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犬と猫の去勢手術のFAQ

 

 

「Brooks先生が答える犬の去勢のFAQ」

何が健康によいのか?

去勢にはいくらかの利点がある。重要なもののひとつに前立腺があげられ、前立腺はテストステロンの影響を受け、生涯を通して徐々に大きくなる。高齢時に巨大化し排泄機能に影響する可能性がある。テストステロン影響下の前立腺は感染を起こしやすく、去勢しなければ解決はほとんど不可能である。去勢は、前立腺を縮小させ、前立腺炎や加齢に伴う前立腺肥大の悪影響を予防する。前立腺がんを予防するとよく勘違いされるが、それは間違いである。その他の利点は、ある種のヘルニア、精巣、肛門の腫瘍を予防する。過剰な包皮の流出物も去勢により減少する。

 

去勢後予想される行動変化は?

去勢後認められる唯一の行動変化は、男性ホルモンに影響される行動である。人に対してよくじゃれる、愛想、社会化などは変化しない。望まれない行動はかなり変化する。徘徊は去勢した犬の90%に見られなくなり、他の雄犬に対する攻撃性は60%、マーキングは50%、マウンティングは70%の去勢犬で消失する。

 

外科手術はどのようにするのか?

陰嚢の直前を一般的に切開する。その切開創から精巣を取り出す。精巣茎を結紮し切断する。去勢はこれで終了。精巣が除去されなければ、前述の利点は得られない。皮膚切開創は縫合するか、そのままかもしれない。

 

退院してから予想される事は?

手術後2,3日によく陰嚢が腫れ、実際に処置は行われたのか疑問を抱くオーナーいる。もし去勢時に犬が若かったら、成長に伴い空の陰嚢は平らになっていく。去勢時に成犬だったら、皮膚の垂下物のように陰嚢が残る。時々切開創が軽度の傷になるが、過度の痛みを示さなければ、鎮痛処置は常に必要とされない。ほとんどの犬は、手術したその日でも遊びに熱中するが、切開部に触らせないようにし、激しい動きは止めておくべきである。

 

いつ頃去勢を行うの?

去勢は8週齢以上で実施可能である。春期発動前(一般に6ヶ月)に去勢した犬は、その後去勢した犬よりも少し大きくなる傾向がある(テストステロンは骨の成長を止め、テストステロンがない時には骨の成長が遅れて止まる)。前立腺が大きいときには、縮小させる一番よい方法として老齢犬でも去勢を行うべきである。この時、麻酔を行うため、麻酔前に血液検査や他の診断検査が勧められる。以前は去勢を行う年齢は6ヶ月前後がいいとされ、多くの獣医師はいまだこの年齢を推奨している。以前から言われている去勢による利点(健康と行動)は、去勢実施年齢にかかわりがない。

 

肥満や無気力になる?

活動レベルや食欲は去勢で変化しない。去勢手術後体重が増えないようにすべきであり、遊びを減らすべきでもない。

 

まだ雌犬の興味を持つだろうか?

興味は少なくなるだろうが、発情した雌犬の周りにいれば、刺激を受けるだろう。マウンティングは根本に優勢表現であることが多く、性的動機がないようなさまざまな場合で行うこともある。

 

停留睾丸のときは?

停留睾丸は、正常な睾丸以上に腫瘍化する傾向がある。そして精巣茎が捩れ、命に関わる炎症を起こす事もある。それらの理由で、停留睾丸の犬の去勢は推奨される。この処置は、通常の去勢より複雑で、陰嚢に下ってくるはずの皮膚の下に睾丸があるか、腹腔の中にあるかもしれない。睾丸発見に探査しなければいけない事もあり、また各睾丸に対し切開が必要となる。停留睾丸は生殖能力がなく発達が悪い。1つ正常に下降した睾丸があれば、繁殖可能であるが、停留睾丸は遺伝特性があり、繁殖に供さない事が重要となる。

 

 

 

「Brooks先生が答える猫の去勢のよくある質問」

 

なぜ去勢は良いの?

雄猫の去勢は、家庭で愛されて生活するようにうまく順応させることができる優れた処置です。その主な理由は、猫の世界では正常でも人の世界でありがたくないような行動を減らすからです。

 

徘徊:この行動は90%以上の去勢猫で減少し、約60%はすぐに減少する

けんか:この行動は90%以上の去勢猫で減少し、約60%はすぐに減少する

尿スプレー:この行動は90%以上の去勢猫で減少し、約80%はすぐに減少する

 

去勢を行うその他の理由は、体の外観に関するものである。思春期前の去勢(多くは約6ヶ月で去勢する)は二次性徴を起こさない。二次性徴には、より筋肉質な体、顔周りの皮膚の肥厚、陰茎の棘などがある。

 

去勢の実際

獣医療で猫の去勢は最も簡単な外科処置の部類である。麻酔は胃を空にして行うので前夜は絶食する。陰嚢に小切開を施し、精巣を外に出す。精索を自由になるよう引っ張り出して互いに結ぶか、糸で精索を結び、切り離す。陰嚢の皮膚切開は、縫合を必要としないほど小さい。

 

早期去勢?

一般的なアニマルシェルター施設は預託金制度をとり、6ヶ月で去勢手術を受けた時、そのお金は返還される。そのため子猫は去勢手術をせずに新しい飼育者に譲渡している。この場合、新しい飼育者が去勢手術を受けさせないことが問題となっている。早期去勢は、譲渡前に実施可能である。今までの6ヶ月での手術(伝統)に対抗するような早期手術に議論が起こっているが、データにもとづく全ての調査で、早期去勢に対する欠点はないとわかっている。

 

間違った常識の例として

 

×早期去勢は、遅くに去勢するよりも問題行動をより防ぎやすい。

○これは支持されていない。どの年齢で去勢しても上記のような統計結果が得られる。

 

×早期に去勢した子猫は、発育阻害を起こすか、小さくなる。

○これは本当ではありませんが、早期去勢した子猫は、上記のようにより雄らしい外観を呈さない。

 

×早期去勢した子猫の尿道は狭くなり、猫下部尿路疾患による閉塞の素因を持つ。

○この症候群に対し、早期去勢が有意な要因とは思われない。

 

我々の病院は早期去勢を支持するが、組織を処置するのが難しいため、1.5kg以上の体重になった子猫の去勢を行うようにしている。

 

回復?

この処置の回復は早く、ほとんどの病院は、我々と同様手術したその日に退院する。出血や腫れはないはずである。術後10日から14日の切開創が治癒するまでは、子猫のシャンプーを避けるほうがよい。

 

 

 

Wendy C. Brooks DVM, DABVP
カルフォルニア大学デービス校を1988年に卒業。VeterinaryPartner.comの教育指導員で、最新獣医学の情報をオーナーに提供している。1994年から2002年の間、Veterinary Information Network's Pet Care Forum のスタッフ獣医師でコンサルタントでもある。

 

【メールマガジン】どうぶつのお医者さんの事件簿 まぐまぐID:0000058679より転記(Dr.Sato訳)

【どうぶつのお医者さん.com】http://www.55vet.com  (子犬・子猫の避妊・去勢手術の文献集)

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1/24/2003(sumire)