「はい、じゃあ、顔を近づけて、キスをする一歩手前で止めて! チャーリーはアンジェを抱きしめる!」
 カメラマンオスカーの声がスタジオ内に響き、モデルであるアンジェリークとチャーリーは、言われたとおりの格好をする。
 誰もが完璧な絵柄にうっとりとしているが、約一名、そうでないものがいる----
 アンジェリークの夫であり、ヘアメイクのアリオスである。
 今回どうしてもと言うことで、特別に一度だけと言う約束で、彼女がモデルをすることになった。
 他ならぬオリヴィエの頼みでは断れなかったのである。
 以前、アンジェリークはオリヴィエのブランドにレイチェルと共にモデルとして出たことがあるが、今回はそれの続編なのだ。
「アンジェちゃん」
 チャーリーに囁かれて、アンジェリークは小首をかしげたときだった。
「…!!」
 彼はそっと彼女の頬に口づけていた。
 これには当の本人も驚いたことはもちろんだが、傍らにいたアリオスの怒りは相当なものだった。
 誰から見ても彼の負のオーラは凄まじく、顔は険しく、更に冷酷に歪んでいる。
「あーあ。チャーリーのバカ・・・」
 オリヴィエも頭を抱えてしまう。
「はい! オッケ!!」
 オスカーの声が響いたのと同時に、アリオスは、案の定アンジェリークの腕を掴んだ。
「アリオス!?」
「帰るぞ!!」
 彼はきつい眼差しをチャーリーに投げつけると、そのまま彼女を嫉妬に任せて引っ張っていってしまった。
「チャーリー…」
 残ったスタッフに咎めるような視線を向けられ、彼は始めて何が起こったか察した。
「すまん…、アンジェちゃん…」


 アンジェリークは、力任せにアリオスに引っ張られて、そのまま駐車場へと連れて行かれた。
 腕を通じて、彼の嫉妬具合が伝わってくる。
 今までの中で、一番の嫉妬心かもしれない。
 彼は無言のまま、衣装姿の彼女を助手席に乗せると、そのまま車を出した。
「アリオス?」
 探るように彼の顔を覗き込んでみると、嫉妬で冷たい炎が黄金と翡翠の瞳に翳っていることに、彼女は気がつく。
「ね、アリオス?」
「黙ってろ」
 彼は冷たくそういったまま、結局はマンション着くでは一言も話さなかった。

 前もこんなことがあったけれど、あの時はこんなに激しくなかった…

 マンションの駐車場に着き、車から出るなり、彼は彼女を肩に担ぎ上げた。
「きゃっ! アリオス!!」
 あまりにもの恥ずかしい行為に、彼女は悲鳴を上げ、じたばたと身体を動かす。
「暴れるな」
 低く諭され、彼女は静かに抵抗を止めた。
 そのまま彼に部屋まで連れていかれ、予想通り、ベットに身体を投げられた。
「きゃっ!」
 彼女は、これからはじまる、彼の行為の激しさを考えるだけで、眩暈を覚える。
「消毒だ」
 くぐもった声で囁くと、彼は先ずは彼女にキスをされた頬を丹念に舐めてゆく。
 何度も、何度も口づけて、自分だけの彼女にしてゆく。
 そのまま、彼の舌は、彼女の小さな唇を舐め上げ、甘い声を上げさせた。
「----アリオス…」
 僅かに開いた唇から、舌を侵入させ、アリオスは歯列を割って、口腔内を犯してゆく。
 舌先や唇を甘噛み、彼は彼女から思考を奪ってゆく。
 何度も角度を代えて唇をかまれたせいか、彼女の唇は腫れ上がってしまっていた。
「あんな男に隙なんか見せるんじゃねえ! おまえは俺のものだ、俺以外の奴には指一本触れさせねえ!」 
 彼は激しい気持ちを唇に込め、何度も何度も彼女を味わい尽くした。
 ゆっくりと、彼女の唇と、身体から離れると、彼は一旦ベッドから降りた。
「アリオス?」
 次に彼が戻ってきたときは、ネクタイを二本手にしていた。
 アンジェリークは、潤んだ瞳で、不安げに彼を見つめる。
「お仕置きだ」
「アリオス!?」
 戸惑い、身体を捩らせたのもつかの間。
 アリオスに、その華奢な両手首を掴まれて、彼女はすっかり抵抗できなかった。
 彼は、そのままネクタイで彼女の両手を左右に分けて、ベットに縛り付けられてしまった。
「アリオス…」
 彼女は涙を潤ませた瞳で、彼に懇願の眼差しを送るが、彼は取り合ってはくれない。
「俺の腕から逃げんなよ」
 欲望に煙る、所有欲を滲ませた眼差しを向けられると、アンジェリークは全身に甘い旋律が走るのを感じた。

