泣く子も黙る
「なぁなぁ、俺ずっと思ってたんだけど・・・いい?」
棋院での出来事。
今日はもう終わり、さぁ、帰ろうと皆が思っていた時の事だった。
「なんだよ?改まってさ」
和谷が聞き返すと・・・
「うん。あのさ、『泣く子も黙る』ってどういう意味?」
「は?」
昨晩、この事で佐為と一晩中もめていたのである。
「そんなの、泣いていた子も泣き止む程すごいって事に決まってるじゃないか」
「いや、案外、泣いていた子も泣き止む程変な奴なんじゃねぇ?」
「変もすごいに入るんじゃないかなぁ」
越智達が各々の意見を言いまくるが・・・
「俺、昨夜考えてたんだけど・・・泣いてた子供が泣き止む事ってそんなにすごいのか?」
「そりゃすごいぜ!あんなにめちゃめちゃに泣いてる子供が急に泣き止んだらさ!」
「伊●家によると2チャンの砂嵐で泣き止むらしいよ?」
「って事は砂嵐がすごいのか!?」
まとまらない。
「ってか、おどしても泣きやまねぇじゃん?ガキってよ!だから逆になんか、すごい物持ってれば泣き止む。とかさ♪」
「それはないね」
越智が思いっきり和谷の意見を否定する。
「なんでだよ!」
ここまで思いっきり否定されるとそれが例えどんな内容でもムカツク。
「僕、この前親戚の子供をあずかったんだ。でも、急に泣き出して・・・いくらあやしても泣き止まないのにおじいちゃんに渡すととたんに静かになったんだ。」
「それで?」
「だから、子供なんて結局だれがすごいかなんて分かってないって事だよ・・・フッ」
「てめぇはそんなに自分が好きか!」
「あのさ、もういいや、」
「へ?」
いきなりの進藤の言葉にビックリする。
「ここで聞いた俺がバカだったよ・・・」
そう言い残し進藤はさっていった。
後ろから色々な文句をうけながら・・・
「あぁあ、結局分からなかったな。意味。」
『でも、結構楽しかったですよv』
「俺は今度会った時覚えてろよ!っていう和谷の言葉が気になってしかたない」
『あぁ、さっきの出てく時ですかv』
「・・・・・まっどうでもいいかv意味なんて!」
そう言うと進藤は真っ赤な太陽へ向って、走り出して行った。
リックの一言・瑠璃架さんは小説の天才だよ。また書いてもらいたいな〜