SPECIAL EDITION
抱き上げて部屋に運んでいく間も、アンジェリークはずっと甘い声で「ごめんね」と囁き続けていた。
「ほら、もう泣くなよ?」
「・・・ん」
寝室まで連れて来られ、そっとベッドに寝かせられる。
アンジェリークは離れたくなくて、アリオスのシャツをぎゅっと引っ張ったままだ。
まるで幼子のように可愛らしくて、アリオスは柔らかな笑みを浮かべる。
「アンジェ・・・」
10歳の頃から彼女を育て、妻にしたアリオスにとっては、こんな一面が可愛くてたまらない。
優しく甘いキスをした後、彼は小さな手をシャツから離させた。
「アリオス?」
不安げに見つめてくる大きな瞳が、とても愛しい。そのまま、ベッドの上で抱き締めて、アリオスは情熱的に口づける。
舌でこの上なく優しく愛撫し、吸い上げて、奪ってゆく。
息が付けないほどの情熱に溶かされて、アンジェリークはその熱さに喘いだ。
唇を離した後、アリオスの手はゆっくりとアンジェリークの可愛いマタニティドレスにかかった。
少し背中を起こしてファスナーを下ろし、下着姿にする。
「やだ、アリオス・・・」
その姿にされるのが、火が出るほど恥ずかしい。
妊娠中のせいか、お腹には腹帯が巻かれ、胸は可愛いとはいえ、妊婦用の大きめのそれである。
「恥ずかしがる必要はねえよ、アンジェ・・・。おまえはいつでも可愛いんだからな?」
「アリオス・・・」
そのまま彼の唇が白い首筋に落ちてくる。
「綺麗だ・・・」
「あっ・・・」
抱けなかった時間の空白を埋めるかのように、アリオスは、首筋を強く吸い上げる。
僅かにのけ反る白い身体に満足しながら、アリオスは情熱の花を咲かせていった。
体温より少し冷たい唇を感じながら、アンジェリークは甘い戦慄を呼吸する。
そのまま彼の唇は、母親になる準備のため、豊かになり始めた胸に到達する。
露わになっている谷間の部分に、舌を這わせる。
「あっ・・・!」
フロントホックの鍵を外すと、白い双丘がふるりと揺れた。
その大きさを確かめるように、ゆっくりと揉みこんでゆく。
「あっ、アリオス!」
「ずっとおまえを抱きたかった・・・。おまえだけを」
固くなった蕾をきゅっと摘めば、彼の肩に縋りつく。
「わ・・・たし・・・も、アリオス・・・、あなたに・・・!」
首を振りながら甘い声で言うと、アリオスの情熱を煽る。
「俺に何だ?」
「あなたに抱かれたかった・・・」
「アンジェ」
ぎゅっと抱き締めてやれば、彼女の瞳に涙が光る。
だがそれは、嬉し涙であることをアリオスは十分に判っている。
愛しくて可愛くてたまらない彼女の白い胸に、アリオスは顔を埋めた。
「はあっ!」
白い肌が快楽に震える。余す事なくキスをして、優しくマッサージしてやれば、彼女の瞳は欲望に彩られ、誰よりも魅力的に輝いた。
「んっ・・・!!」
陥没している蕾を唇で吸い上げて立ち上げ、舌先で転がして行く。
「やっ・・・ああ・・・!」
唇で蕾を出したり沈めたりされ、同時に両手で揉み上げられる。
久し振りに与えられる甘い快楽に、アンジェリークは快楽に身体をさざ波のように漂わせた。
「アリオス」
甘い疼きが熱となって下腹部に集中した。
無意識に彼に腰を付けようと動かすが、突き出たお腹が邪魔をして自由が利かなかった。
呻くような甘い声を上げて、アンジェリークは彼に伝える。
それを宥めるかのように、アリオスは甘く羽根のようなキスをした。
その間、彼の手は腹帯に係り、ほどいていった。アリオスの子供を宿した腹部が露わになり、丸いそれを、彼は愛しげに撫で上げる。
「神秘だな・・・。ここに俺の子供がいるなんて信じられねえな・・・。本当に最高だ・・・」
言いながら彼は愛しげにお腹を撫で上げ、キスをする。
「あっ・・・ん!」
