2001年 5月15日(火)★最終回★

昨年の秋のツアー以降、栄喜が度々SIAM SHADEの活動や音楽性について色々話していたのは 周知の事だが、この日もMCでそういう話をしていた。
やはり周囲から言われたり、曲が思う様にヒットしないとか、チケットが売れ残るとか、様々に悩んで いるだろうとは思っていた。
少々我慢しても(本意ではなくても)売れる・売れそうな曲をやって、売ってしまえば彼等の実力なら その後でいくらでも好きな方向へ持っていけるだろう位に考えていた。
そう思っていたから店でも
”世が世ならスーパーバンドだヨ。おしむらくは時代が(日本の音楽シーンが)求めている物とは 少しズレを生じているのでは・・・。再びあのタイプの音が求められるのは早くても3年、 流れから行くとこの先5〜8年かかるかも知れない。”
と話したのを耳にした方もいると思う。
もちろん今でもその考えは変らない。
実はここがポイントで一番みんなに伝えたかった事。
打ち上げの席上、AMUSEの社長の挨拶があった。
あんまり注意して耳を傾けていなかったんだけど、このフレーズだけが驚く程意識の中に飛び込んで来た。
”・・・SIAM SHADEは日本の音楽シーンにあって唯一無二のBANDで・・・。”

解ったヨ!栄喜。
やっと理解できたよ。そうだったのか。
要するにオマエ等、若いのにひたすら頑固者だったという事か。

時代が求めている物は常に変化する。
みんなも時には移ろう時代が受け入れていく目新しいサウンドに気を引かれ、 人気のあるタレント、アーティストに眼を奪われる。
SIAMもこんな曲をやってくれればいいな、やればもっと人気が出るのにな、何故やってくれないんだろう。
当然、SAIMも悩んでしまう時が有るだろう。
オレたちのサウンドは何故受け入れられないんだ。何故もっと売れないんだ。
会社側にすれば、音楽性を少し変えてくれるだけでSIAM SHADEというBANDはもっと売れて 当然だし、人気も増すと考えるだけにこの現状は歯がゆいのだろう。
去年のツアーを見ろ、どうするんだ。という気になっても理解できない事ではない。
SIAMはサウンドを追い続ける限り、曲がどうだ、こうだ、進歩がないとかさんざんな事を言われてしまう。 ある意味でメタルサウンドの宿命。
”BLACK”、”1999”の頃、栄喜がラジオで話した。
今までのはある意味、本当のやりたい音楽じゃなかった。これからは本当の意味でSIAM SHADEがやりたいサウンドを追い求めて行く。

この時、以前から応援してきたファンはとまどってしまった。
私たちが応援してきたSIAM SHADEは何だったの?
この後、実際に少し距離を置いてしまったファンが知っている中にもけっこういる。
ここ一年位の状況はみんなも知っていると思う。
実際ヤバインじゃないのと思った人もいたはずだ。

それでも変えない。
これがオレ達、SIAM SHADEナンダ。
何と言われ様と、これがオレ達のやりたい音楽ナンダ。

今回のツアーは彼等には最高のツッパリだったんだろう。
そして、みんながその音楽を認めた。
おもいっきり楽しんでくれた。

彼らもウレシカッタろう。
ドウダ!
これだけ多くのファンがついてきてくれるんだ。
こんなに楽しんでくれている。
おれ達のサウンドを理解し求めてくれる人たちがこんなにいるんだ。
(まったくしょうがネェなァ、オマエ等には負けたヨ。
 どこまで行けるか、つき合ってやろうじゃないか。
 ”唯一無二” このAMUSEの社長のたった一言がオレには
 こんな風に響いてきた。)
SIAM SHADEのたくましさを見た。
迷いが自信に、そして確心に変った瞬間。
それは彼等だけでなく、回りのスタッフ、そしてあなたたちファンのみんなにも訪れたはずだ。

スタッフ代表からコメントが有った。
このLiveに参加できたこと誇りに思います。

お疲れ様、栄喜、笑顔が良かったヨ。
     大太、一馬、淳士、NATIN
     カッコ良かったヨ。
     それを支えたみんな完全燃焼だったネ。
ゆっくり余韻を味わってくれ。
ゆっくり休んでくれ。
また新たな試練が次々襲って来るだろう。
力強く立ち向ってくれ。
きっとおまえ等ならその音を極めてくれるだろう。
このLEGENDに立ち会えた事うれしく思います。
”GLORIOUS JOY”


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