I'll Make Love To You


「アリオス、後30分で、今年も終りね」
「ああ」
 アンジェリークとアリオスは、まったりとコタツの中に入って、テレビを見ながら、次の年への瞬間を待ちわびている。
 アンジェリーク特製の年越しそばも食べ終わって、準備万端といったところだ。
「ねえ、”二年参り”に行かない? 今からだったら近くの神社だったら間に合うし」
「嫌だ」
 アンジェリークの言葉に、アリオスはあっさりとNOと言う。
 それが彼女は気に入らなくて、頬を膨らませる。
「だって、今年はカウントダウンにも行かないのよ? せめてお参りぐらい…」
 直も食い下がってくる彼女に、アリオスは抱き寄せながら、耳元に唇を寄せる。
「俺は、知らないヤツらと、バカ騒ぎするより、おまえと二人きりで新年の瞬間は迎えてえ。
 ----それよりおまえは、そんな人ごみで”疲れるだけ”のほうが良いのか?」
 アリオスの言うことは、まったっくもって一理あると、アンジェリークは、思った。
「-----そうよね、うん…」
 アンジェリークは、アリオスの身体にもたれかかると、うっとりと頷く。
「お参りなら、まだ余裕があるからな? 少し空いた3日ぐらいが一番良いだろう。その時一緒にお参りに行ってやるからな?」
「-----一緒にお願いしようね?」
 上目遣いで、アンジェリークは、アリオスを覗き込むように、甘えた声で言う。
 それもまた可愛くて、アリオスは、優しく彼女の身体を撫で上げた
「柄じゃねえけどな?」
「そんなことないわよ?」
「そうか?」
「そうよ?」
 アンジェリークの言葉に、アリオスはフッと微笑む。
 彼女はいつでも欲しい言葉をくれる。
 どんなに疲れていても、彼女のこの温かさがあれば、アリオスは心が癒される。
 小さなぬくもりに癒されて、アリオスはこの一年をのりきることが出来たのだ。
「今年一年、サンキュ。来年もよろしくな?」
 彼女がいたからがんばれたのだと。
 その思いを伝えるために、アリオスは、小さな唇をしっかり奪う。
「・・・んっ・・・」
 甘く唇を奪った後、舌を彼女の口腔内に侵入させる。
 舌で巧みに彼女の口腔内を愛撫を続ける。
 唇を吸い、彼女をたっぷりと愛す。
 唾液が出てきても、彼はそれを舐めてやった。
「アリオス・・・」
 小さな唇が、ぷっくりと腫れ上がる。
 アリオスに散々愛された唇は、艶やかさを帯び、彼を誘う花となった。
「・・・今年も有難う・・・・。凄く素敵な一年だった・・・。アリオスとようやくこうしていられるようになったし・・・。
 来年からもずっとよろしくね?」
「ああ、よろしくな?」
 アリオスは、アンジェリークの顔を両手で覆い、その大きな青緑の瞳を覗き込んだ。
「これから108つキスをしねえか? 今みたいのじゃない、もっとかるいやつ、これぐらい」
 そういって、アリオスはアンジェリークの唇を掠めた。
「あ・・・」
 恥ずかしくて、アンジェリークは、俯いてしまう。
「二人でいるから出来るんだぜ? さあ、やろうぜ?
----おまえからな?」
「・・・うん・・・」
 アリオスの、金と翡翠の対をなす瞳で見つめられると、アンジェリークは決してNOとは言えない。
 コクリと頷いて、彼の形の良い唇に口付ける。
 今度はアリオスが。
 何度もお互いに軽いキスを交し合う。
 アンジェリークは彼の唇の感触にくらくらしながら、何度も何度も・・・。
 不意に、アリオスのキスが深くなる。
「ン・・・」
 アンジェリークはアリオスに支えを求めるかのように、首に手を回して、もっとと言って唇を求める。
「アンジェ・・・、さっき言ったよな? 二年参りって」
「・・・うん・・・、それが?」
 一瞬、アンジェリークは嫌な予感がした。
「二年越しでしようぜ?」
「え、あ、ああっ!」
 そのまま押し倒されて、身体を弄られる。
「もう、それが目的だったの〜」
「正解」
 そのまま、アリオスに愛されて、アンジェリークは二年えっちを経験するのであった-----

コメント

今年最後の更新がコレだとは(笑)
 二年越しえっちは明日に(笑)
皆様今年は有難うございました!
来年も宜しくお願いします!!