名鉄谷汲線乗車記(お花見ツアー)
目標 お花見の時の移動に名鉄谷汲線に乗る。特に、510系もしくは750系の車両に必ず乗ること。
平成12年4月8日
移動行程 自宅→岐阜→黒野→谷汲
昔、僕がまだ小学生だったころ、名古屋鉄道に乗って名古屋などに出かける時、車内に掲示されている鉄道路線図を見るたんびに、いっつも疑問に思っていた。
「岐阜から延びているあの2本の路線はいったいなんだろう?」
そこだけなぜか路線が細く書かれている。豊橋からも細い路線が書かれていたが、これは豊橋鉄道だから名鉄とは関係あるが別会社の物だとは判っていた。また、犬山から高山にも線が延びていたが、これも北アルプス号だけの特別路線であるとわかっていた。(国鉄高山)
でもこの岐阜からの2つの路線はどうしてもわからなかった。名鉄の路線であるのに、なんで細いんだろう?いっつも疑問に思っていた。
この路線が、岐阜からの路面電車とそれに続く谷汲・美濃町線であると判ったのは、だいぶ経ってからだった。
「へー名鉄に路面電車があるんだ。乗ってみたいなー。」その時から、私は何時かこの路線に乗ろうと思っていた。
所が悲しい事に、私はこの路線に乗る理由が今まで無かった。ただ乗りに行くだけというのもしゃくだったので、今まで乗るのをためらってしまっていた。
そうやって長い間外っていたら、遂に谷汲線と美濃町線の一部などが、廃止になってしまうという報道が入ってきた。こりゃやばい、早く乗らねば、と思っていたのだけど、やっぱり理由もなく乗るのはちょっとしゃくだった。ただ乗りに行くだけならまだJRの方で乗らないと行けない路線が沢山あったからでもあった。
で今回、花見が開かれると言う事になって、何所で花見をするかと言う事になった。ここで私は強く谷汲を押した。これを機会に是非谷汲線に乗りたいと思ったからだ。
念願かなって谷汲で、花見が開かれる事になって、10:30に谷汲駅前集合と言う事になった。当然私は谷汲線に乗って参加する事にしました。皆さん私のわがままありがとうございます。この場を借りて御礼申し上げます。
しかし、10:30に谷汲駅につくには自宅を7:00には出ないと間に合わない。また早起きか・・・
岐阜駅までは、特急電車に乗ってとにかく早く移動する。ここまでは何度か来たことある道だ別にどうって事はない。で、問題はその後。岐阜駅に着いたは良いけど、何所から谷汲線に乗るんだ?うーん判らない。犬山線のホームには関方面の電車乗り場しかない。
そこには、新関行きの800系が停車していた。さっそく写真に撮る
始めて見たよ、800系。「電車でGO!名古屋鉄道編」でその存在を知って以来、やはり1度は乗ってみたいと思っている電車だ。
しかし今回はこれには乗れないので、次回はこれに乗ろうと心に誓って谷汲線を捜すが・・・駅表示には谷汲の文字が何所にもない!!
「?」わからん。何所から乗るんだろう?仕方ないから駅員さんに聞いてみる。谷汲までの切符を見せて、何所から乗るのか聞いてみると、駅を出て表の路面電車に乗れとのことだった。
そうか、ここから乗るんだ。さっそく表へ、しばらく歩くと、道の真ん中に電車が止まっている。これに乗るんだな。
新岐阜駅前を出て、街中をゆっくりと移動する電車。うーん路面電車の醍醐味。今まで何度か路面電車には乗ってきたけど、やっぱり良いねー路面電車は。乗っているだけで、こっちも落ち着くな。
で、電車は順調に忠節駅へ。ここからは軌道路線を走る事になる。路面もここまで。
で、この駅に着いて登り路線のホームを見ると・・・
おおー!!510系(下記参照)だ!!
