団の紹介

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いまや毎日あちこちで演奏会が催され、いつでも誰もが生の音楽に接することのできる時代となりました。時には演奏会へ足を運び、生演奏を聴くことによって、現代社会の中で疲れた心や体が癒されることは誰もが経験されていることと思います。音楽が人間に与える力は計り知れません。

しかし、病院に長期入院されている患者さんや施設に入所されている方にとって、生演奏を聴くチャンスはほとんどないのが現状ではないでしょうか。せいぜいテレビやラジオ、CDから流れる音楽に接するくらいです。そんな中、最近では院内コンサートと称し、演奏家を招いて演奏会を催す病院や施設が増えてきているのは素晴らしいことです。

私たちは同じ職場の同僚であり医療に従事していますが、仕事の合間を利用して平成12年より四重奏活動を開始しました。実際、音楽を通して患者さんに接してみると、皆さん本当に喜んでくださいます。患者さんにロビーや講堂に集まっていただき演奏会を開くこともありますが、状態の許す場合は入院している病棟へ、しかもベッドサイドまで四人が出向いて演奏することもあります。こうして医療現場に密着した活動を行うことにより、患者さん方が大変な入院生活の中、少しでも安らぎを感じていただければ医療従事者としても嬉しく思います。さらに、外部の演奏家ではなく、職員自らが演奏することにより、患者さんと職員との関係をより身近に感じていただければとも思います。

ところで、これまで私たちは全員が個人レッスンやオーケストラなどでバイオリンを趣味として弾いてきましたが、こうしてビオラ、チェロを加えて弦楽四重奏という形態に取り組むのは全く初めての経験です。そのため、弦楽四重奏団の先輩方から見れば基本的なことも理解できておらず、面白くないかもしれません。トップページの表題にもありますように、技術的にも音楽的にも、まさに“駆け出し”なのですが、たとえ未熟な演奏であっても喜んでくださる方々がいらっしゃることを励みに、今後も活動を続けていきたいと思っています。

ですから、このHPは医療従事者としての立場、および駆け出し弦楽四重奏団としての立場の両者を合わせた内容となっています。全国で弦楽四重奏団を結成されている方々も少なくないとは思いますが、私たちの場合は与えられた立場を生かして他の団にはないような試みにチャレンジしていきたいと考えています。

最後になりますが、メンバーは音楽の経歴や出身大学もバラバラですし、そもそもこの職場に配属になり四人が出会ったのも全くの偶然です。同じ職場の同僚同士で弦楽四重奏団を組むことができ、しかもその職場で活動できることはこの上なく幸せなことであり、何か運命的なものを感じます。
病室において
ベッドサイドでの演奏
訪問演奏依頼
グループホームでの演奏