スタッフから貰ったのは新型のパソコン。
 事務所に届くファンからの誕生日プレゼント。
 他人のおごりで食べた夕飯:inジンギスカン。

 毎年、毎年、ありがとうね。

--- 誕生日(10月25日編) : 猫の王様 ---

 家に帰り、メールのチェックをする。

 たくさんの人からのメール。
 数年前から考えれば信じられないことだ(当時はメールをやっていなかった)。

 たくさんの人たちからのメッセージ。
 今日という日のメッセージがビックリするほど入っている。

 ありがとう。

 って言葉伝わるかな?
 そんなことを思いながら、BBSに書き込んで、メールに目を通す。

『はっぴでばーすでー』

 気の抜けるようなメールのタイトルに脱力する。
 送信者は?
 名前見て爆笑した。

『ウツ、誕生日おめでとう。今日は、お疲れさまでした。』

 内容を読んで、それから電話をする。

「木根、変なメールのタイトルで送ってくるなよ」
『おいおい、いきなり電話してきてそれか?だったら、ウツ、お前もメールで送れよ』
「アハハ、そうだよな。ごめん」

 そうしてもう一つのメールに目がとまる。

「あ、テッちゃんからも来てる」
『なんて書いてあるんだ?』
「興味津々だな?」
『気になるじゃないか。テッちゃんがなんて書いてきたか』
「確かに」

 木根の言葉にそう返事してメールを読む。

『はっぴぃばーすでー。ウツ、誕生日おめでとう。前言ってた、誕生日プレゼント、子猫の写真、添付したから見てみてよ。かーいいよ』
「…え?」
『ウツ?』
「テッちゃん、子猫、くれるって。前言ってたこと本当だったんだ」
「また、お前猫飼うのかよ。猫の王様になるつもりか?」
「あのねぇ」

 添付された写真を見ると、アビシニアンだった。

「かわいいよ。木根」
『俺がか?』
「……木根じゃないよ」
『分かってるよ。猫だろ?』
「てっちゃんにメールしておくか」
『そうだ、そうしておけよ』
「念を押さなくたって平気だって」

 そう言って、木根への電話を切る。

 テッちゃんにメールを送ろう。
 子猫、気に入ったって。

 名前何にしようかなぁ?
 …木根に、猫の王様って言われても仕方ないかな?

 すり寄ってきた猫をなでながら、そんなことを考えてメールを送った。

---あとがき---

誕生日ウツ編。
木根さんが今年の誕生日というイメージに対し、ウツの誕生日はいつだか分かりませ〜ん。
いつの誕生日なんだろうって、HTML化させながら考えましたが、やはり浮かびません出した。
少なくとも、今年じゃないらしい。
でも、ジンギスカンでお祝い……ってなんか色気ねーな。

2004/10/25:初出・突発ノート
2004/11/20:HTML化