シェフ不定期日記

ケーキの型といえば、スチール製や、アルミ、ブリキ、少し高いが銅製などがある。
最近は、シリコン(もちろん耐熱、繰り返し使えるので半永久的）が増えてきてるようだ。
油も塗る必要もなく衛生的、なんと言っても洗うのが楽だ。水切れがよく錆びる心配もない。
ムースなども詰めて冷凍もできる。使いこなせばかなり重宝。家庭用にも様々な形も用意されている。

使い込んで油が馴染み、色合いも良くなってきた従来の型の方が、私は好きなのだが・・・
大量の型を準備し、洗ってた時代が懐かしい。戻りたくはないけど。

去年の暮れからウエディングの注文が多い。みなさんウエディングケーキにはこだわりが
あるらしく注文も細かい。印象に残ったものを２つ。
「料亭で披露宴をするので少し和風に！」　もちろん栗や抹茶など使わない。
６００×４００の大型版だ。木目のチョコレートをサイドに貼り付ける。表面は
ホワイトチョコレートの吹き付け。チョコレートの飾りとフルーツでデコレーション。
料亭という空間とその照明が写真で見る限りよく映えてた。新婦も満足！か？

「チョコレートの飾りで、シンプルにそしてかわいく！赤いフルーツ飾り」
仕事の合間に部品作り、赤いフルーツはすべてフレシュ、３段重ねだ！
オークラまで納品、残念ながらホテルでは味わえない。親族が持ち帰る事になる。
それでも新婦に「イメージどうり！」だと喜んでもらえた。
生徒さんのウエディングケーキは採算度外視、プライドかけて作る。引き菓子も同じだ。
私には普段の仕事の一つにしかすぎない。でも新婦には一生に一度の事、なるべく希望どうりの物をと思う。

明日の４時にウエディングの引渡しだ。二次会で使うらしい。
後輩のお姉さんが結婚する。「１０号サイズのものでなるべく安く！」だそうだ。
分かりました安くしましょう。
間接的だけど一瞬でも主役になれて、幸せを共有できる。いい仕事でしょう。
しかしお金にならない仕事ばかりしてるな〜。(泣）

私の父親、足怪我してギブスはめても仕事へ行くらしい。昔堅気の人だ。
そのおかげで、会社からも信頼厚く、６５歳になっても定年にならない。
貧乏性は親譲りか。

大久保の方はご存知でしょう、フランス料理店がある。
ここの「牡蠣のチャウダー」が秀逸だ！プリプリの牡蠣がごろごろ入ってる。
噛み締めると恐ろしく熱いエキスがあふれ出てくる。
スープよりも熱い、実際やけどする。しかも、身は半生だ。
えっ、デザート？デザートの美味しいレストランなんて、皆無だ！(そんな事はないか）

まだまだ作るぞ生チョコ！
今月２０キロぐらい使いそうだ。
次は何？ひな祭り、ひし形の雛デコでも作ろうかな。

元オリクッスのイチローは何故スーパースターになったのか？
それはファンの期待に応え続けたからです。ここで１本打ってほしい、又は華麗な守備で
再三のピンチを救ったからだろう。ファンは熱狂し、自分のお金で球場に足を運ぶ。

我々の仕事はどうだろう？期待に応えるという点では同じだ。
飲食店で期待を裏切られたことは、一度や二度、誰にでもあるでしょう。
その店には二度と足を運ばない。一流と呼ばれるレストランやお菓子屋さんの条件は、「いつ行っても美味しい」
「新しい発見がある」「サービスがいい」「価格が適正」など。
スポーツ選手みたいに若くして引退する事などありえないし、いつもお客様の期待に応え続けなければいけない。
そう言う意味では過酷な職業だ。
自分はどうか？皆さんの期待に応えてるのか、そう自問自答する今日この頃です。

来月の通販のお菓子の試作が終わった。
美味しすぎてどうしましよ！って感じだ。
一見ただのマロンのパウンドケーキ。
メインはイタリア産のマロン、それだけ食べてもおいしい。シシリー産のプードル、
発酵バターの香、etc・・・
きっとお使い物にも良いはず。オリジナルの箱も作ろうかな。
しかし最近、思い込みが激しいな〜、ちょと自惚れぎみ。