 両腕を縛られても、何をされても、やっぱり私はあなたがすきなの・・・。
 アリオス…。
 愛してる…
 だって、あなたがこうなるのは、全部私を愛してくれているためだから…。
 あなたになら、束縛されたって構わない…

 アリオスは手早く自分の衣服を先ずは剥ぎ取り、そのまま自由の訊かない彼女の身体をベットの上で組み敷く。
「おまえは俺のものだ! 絶対に誰にも渡さねえ」
「いやっ!」
 甘い悲鳴がアンジェリークから漏れた。
 彼の手は、彼女が身に纏っていた白いワンピースを力任せに乱暴にも引き裂いたのだ。
 引き裂かれたワンピースの布から、彼女の豊かな白い胸が露出する。
 フロントホックの下着の鍵を外すと、彼は激しくその部分に顔を埋めてきた。
「ああっ!!」
 為されるがままに、 彼に胸を激しく持ち上げられ、力強く吸い上げられる。
「もっと、泣けよ・・・。他の男にそんな顔をしてみろ、承知しねえからな!」
「あ・・・うっ!!」
 薔薇色の蕾を噛まれ、痺れるような痛みに彼女は身体を跳ね上げる。
 彼の大きな手は胸を揉みしだきながら、指先は、蕾を出したり、引っ込めたり、指先でつまんだりする。
「ああん!!」
「淫らだな…」
 欲望に曇った声で耳元で囁かれると、彼女は全身を桜色に染め上げる。
 左右の蕾をきつく吸い上げ、彼は腫れ上がるほど嬲りつづけた。
「ああっ!」
 自由の利かない体を捩りながら、アンジェリークは喘ぎ声を大きく漏らす。
「いいぜ、泣けよ? 外に聞こえたって、隣に聞こえたって構うもんか」
 胸の白い部分をきつく吸い上げ、今度は紅い花を散らしてゆく。
 いつもよりきつく吸われたその所有の痕は、、鮮明に紅い痣となって、彼女の全身を散らせていった。
 胸を味わい尽くした唇は、彼女の首筋や鎖骨にも、同じ痕をつけてゆく。
 全身がどうしようもないほど粟立ち、アンジェリークは身体の芯からが熱くなり、そこから止め処なく流れる蜜の量に、恥ずかしくて足をきつく閉じた。
「そんなことするんじゃねえ!!」
「きゃっ!!」
 彼に両足首を力強く広げられ、白い布で覆われた最奥の部分が彼の目の前に曝される。
「随分感じてる見てえだな。ヌレヌレじゃねえか」
 意地悪げに彼は微笑むと、彼女の蜜が浸透した下着の上から秘所をなでた。
「ああっ!!」
 嬌声が上がり、彼女は身体を震わせる。
 彼は、彼女の体に残っている砦を崩し始めた。
 ガーターベルトとつながれているストッキングを、強引に引き裂き伝染をいかせると、それをベットの外に投げ捨てる。
 さらにガーターベルトを外して、残るは白い布だけになった。
「ここは、俺以外の奴を通すなよ?」
「アリオス以外の人は、いや…!!」
 喘ぎながら囁く彼女の言葉は、彼をどうしようもなく昂める。
 アリオスは、そのまま彼女の白い布を引き摺り下ろして、遠くに投げると、自らの目の前に、彼女の秘所を曝した。
「最高の眺めだな? アンジェ」
「いやん…」
