>迷うことは誰しもあること。
幼い頃、大人だらけの所に放り出された(って言うかうろついた)記憶は誰にでもあるはず。
そして、方向音痴の人は大変なようですね。
お城みたいな、戦艦だった。
お城って言ってもおかしくなかった。
「また、迷うなよ」
またって言うなよ。
「何、また迷ったの?」
うるせーよ、またって言うなよ!!!!
反論しても、結局は無駄だった。
前、迷ったときも、かなりの広さだった。
…って言うか、城みたいだった。
聞いた話に寄れば、ホントに城の様に使っているそうだ。
城らしく、城主であるお姫さんの部屋もある。
普通の、城の様に。
で、皆で迷った、この世界にもあった。
城みたいな戦艦が。
「見つかった?」
「いや」
「どこ、さまよってるのよっ」
「モニタに映ってもすぐに消えるから、捕まえようがないな」
…って言うか、ここ、どこだ???
確か、会議室に行くはずだったんだけど。
「マサキ、ようやく見つけた」
「にゃ、あたしの言ったとおりだったにゃ」
「やっぱり反対の方にいたにゃ」
呼ばれた声に振り向くと、シロとクロを抱えたヒイロがいた。
「ひ、ヒイロ。ようやく見つけたって」
「こっちがどれだけ探してたと思っている。これから、全体会議だ。会議室に行くぞ」
「いやぁ、俺も会議室に行こうと」
「…お前が向かおうとしていたところは、会議室じゃない、格納庫だ。会議室はもっと上だ」
「…まじ??」
会議室に行こうと思ってたんだけどなぁ…。
「ともかく、行くぞ」
ヒイロに連れられて、会議室に向かう。
「オイ、マサキ、どこへ行くつもりだ。そっちは食堂だ」
「オイ、どこへ行くつもりだ。そっちは機関室だ」
「オイ、そっちは風呂場だ」
「オイいい加減にしろ!!!!!!!!!!!!!!」
ヒイロがいきなり怒鳴った。
ちゃんとついて行ってるつもりが、どこかで曲がるらしい。
おかしい。
「ホント、相変わらずの方向音痴だわにゃ」
「よく、見つかったにゃ」
…シロとクロの言葉に肩を落とすしかなかった。
*あとがき*
戦艦ソレイユで迷うマサキ・アンドーでした。
戦艦グラン・ガランで迷うって言う案も考えましたが、何故かソレイユ。
αの時はあまり仲良くなさそうだし、マサキとヒイロ。
それに、マサキ自身、シュウの事で精一杯だもんな。
で、仲良くなった、α外伝で迷った話。
聞けば、ひどい、方向音痴の人は、誰かが一緒にいても、違う方向に転換させるそうで。
勝手にこっちだろうなと言うあたりをつけて進むため、一緒にいる人は突然と感じるそうです。
ちなみに、私は幸いなことに方向音痴ではありません。
地図も読めて、しっかりと自分の居場所が把握出来る人間です。
って言うか、地図大好き!!
完成:2004/7/17