「愛してる…」
「アリオス…! 私も…!」
彼の手がゆっくりと、最後の砦にかかる。
コレもまた今のアンジェリークには恥ずかしかった。
お腹が冷えないようにと細心の注意を払うが故にお腹を包み込むような大きなものを身につけているせいか、妊娠してからさらに恥ずかしい。
「アリオスあまり見ないで…。不細工だもん」
「不細工なわけねえよ? おまえのお腹には俺の子がいるんだ。綺麗はともかく、不細工のはずはねえだろう・・・」
「でも・・・あっ!」
そのまま脱がされて足を大きく開かされる。
どうしようもない羞恥心が襲い、アンジェリークは思わず目を閉じた。
「…嫌だ・・・」
指をすっとスリットの部分に入れると、既に蜜が溢れんばかりに流れ落ち、花弁を濡らしている。
「アリオスは指でそこを押し開くと、顔を近付け、蜜を舐め取り始めた。
「あっああ!」
あまりにもの感覚に、アンジェリークは白いシーツ掴んで、身体を震わせる。
「…おまえの主治医が女で助かったぜ…。ここは他の男には見せたくねえからな・・・」
「ああああっ!!」
唇で強く吸われて、アンジェリークは腰を浮かせてしまう。
甘くて鈍い感覚が襲ってきてどうしようもなくなる。
「ああん、ああん、ああっ!」
腰を何度も揺らして、アンジェリークは懇願する。
アリオスはあふれ出る蜜をしっかりと舐めとって、舌先で花芯を転がした。
「あんっ! もうっ!」
高らかな鳴き声になって、アンジェリークはアリオスにしがみつく。
もう耐えられない。
狂いそうに鳴りながら、何度も腰を揺らし始めた。
「お願い…っ!」
熱に絆されたように、アンジェリークはうわ言を繰り返す。
アリオスだけに乱れる天使。
お腹には彼の子を宿しているのに、可愛くて、綺麗だとアリオスは思う。
「しょうがねえな? このままじゃ出来ねえから、おまえが上に来い?」
「…あ…」
アンジェリークは自分の突き出たお腹に真っ赤になって頷く。
そのまま甘く痺れる体を起こして、アンジェリークはアリオスの上に来る。
「こう?」
「そうだ…。そのまま俺をおまえに飲み込んでみろ? 腰は支えておいてやるからな」
「うん…」
「手にとって、そのまま、な?」
アンジェリークは震える手で彼の高まったものを包み込み、そのまま蜜の溢れる場所に持ってゆく。
「あっ!」
自ら彼に跨り、彼女は胎内に彼を沈める。
「そうだ。アンジェ…、そのまま腰を下ろしていけ…」
「あああっ!」
肌を紅潮させながら、乱れてアンジェリークは腰を下ろしてゆく。
アリオスはその腰をしっかりと支えてやった。
「あああっ!」
彼が根元まで到達するとアンジェリークは満足げに声を上げる。
「よし動け…」
「あっ・・・ん!」
そのまま小刻みに腰を揺らすと、彼は振動を与えてくる。
その振動が絶妙で、アンジェリークは何度も身体を震わせる。
揺れる栗色の髪が、その甘い衝撃の強さを物語っていた。
「ああっ!」
アリオスが舌から突き上げると、アンジェリークは満たされたような甘い声を上げる。
「アリオス!! アリオス!!」
視界が揺れる。
彼に何度も突き上げられて、アンジェリークはもう何も考えることなんて出来やしない。
真っ白になる思考。
アリオス意外にはもう何も感じない…。
彼女にできるのは、彼を締め付けて、満たすことだけ…。
「ああっ!!!」
「アンジェ!!!」
彼が最後の激しい突き上げをする。
「アリオスッ!!!」
その瞬間、アリオスは熱いものを彼女の胎内に放出し、高みへと舞い上がらせた-----
ぐったりと見た砂礫を失った彼女を抱きしめながら、アリオスはその腹部を撫で上げる。
「すまねえな? お父さんは御母さんが誰よりも大事なんだ…」
満たされた微笑を彼はそっと浮かべた…。