【Kraft Werk】

Computer World
COMPUTER WORLD / KRAFT WERK

01.Computer World
02.Pocket Calculator
03.Numbers
04.Computer World..2
05.Computer Love
06.Home Computer
07.It's More Fun To Compute

「祝・来日(^^)/」

 このページを作成し始めたのは一ヶ月位前で、なんとか来日までに完成させて盛り上げろう、と思っていたのですが、怠けていたら既に来日公演も終了してしまって、ちょっと外した企画になってしまいました(^^;。

 3月の終わりの新聞のコンサート情報を見て目が飛び出るくらいに驚きました。「クラフトワーク赤坂BLITZでライヴ!」ほんとか(^^;。前回の来日時にはまだ中学生だったために東京へ出てきてコンサートを見る程小遣いがなかったので、今回の来日の告知は本当に驚きました。

 というわけで、先ほど17年ぶりに来日した「クラフトワーク」を今回は書きたいと思います。

<Trans-Europe Express>(1977)
Trans-Europe Express
Trans-Europe Express
/Kraft Werk
 一般的には「アウトバーン」が初期の代表作ですが、LPの片面全部を使ったタイトル曲はあまりにも長くてちょっと聴きたいな、という気分になかなかさせてくれないので、余り好きではありません(シングル・ヴァージョンを早くCD化してください。>レコード会社の人)。
 次のアルバム「放射能」は1曲1曲は短いのですが、サウンドエフェクト的な曲が多いのでこれまた好きではありません(“アンテナ”とか曲単独では好きなのですが)。

 というわけで、最初に紹介するのは「ヨーロッパ特急」です。

 それにしてもエレクトリック・パーカッションを使った電車の走行音のシミュレートはすばらしいです。しかも打ち込みではなく生演奏(っていうのかな)というのがまたすごい。良く聴くと微妙にリズムが揺れていて思わずニヤリ(^^;

<The Man Machine>(1978)
Man Machine
Man Machine
/Kraft Werk
Kraft Werk  邦題は「人間解体」という少々不気味なタイトルでした。

 20年位前のインチキSF小説というか、今になるとちょっと古くさい未来思想の雰囲気がみごとに表現されています。“スペース・ラボ”、“メトロポリス”は「宇宙大作戦」あたりのBGMに最適ではないでしょうか。

 あと、忘れてはならないのが“モデル”という曲。YMOの“中国女”の元ネタっぽい多少哀愁を帯びたメロディは今聴いても古くありません。数年前にクラシック・ヴァージョンでカバーされましたが、生演奏でもメロディの良さは変わりませんでした。

<Computer World>(1981)
Computer World
Computer World
/Kraft Werk
 リアルタイムで聴き始めたのはこのアルバムからなので個人的に思い入れが強いアルバムです。初めて聴いた時には「わっ、YMOっぽぃ!」と思いました(本当はYMOがクラフトワークを真似したんですけど)。

 コンピュータ・ミュージックでコンピュータの氾濫した社会を表現しているなんてこれ程分かりやすいコンセプトもないでしょう。今聴くとかなり批判的な歌詞ですが、初めて聴いた時にはそんなことよりもピコピコサウンド(^^;がとっても気に入りました。

<Electric Cafe>(1986)
Electric Cafe
Electric Cafe
/Kraft Werk
チラシ  「トップガン」や「フットルース」のサントラがヒットし、テクノ歌謡曲が普通に作られるようになった86年に発表されたアルバムです。YMOが散開して3年、テクノはもうとっくの昔に終わった、と思われた時期に突然発表され、しかもサウンドは昔と全く変わっていない、ということで当時は全然話題にならなかったし、とても古くさく聞こえました。

 当時、こんなもろテクノな曲をやっていたアーティストは皆無だったのでかなり世間から浮いたアルバムだったと記憶しています。“ミュージック・ノンストップ”のビデオクリップを当時見ましたが、マニアックすぎて感想がありませんでした(^^;。

<ESPERANTO / ELECTRIC MUSIC>(1993)
ESPERANTO
ESPERANTO
/ELECTRIC MUSIC
 YMOが突然再生され、デトロイト・テクノやらトランス・テクノやら新しいテクノが流行った93年にこれまた突然発表されたユニットのアルバムです。

 元メンバーのカール・バルトスという人が結成したユニットですが、サウンドはもろクラフトワークということで、常に欲求不満気味のクラフトワークファンは喜んだものでした。

 特に後半の“クロストーク”、“インフォメーション”、“エスペラント”、“オーバードライブ”のぶっとびかた、はずしかた(^^;がいかにもクラフトワ−クっぽくて好きです。

<テクノ・のりもの路線>
Yellow Magic Orchestra
YELLOW MAGIC ORCHESTRA
/YELLOW MAGIC ORCHESTRA
 「アウトバーン」、「ヨーロッパ特急」のように、テクノというジャンルの音楽は乗り物のエンジン音、走行音などをシンセサイザーやコンピュータを駆使してシミュレートし、メロディやリズムに組み込んでしまうのがとても得意です。

 クラフトワークでは単純に乗り物だけでしたが、YMOになると“コズミック・サーフィン”でサーフィンをシミュレートしたり、“ライディーン”では騎馬隊の迫ってくる様子をみごとにシミュレートしていました。

 このように70年代はクラフトワーク、80年代はYMOが乗り物を題材にした「テクノのりもの路線」を確立してきましたが、90年代はどうなったの?といえば、ちゃんとSKiというグループが“ダイエット号にのって”という曲でみごとにテクノのりもの路線を継承していっています(^^;。この曲、リズムは“ヨーロッパ・エンドレス”で装飾音が“コズミック・サーフィン”のパクリになっていて聴いていて楽しいです(^^;;。

 今回の来日公演は計3回行われましたが、私は最終日を見ることができました。かなり独特な雰囲気でしたが、とても盛り上がり、楽しいライブでした。 今回のセットリストを載せておきます。

(98.06.13)

ジャケット写真は全て私が所有するCD、レコードその他を撮影したものです。

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