 甘く身体を捩ろうとするたび、秘所は花びらをこすらせ、淫らな水音を響かせる。
「待ちきれないみたいだな」
「そんなこと、ない…」
 精一杯の抵抗。
「嘘つくなよ? 身体は”俺が欲しい”って言ってるぜ?」
「ああっ!!」
 彼の指が、強引にも彼女の蕾を深くこすりつける。
「ああ!! アリオス!!」
 何度も身体を跳ね上げながら、彼の繊細な指を蜜でどんどん濡らしていった。
 彼の指は強引に彼女の胎内(なか)に侵入し、感じる部分をすぐに探し出し何度も指をこすってゆく。
 最初は一本だった指が、エスカレートし、二本、三本と増やされる。
 増やされるたび、やるせなさそうな彼女の声が上がる。
 指の動きは乱暴で、彼女に新たな官能を生む。
「ああっ!!」
「おまえはよく締め付けるな。俺以外の男に、こんなことしてみろ!? 俺はただじゃおかねえからな!! おまえは生まれた時から、ずっと俺のものだ!!」
 彼女は虚ろな欲しがる視線を彼に向け、自由にならない身体を何度も捩じらせる。
「そんなに、いいか?」
 意地悪げに囁かれ、彼女は恥ずかしさのあまり瞳を閉じた。
「目を開けろ! そして応えろよ? じゃなきゃ、おまえの欲しがるものはやらないぜ?」
 こんな淫らな言葉ですらも、彼は彼女を魅了してしまうのだ。
 彼女はうっすらと欲望に煙る深い紺碧の眼差しを開くと、恥ずかしそうにコクリと頷いた。
「だったら、俺も愉しませてもらうぜ?」
 言って、彼は身体を起こすと、彼女の口元に、昂まったものを当てた。
「ほら、やれよ?」
 彼女は恥ずかしくてそれこそ眩暈がしそうだった。
 だが、愛する彼のためなら、出来る。
 彼女はそっと、彼のそれに唇を寄せた。
 最初はぎこちなかったが、舌先で舐め上げ、口に含み、吸い上げてゆく。
 腕がつかえないのがもどかしい。
 身体の奥は妙に高まり、彼女は曝された秘所に更に蜜を滴らせる。
「・・・ん・・・んっ」
「アンジェ!!」
 彼の欲望が否が応でも高鳴り、熱いものはどんどんアンジェリークの舌によって育ってゆく。
「サンキュ。おまえは最高だ、アンジェ。お礼にご褒美をやるよ」
 彼は彼女の口から自分自身を引き抜くと、感度は彼女の花園に顔を埋めた。
「あっ!!」
 彼は指で秘所を開くと、舌でゆっくりと蜜を舐め上げてゆく。
「ああっん!!」
 彼は彼女が聴こえるようにわざと大きな音を立てて、舐め取ってゆく。
「この蜜は、俺専用だ!! 俺以外の奴がこれで咽喉を潤すのは許さねえ」
「ああっ!!」
 彼に蕾を強く噛まれ、アンジェリークは身体を仰け反らせた。
「美味いぜ? おまえの蜜は」
「いやあんっ!!」
 彼が余りにも恥ずかしいことを囁くので、彼女の欲望は際限なく高まっていった。
 彼は秘書を舐め上げる間も、指は彼女の胎内(なか)をかき混ぜる
 蕾を吸い上げ、甘く紙、彼女を翻弄してゆく。
「アリオス!!」
 アンジェリークの呼吸が早くなる。
 甘い痺れが全身を覆って、彼女はぐったりとベットに沈んだ。


