Round11:和賀 邦明vs渡辺 仁人

by Toshitake Fujita


和賀、校舎裏"NO"D-Lian
渡辺、黒ナイトメアコントロール

えっとですね。11回戦くらいになるとネタがだんだん尽きてくるわけですよー。ってのは上の方の卓を見てみるとそのほとんどが、もうフィーチャーマッチに呼ばれているんですよー。んで、白羽の矢が立ったのがこの対決な訳なのです。でもさ、ネタ対決をわざわざレポートに紹介しなければいけないライターの身にもなってくださいよ。って感じでやる気が有るんだか無いんだかわからないままこの対戦のレポートしたいと思います。

そんな事を考えていたらいつのまにかデュエルが始まってしまいました。

まず、後攻の渡辺がマリガンのスタート。後攻って良いよね、簡単にマリガンできるから。先攻でマリガンってまさに苦渋の決断って感じがしますよね。

えっと、和賀のデッキはビーストデッキ、渡辺のデッキはナイトメアデッキ。何だか種族対決のようです。まぁ、渡辺の最初の動きは黒コンっぽいんで、和賀が出すクリーチャーを《燻し/Smother(ON)》とか、《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》とかで除去ってくんだけど、その除去が無くなったようで、和賀の場にぽこぽことビーストの登場です。

でも、《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》を構築戦で見る日が来るとは思いませんでした。

まぁ、出てしまったクリーチャーはしょうがない。渡辺も除去る気が無いのか出来ないのかわかんないけどクリーチャーを召還。でも、自分は目を疑いましたよ?昨日のリミテッドで大活躍した《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ON)》が出るんですよ?

場を確認。《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》vs《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ON)》。・・・この戦いってドラフトでしたっけ?

その後もドラフトっぽいコンボが炸裂です。まずは渡辺、《顔なしの解体者/Faceless Butcher(TO)》を召還して和賀の《貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth(ON)》をリムーブ。それをスタックに乗せて鞘虫で生け贄に。ベイロスさん、さようなら! さて、おまけに《催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend(TO)》まで登場、もちろんさっきと同じ要領で手札もぱくっと戴きました。

対する和賀のコンボも負けてはいません。まず、《ワイアウッドの野人/Wirewood Savage(ON)》を召還。それからまたもや《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》。やった、1ドロー。引いてきた《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》をもう一体召還。ざくざくと並んでいく《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》、その数3体! マナさえあればぽこぽこ湧いてくるんです。

ビーストとくればこのカード《争乱の崖地/Contested Cliffs(ON)》です。相手のクリーチャーを「オラ、チョットコイヤ」と呼び出してボッコボッコとタイマンです。自分よりも弱いやつしか呼び出さないあたりも吉。もうみんな殴りまくりですよ。

さて、このコンボ合戦を製するのはどちらなのか、目が離せなくなってきました。だんだんとギャラリーも多くなっていく中、ついに渡辺が動きます。《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful(ON)》登場です!!!
「どもっ、ピザ屋です」と言って毒入りピザを運ぶ渡辺のヴィザラ。ピザとヴィザラをかけてます。

はい、渡辺のギャグに拍手〜。

まぁ、和賀がヴィザラをどうにも出来ないのは事実。んで自慢のビースト達がさくさくと首を刈られていくわけですよ。あぁ、こりゃもう終わったかなって、筆者は思いましたよ。えぇ。

この試合最大の見せ場はヴィザラが自分のターンにピザを届けたときに起こったのですよ。和賀の切り札が満を持して登場したのです。番長《ガージゴスト/Gurzigost(TO)》!!! もう筆者の耳にも彼の声が聞こえて来ましたよ。

「よくも舎弟どもを可愛がってくれたのぅ、ヴィザラさんよ。オラ、チョットコイヤ!」

と言って校舎裏に呼ばれていって殴り合うガージゴスト番長とピザ屋ヴィザラ。当然番長の勝利。あとは番長があっさりと勝負を決めてくれました。


さて、サイドボードをしての2戦目です。ここで渡辺のヴィザラさんが、どうやら店長を呼びに行ったようです。サイドボードから《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》店長が呼ばれてきました。果たして番長はピザ屋に勝つことが出来るのでしょうか!?

さて2デュエル目

先攻の渡辺は1ターン目に《強迫/Duress(7E)》して2ターン目に《ナントゥーコの影/Nantuko Shade(TO)》を呼び、そして3ターン目に《腐臭の地/Rancid Earth(TO)》が和賀へ届けられます。速いー。レポート書く身になってくれー。

腰の重い和賀の操るビースト達は、このスピードについていけません。いや、たとえクリーチャーを出してもすぐに除去が飛んでくるし。

結局そのまま渡辺がこのデュエルを取っちゃいました。手札を見るとまだ除去呪文があるし。いや、今回は《腐臭の地/Rancid Earth(TO)》が最大の功労者かなー。

さぁ、泣いても笑っても3デュエル目、最後の対戦の開始です。

先攻の和賀が3ターン目に召還したのは《くすぶり獣/Ember Beast(OD)》。残念ながら相棒がいないので、なにも出来ません。

除去は出来なかった渡辺、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ON)》を召還、4ターン目には《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》まで呼んでくる。だけど、これで有頂天になったのか、鞘虫を攻撃させるのを忘れてました。渡辺、くすぶり獣の能力を無視していたらしいです。

和賀、ブレイズの効果で土地を生け贄に捧げつづけます。ってくすぶり獣は生け贄に捧げないの?と思うんだけど、考えてみたら、ブレイズを除去できるのは《プラズマの連鎖/Chain of Plasma(ON)》か、《争乱の崖地/Contested Cliffs(ON)》しかないんだよね。そりゃ、生け贄に捧げるのはためらうよなー。結局3ターン後に《プラズマの連鎖/Chain of Plasma(ON)》を引いて除去。だけどこの間に失った土地はきっと痛いよなぁ。和賀に残ったのは4枚の土地と《くすぶり獣/Ember Beast(OD)》、《貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth(ON)》

完全に有利な渡辺、容赦がありません。悪夢のような《戦慄をなす者ヴィザラ/Visara the Dreadful(ON)》がまたもや登場です。さくさくと首を刈られていく和賀のビースト。タフネス5が固いー。

和賀もなにもしていないわけでは有りません。《生ける願い/Living Wish(JU)》からようやく《争乱の崖地/Contested Cliffs(ON)》がやってきました。後は番長を待つのみです。とりあえず裏番長の《テフラダーム/Tephraderm(ON)》が登場。でもやっぱりヴィザラの前では無力なのよねー。

よくよく考えてみたら、《争乱の崖地/Contested Cliffs(ON)》と2マナを残して番長を召還しなければいけないんでしょ?って事は余分に3マナが必要なわけだ。3枚の土地と言えば、《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》によって失った枚数と同じ。あぁ、やっぱりあの3枚がすごく大事だったんだ。

とりあえず2体目のブレイズは校舎裏に呼び出してぼこぼこにしたんだけど、ヴィザラまでは無理。ってか、飛行ってつよいっすね。

渡辺の最後の攻撃「フライング・クロス・チョーップ」(渡辺談)が決まって、和賀ダウン。最初から最後までヴィザラが活躍した対戦でした。

渡辺2−1和賀
Winner 渡辺

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元記事(Round11)