幻の510系!憧れの510系!本物が見れるなんて、なんて感動!!思わず岐阜駅まで戻ろうかななんて思ってしまった。
約束の時間に間に合わなくなるのはまずいので、写真だけ撮って再び車内へ。電車は黒野へ向かって移動再開。
またまたゆっくりと電車は移動。無事に黒野駅まで着きました。
この黒野駅で谷汲行きに乗りかえるんだけど、次の電車まで40分以上時間があった。駅に着いた時には、黒野より支線が延びている美濃町行きの電車が止まっているのだが、これがまた憧れの750系!!(下記参照)発車までまだ、相当時間があったので車内覗いていました。
40分後、谷汲行きの電車も来ました。もちろんこの電車も750系です。これに乗りたくってここまで来たようなもんですからね。もう嬉しくって嬉しくって、その外観を10分ほどうっとりと見ていた。
ボーっと外から外観を眺めていたので、電車に乗り遅れてしまって、せっかくの運転席ポジションを外の人に取られてしまった。それにしてもすごい人!こんなに混んでいるのに本当に廃線してしまうのか?もったいないな・・・
時刻が来て、電車がゆっくりと動き出す。
ブブーン、ガタン、ガタン、ガタン。電車の動き出すこの音。小刻みに揺れる振動。
ああ、快感。 このレトロな音、もうたまりません。これこそ電車。心はトリップ鉄郎状態。
この辺から線路沿いに多くの鉄ちゃん達が、一生懸命写真を撮っていた。みんな考えは同じなんだね。中には車で移動している人もいたけど、できれば電車乗ろうよ。みんなが乗れば、赤字も少しは解消してこの路線がずっと残るかもしれないのに・・・
で、10:10分無事に谷汲駅に着きました。長かったけど、とっても感動でいっぱい。これだけでもう十分満足。後は今回乗れなかった。揖斐線の一部と美濃町線にのるだけだ。
この後みんなと合流して花見開始。ちょうど桜が満開で、とっても綺麗。地元の人も参加していたので、見事な穴場を見つけてくれたので、満開の桜のもとで楽しい一時を過ごせました。 花見場所には、薄墨桜の2世が植えられており、これも満開でした。
花見も無事に終了して、温泉に入って疲れを癒し、これからどうしようかと話し合っている時、駐車場の裏側で、踏み切りの音が・・・
「?」なんだろう。と思ったが、すぐに判った。そうだ、樽見鉄道だ。ここには樽見鉄道も走っていたんだ。
すぐに音のする方へと走る。駐車場の裏側に線路があった。そうかこんな所を走っていたんだ。これは神様のくれたチャンスだ。じっと汽車が来るのを待つ。
5分ほど待ってるとディーゼル音が聞こえてきて、樽見鉄道が走ってきた。ここでもシャッターを切る。
その後は、みんなで遊んで新鵜沼駅まで送ってもらって名鉄に乗って家に帰りました。遅くまで遊んだけど、充実した良い1日だった。
TOPOの豆知識
800系
平成12年7月より名鉄で使用している、美濃町線・岐阜市内線で使用している電車。完全ワンマン化させるための装備が色々ととりつけられている。また車内も車椅子専用のスペースなども取り付け、床も部分低床しているなど、人と地球に優しい車両を目指している車両である。
780系
現在、岐阜市内線・美濃町線で主力となっている、軌道・路面両対応の車両。本来はアイボリー・グリーン・名鉄スカーレットの3色塗装なんだけど、今回のは全面広告になっている。軌道路線も走るので、ホームのある部分では、ドアの所にステップが飛び出してくるようになっている。
510系
美濃町線が、まだ「美濃電気軌道」と言っていた頃の、大正15年製作の車両。とっても古い懐かしい電車。現在は岐阜市内線と美濃町線で、活躍している。特徴はドアの横にある、丸い窓。デザインも大正当時を思わせる実にハイカラなデザインである。
昭和63年にはエバーグリーン賞を受賞している、マニアにはたまらなく乗ってみたい車両の一つである。
750系
昭和3年頃に名古屋鉄道が作成した半鋼製車両。車体の表面にはリベット(ボルトみたいなやつ)がむき出しになっているのが特徴。現在は谷汲線・揖斐線で活躍中。昔は一部の車両を畳敷きに改造して、下呂までの直通車両として高山線にも乗り入れていた。(高山線ではSLに引かれていた。)現在の北アルプス号の先駆けでもある由緒正しい車両。やはりマニアからは一度は乗ってみたい車両の一つ。
ここの豆知識には、名鉄のホームページを参考にしています。