「アンジェ…」
 気がつくと、彼の昂まったものが、彼女の溶けきった入り口付近で動いているが、決して中には入ってこない。
 それは甘い拷問だった。
 何よりも、この苦痛を取り除くのがここまで来ているのに、それをじらされるなんて、彼女には堪らなかった。
「どうして欲しいか、言ってみろよ?」
 欲望に煙った翡翠と黄金の瞳に見つめられると、逆らうことなんて出来ない。
「----あなたが…、欲しいの…。あなたに…、奥深くまで…、入ってもらいたいの…」
 アリオスは満足そうに口角を上げると、彼女の足を高々に上げて、胎内(なか)へと侵入していった。
「ああっ!!」
 欲するものが与えられ、より大きな嬌声がアンジェリークから漏れる。
 
彼が腰を進めるたびに、彼女はキツく彼を何度も、何度も締め付け、離さないように、絡め取る。
 あまりも強い快楽。
「クッ」
 アリオスの息も上がり、声が漏れる。
 彼は彼女の最奥まで到達すると、いつもとは違って、激しく腰を動かし始めた。
 自分の所有の証を擦り付けるように、激しく突き上げる。
「ああああああ!!」
 彼の腰の動きと同時に、彼女の唇からこれ以上ないような大きな嬌声が上がり、彼を締め付け、離さない。
「アリオス・・・、アリオス・・・!!」
「可愛いぜ? アンジェ。おまえは俺の女だ!! 最高の女だ!!」
「ああ!!」
 彼の動きが更に激しくなると同時に、彼女の全身に甘い震えが起こり始める。
「おまえは俺のものだ。俺だけのものだ。。今、それを判らせてやるぜ!!」
 アリオスは何度も、それこそかなりの激しさで突き上げ、自分自身を擦り付けてゆく。
 元々狭く閉まった彼女の胎内(なか)に入ると、彼自身は窮屈ゆえの快楽を覚えるのだ。
「ああ、アリオス!! 愛してる!! あなただけ!!」
 身体がガクガクと震えて、彼女に限界を伝える。
「アンジェ!! 愛してる!!」
 アリオスが所有の証かのように、総ての情熱を彼女の中に解き放つ。
「ああああ!!!!」
 瞬間、彼女は昇りつめ、瞬く星と共に、意識を手放し、がっくりとベットに沈み込んだ----


 彼女は手首に唇を感じて、目を覚ました。
「アリオス…」
 彼によって縛られていた手首は、うっすらと赤い痕が着いている。
「すまねえ。俺は学習が足りねえな。おまえが悪くねえのに、またあんな事しちまって…。怒ってるか?」
 穏やかな彼に戻り、優しく甘く囁いてくれている。
 その気使いが彼女は嬉しい。
「ううん・・・。怒ってないわ・・・。あなたは何時でも、私を愛してくれていることを判ってるから…」
 彼女はそっとかれを抱きしめ、その柔らかな胸を無意識にかれに擦り付ける。
 それが彼を再び高まらせる。
「ああっん」
 彼はまだ彼女に身を沈めたままで、徐々に彼自身が力を増すのを感じ、彼女は甘い声を上げる。
「怖くなかったか?」
「あっ…、ううん…、アリオス…、だ…から、ああっ!! 怖くない…、ああっ!!」
 彼のちからが増すたびに彼女は身体を震わせ、喘ぎ声を漏らす。
「話は後だ…」
「ああっ!!」
 彼女の喘ぎ声と共に話が中断され、二人は楽園へと飲み込まれていった----


 −後記ー

 アリオスによって、びりびりに引き裂かれたワンピースは、二人が”無くした”と謝ることで一件落着したが、オリヴィエには、それがどのようになったかの想像が着いたと言う---- 
    

Because  I Love You


















































































































































































































































コメント
11111番のキリ番を踏まれたちか様のリクエストで、
「超野獣アリオス。縛り付」(笑)です。
美容師アリオスさんは、なんだか野獣が定着しそうで(汗)
ちか様、いかがでしょうか? ちゃんと野獣になっていますでしょうか?
最近、何故だか、こんなアリオスさんも書くのが好きな自分が恐ろしい(笑)
「アリオス野獣同盟」作ろうかしら?
こんなアリオスが好きな方、御意見ください!