初めて。本当に声優なんかしていていいのか(^^;。詩の内容がちょっとドキドキもの。洒落にならないよ(;_;)。<風のジャンヌ>
「Entrance」の色が濃い作品。ここに来て前曲の声とがらっと変わって少し低めの大人の声になります。このギャップがすごい。さすが声優!って感じです。
どうもファンの人の間では人気のない曲のようですが、アダルトモードでさらっと流すように歌うヴォーカルが好きな曲です。<おひさま>
前の曲の深刻さから打って変わってほんわかした曲。イントロのリコーダーの音からずっこけてしまいそう(^^;。
アンプラグドな雰囲気でまさに「kimochi」のコンセプトにマッチした曲です。「おっお〜」がかわいいです。特に5回目が(*^^*)。<パタパタ>
谷山浩子さんのピアノ弾き語りによるバラード。ここからの4曲は前半の曲とがらっと変わってしっとりとしたバラード集に。
冷蔵庫の扉やベランダの扉をパタパタしながら主人公の娘はあの人今何をしているのかな、また会いたいなと物思いに耽っています(;_;)。このアルバムは主人公の娘が部屋の中や外の様子を見ながら色々と物思いに耽っている感じの内容の曲が多いです。“In My Room”のBrian Wilsonの世界ですね。それにしてもここまで内省的な雰囲気でアルバム全体を統一しているなんて、最近のアーティストとしては珍しいと思います。とにかくシングルを売ること、そのシングルを寄せ集めたアルバムを作ることが今の業界の基本みたいになってる中(50年〜60年代の欧米のやり方から離れられないんですね、日本の音楽業界)、このようなコンセプトアルバムを作れるのはもう声優さんしかいないのでしょうか(な〜んちゃって)。
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