いや〜、昨日のデパート、スーパーのチョコレート売り場すごいですね！
普段からチョコレート食べる習慣があればなおいい。売れる事は良い事だけど・・
デパートで働いた経験もあるので良くわかる。ブランド力には勝てない。
「ベルギーの〜」、「北海道の〜」
ひとり、ひとりの肩を叩いて言ってあげたい、もっと美味しいチョコレートあるぜ！と。

チョコレート食べ過ぎたせいか、そばが食べたくなった？
関東風の醤油味の濃いやつ。しかも二・八そばを。
で、出石へ。三・七蕎麦、かつおベースだけど思ったより美味しかった。
卵とか、とろろの薬味。それは邪道だ！
通は、ねぎと山葵だけ。本当は東京ねぎが好き。
ついでに城崎で活けカニ買った。MY出羽包丁でさばいた。
カニすきに焼きがに。あ〜満足！

レシピが変わらない事なんてない。絶えず変化している。
１年前、１週間前、昨日と今日・・・手順さえ変えてしまう。
よりいいお菓子をめざして・・・

ショコラのレッスンが一番楽しい。
上級のボンボンショコラ、もう艶々、ピカピカ。いとうしくなる。
質のいいチョコレートと型の材質、完璧なテンパリング。
失敗恐れずにぎりぎりまで温度上げましょう。その方が作業性もいいし、
艶もいい。私？ここまで来るのに何度失敗したでしょう。
今？１万回に１回も失敗しませんよ。
また、自慢か！

ショコラが好きだ。ショコラという素材がなければ多分、ケーキ屋にはなってはいなかったと思う。
昔は、３種類しかなかった。スィート、ミルク、ホワイト・・・
今は、スィートチョコレートでも各メーカー、カカオ分の違いで何種類もある。
この５年間で使ったショコラの種類は約２０種類ほど。色々使うが結局、自分の好きなブランドに戻る。
そのブランドなら、目隠しで当てる自信もある。
これってただの自慢話２。

若かりし修行時代、シェフからグリオット(チェリーボンボン）を２万個作れと命じられた。
当然１度に出来ないので、毎日３００〜４００個づつ、しかも自分の仕事が終わってからだ・・
手はマメだらけ（チョコレート専用の木べらで混ぜるので）、箸も握れない。
髪の芯までチョコレートの匂いがつく。毎日コツコツ、なんとか２ヶ月で作り終えた。
若い時に覚えた技術は忘れないものだ。今では溶けたチョコレートを見るだけで状態がわかる。
これってただの自慢話。

オープンしたてのトラットリア。昨日のメニュー・・・
＜生ハムのサラダ＞サラダの周りに、ホウズキ、リンゴと柿の角切りが２個づつ。ちゃんと下処理してある（アマレットにくぐらせてる）
＜ホッキ貝のソテー＞生暖かいフレシュトマトのソースの下に、ホッキ貝。食感の良さ（焼き方が絶妙）に驚いた。
＜ポルチーニのパスタ＞普通かな。
＜小鴨の乾燥イチジクのソース＞思ったよりも甘くなく、軽い（しっかりジャム状になってるが）種の食感もいい。
＜エスプレッソ＞たぶん、イリーだな。
＜パンナコッタ＞いつもは、ここでガッカリする。しかし、滑らか、こってり、キャラメルソース。とてもいい！
さりげない接客の若いマダム。シェフは見なくてもいいや。
やっと、見つけたお気に入り。

今月のレッスン回数、NO、１はマロニエ。正味栗だけで15Kほど使った。
去年はタルト・マロン、おととしはマロンパイ。
何故、１月なのに栗のメニューを持ってくるのか不思議でしょ。秘密で〜す。
来年も栗のメニューだ！！

