10月5日にいよいよオンスロートが発売されます。実際にそれらを触るのはプレリリース大会からですが、そこを皮切りにGP宇都宮まで、オンスロートを使ったリミテッドの大会が多々行われることになります。そこでまずは、新しいギミック「変異」がリミテッドに与える影響について考察していきたいと思います。 変異について今の時期に考察を行うのは以下の理由があります。まず、最近のマジックに正体がわからないまま場に出るギミックが無かったため、どのような物があるのかの確認、また、それらの動きの推測、さらにはそれを踏まえての「変異」クリーチャーが危険因子であるかどうかの予想が必要であるという点。そしてもう一つは、これらのギミックを理解することで、変異を使ったブラフが生きてくるからです。 「変異」を使ったブラフが成功するかどうかは相手側が変異クリーチャーについてどれだけ知識を持っているかによって変わってきます。「変異」というギミックはわからないと痛い目を見るのと同時にわかっても痛い目を見る可能性があるのです。したがって大会前の今の時期にこの考察を行う事は非常に重要なのです。 というわけで、これを読んだ人はどんどん「変異」のギミックに引っかかってください。きっとMagicがもっと楽しくなります。 「変異」能力を持っているクリーチャーの確認まず、実際に変異能力を持っているクリーチャーがどれくらいいるのかを知っておく必要があります。別表にまとめましたので、そちらをご確認ください。リンク:「変異」クリーチャーの変異コスト、能力表 さて、ここから確認できる「変異」クリーチャーの決まり事を確認したいと思います。
「変異」クリーチャーを除去できる呪文リミテッドの除去には青のバウンス呪文も含まれるのですが、「変異」クリーチャー除去という観点からは除外します。緑に関しても除去が存在しないので、考える必要がありません。という事で白、黒そして赤の除去を色別に見ていきたいと思います。白白の除去《平和な心/Pacifism》がその中核といえるでしょう。が、《Unified Strike》など、相手のパワーに依存する除去や、「対象の攻撃クリーチャー1体か対象のブロック・クリーチャー1体に、X点のダメージを与える。」能力を多数抱えるので、「変異」クリーチャーのパワー、タフネスの両方に気を配らなくてはならないでしょう。黒《Death Pulse》に代表されるタフネスにマイナス修正を与える物が今回の黒除去の中心になるが、対象の召還コストに依存する《Smother》、パワーに依存する《Swat》など、「変異」能力後の特性変化にどれだけ対応できるかがポイントになるでしょう。赤赤のお家芸、火力は相手のタフネスのみを気にする必要があります。それぞれの火力呪文によってに与えるダメージは違うので注意する点はそこでしょう。リミテッドでの「変異」の華「変異」能力が最大限に生きるのは「相手の行動に対して変異で表返しての能力起動」「クリーチャー戦」の二つであることは間違い無いでしょう。しかし前者はそれほど多くなく、むしろ問題となるのは後者の方です。クリーチャーサイズが大きくなる物と、「〜がクリーチャーに戦闘ダメージを与えるたびに」という能力(以下サボタージュ能力と表記)の2パターンに分かれますが、そこに「変異」へのジレンマが生まれるはずです。これから「変異」クリーチャーを色別に見ていきます。残っているマナの量からそのクリーチャーの特定、可能性を求めることが出来るからです。 白軽い変異コストの物が多いですが、2マナ以下の変異コストを持つ物はそのほとんどが、元よりも小さくなります。怖いところは《Daru Healer》《Gravel Slinger》あたりです。この2種はタップ能力が必要なので、意味なく攻撃しない場合、警戒する最有力候補といえるでしょう。怖いのは4マナ以上の変異コストを持つクリーチャーです。サイズが大幅に上がるので、クリーチャー戦を行うときは警戒したいところです。問題なのはそのうちの一つがコモンである点です。出現頻度は高いので、気をつけておいて損は無いと思います。 青半分がシステムクリーチャーなので、戦闘には参加しないと思われます。逆に考えると攻撃/ブロックする変異クリーチャーはシステムクリーチャーではないところからの正体の推測が出来ると思います。気をつけたいのは《Nameless One》でしょう。マナの割に大きな物が生まれる可能性があります。wizardが3体以上いるようなら警戒して損は無いと思います。自身もwizardなので、計算は間違えないようにしたいです。 大きくなる可能性があるのは3マナ以上からなので、2マナしか残っていない場合はそれほど怖くはありません。 黒サイズの話をすると、ほとんど怖くないと言えるでしょう。ただし、その分いやらしいクリーチャーが多いので、その辺りのバランスは絶妙と言えます。ブロックする分にはそれほど怖くないので、他の色との組み合わせが最も生きる色でしょう。いやらしさを発揮するのは攻撃が相手にブロックされなかったときです。読めばわかる通りなので、説明は不要ですね。 さて、ここまで考えると、《Thrashing Mudspawn》がデメリットを持っている理由が理解できます。このデメリットを持ってしてもこれは強い、いや、効果的と言うべきでしょう。黒にとって必要な変異クリーチャーといえるのでしょう。 赤純粋に大きくなるクリーチャーが少ないので、除去や、ブロックについては怖くありません。大きくなるにしても6マナ以上が必要なので、赤単色では変異は怖くないと言えるでしょう。ただ1体だけ、《Battering Craghorn》の先制攻撃は頭の隅にいれておいて良いでしょう。例外が《Blistering Firecat》でしょう。これの使い方は構築戦でカウンターされにくくすることが第1に揚げられると思います。限定戦で使われる事があるとするならば、マナの色を薄くする効果を期待するくらいでしょう。 緑ほとんどが大きくなります。(1)(緑)(緑)が残っている場合から、変化後のサイズを気にする必要があります。詳しいことは表を見ていただければわかりますので、ここでは省きます。ブラフをかける意味でタッチ緑にして、(4)(緑)を残しながら変異クリーチャーを操るといった戦略も考えられます。これは緑以外の色でもできることなので、緑の項で述べることではないのですが、色が薄く、コモンでそれが出来るのはこの色だけです。 |