初級メニューのわりには、難しいとよく言われる、全般的に。特に今月のチーズケーキなんか・・・
確かに、プロでも難しいと思う。家で何度も作って、出来る人もいるので、やはり繰り返し作る事ですね。それしかない。
一番大変なレッスンはショートケーキ。本当に疲れる。メニューからはずしたいくらいだ。
それと、ティザーヌのロゴを募集します。パソコンじゃなくても、手書きでもOK。ティザーヌが続く限り？毎年バースデイケーキ
プレゼント。

寒さに負けてタイツ履いた。やせ我慢せず早く履けばよかった。
本当に暖かい。年には勝てず・・・

彼はいつもの様にハンドミキサーを回し始めた。もう何十回やっただろうか。軽く熱をつけ高速で泡立てる。
少し泡立ちが遅いようだ。（室温が低いせいか？）
だんだん泡立ってきたぞ。（ほら、気のせいだよ、なんせ１年ぶりのメニューだからな）ミキサーを中速に落とし、さらに泡立てる。
完璧だ！十分泡立った。そして彼は慣れた手つきで粉をあわせていく。溶かしバターも加えよう。（混ざり悪いな、なんか変だぞ！？）
あっ､この砂糖と粉、次にやるメニューのだ。やっちまった！どうりで泡立ちが遅いはずだ。そりゃ、混ざらないよ。
Sさん、ごめんなさい。レッスン中にほかの事考えてました。反省してます。

寒いですね、氷はってた。北区の方は雪降ってるんでしょうね。
今日は、これから出稼ぎだ。寒くて嫌だな。

掲示板がUPしました。
ケーキに関する質問、意見など書き込んで下さい。どんな些細な事でも良いですよ。

引越しする事になった。通算７回目だ。
これで神戸市民に戻れる。

新年明けましておめでとうございます。
たくさんのメールでの御意見、御感想、有難うございました。参考にさせて頂きます。
レッスン初日、休みボケでごめんなさい！橋爪さん。

めずらしく、年内にやる事はすべて終わった。さわやかな大晦日だ。いい新年が迎えられそう。
みなさんも良いお年を！そして、１年間本当に有難うございました。来年も少しでもいいお菓子を紹介していきます。

いやー、いそがしい。年末年始もない。大掃除、試作、ホームページの更新、大丈夫なの？シェフ

クリスマスもやっと終わった。予約のケーキを取りに来た若いカップル。買い物帰りに来た、荷物いっぱいのおばさん。
年齢、性別に関係なく、その人なりのクリスマスがあるんだと思う。間接的だけど、幸せ配達人（？）としては嬉しい限りだ。
さあ、次はバレンタイン！

先日、東京の友人と編集者の人とで、垂水にある某有名店へお邪魔した。見ず知らずの２人に店内や工場など社長
みずから案内して下さった。さらに、一期一会だからと夕食までご馳走になった。なかなか出来ることではない。
さすが繁盛店の社長、ケーキはもちろん人間的にも大きく、魅力のある人だった。こういう所で修行できる若い人は幸せだ。
私たちの話にも耳を傾け、いろいろとアドバイスもして頂いた。来年は一期一会の精神で、一歩でも近づけるようがんばろう。

さすがに忙しくなってきた。レッスンは一杯、予約のケーキもそこそこ、あたりまえか。この時期、暇だったら寂しいよな。
クリスマス時期に町なかに出る事はあまりないけど、三宮の人だかりには驚いた。ルミナリエのせいだな。ラジオからもクリスマスソング。
自然と燃えてくるのはケーキ屋の性？私の知り合いのケーキ屋さん、クリスマスケーキの予約ゼロ、そんな事ありえるのか！

パソコン歴はいちおう２年。パソコンも2台めなんですけど、真剣にやり始めたのは今年の８月から。ある出来事がきっかけ・・・
それから猛勉強の日々。まだまだわからない事の方が多いけれど何とかここまで来れた。もちろん私のパソコンの師匠である
水澤さんのおかげ。本当に有難うございました。これからもご迷惑おかけすると思いますが宜しくお願いします。
と言う訳で念願のホームページが立ち上がった。まだまだ不十分な所もありますが、みなさんと一緒に作って行きたいと思います。ご意見、ご感想、ご質問等、ケーキのことならなんでもお待ちしています。