種族色の確認

巷ではやっているようなので、個人的主観をもとに表作成。
主要種族スピード強さ
白青鳥、兵士速-中中-弱
白黒クレリック
白赤兵士
白緑エルフ?兵士?遅?
青黒ウィザード、ゾンビ中-弱
青赤ウィザード
青緑ビースト?遅?
黒赤ゾンビ、ゴブリン
黒緑ゾンビ、ビースト強-中
赤緑ビースト、エルフ


表の解説

オンスロートのドラフトの基本は2色で種族を中心にドラフトすることです。上の表ではどの組み合わせの色ではどの種族を使うべきなのかをまとめています。また、そのデッキを作ったときのデッキスピード、強さについても表にしています。

この表はあくまで色の組み合わせを表にしただけであり、第一色、二色の順番を表しているものではありません。なので「赤緑」じゃなくて、「緑赤」じゃないの? と突っ込まないで下さい。が、どちらの色が第一色にしたほうが良いかは考えながら考察するので、無視するわけではありません。

表を確認すると、赤が絡んだデッキは強い傾向があり、逆に青が絡んだデッキは弱いといわざるを得ません。このあたりに赤が環境最強色。青が環境最弱色と言われる所以があるのでしょう。また、表を見る限りでは緑もまた弱いレッテルを張られているのですが、最強の組み合わせが「赤緑」であること、卓内に緑を使えるプレーヤーの許容範囲が多いことからそれを否定することが出来ます。

白青
一も二も無く飛行が重要視される色です。スペルによる回避能力が少ないのでクリーチャー自体の飛行に頼らざるを得ません。また、マナ域が3-4に固まるので、マナカーブには注意が必要です。この色でデッキ組む場合、他の白を使っている人も青を使っている人も、飛行クリーチャーを早い順目で取る可能性があるので、十分な数が集まらない可能性が高いです。ドラフトの周りに白も青もいない時に選択すべき組み合わせでしょう。

天敵は《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna(ON)》など、飛行に強いブロッカーです。対処方法がデッキに3枚以上は欲しいです。《篤信の魔除け/Piety Charm(ON)》《平和な心/Pacifism(ON)》がそれに当たります。また、《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna(ON)》限定ですが、《背教/Backslide(ON)》も考えに入れておくことが出来ます。

《空からの援助/Airborne Aid(ON)》がいきなり強くなります。クリーチャーは死にやすいので、引けるときに引いておきましょう。

白黒
クレリックを中心にドラフトしていきます。《圧倒する防衛者/Daunting Defender(ON)》、《戦場の衛生兵/Battlefield Medic(ON)》などの強さがもっとも発揮できる色です。また、この組み合わせでしか使い物にならないカードも存在するので、ドラフトの遅い順目でも取る物が残っているのも特徴です。

基本クリーチャーを白で固め、黒のドレイン系呪文で止めを刺すパターンと、黒を中心にして、死んだクリーチャーを《苦難の魔除け/Misery Charm(ON)》《アフェット式底ざらい/Aphetto Dredging(ON)》で回収してアドバンテージを稼ぐパターンが考えられます。両方の戦術は共存できるので、ドラフトの流れや、事故の回避を考えてデッキを組んでいきます。

白赤
兵士が最も活きる色です。基本的に3マナ以下のクリーチャーによる速攻デッキに仕上げますが、この環境は相手が事故ら無い限り、速攻だけでは勝負がつかないので、はっきりとしたエンドカードが必須です。具体的には《無頓着の波/Wave of Indifference(ON)》《焼けつく肉体/Searing Flesh(ON)》などが上げられます。

タフネスの低いデッキに仕上がるので、緑や白のタフネスの大きなクリーチャーに苦戦します。が、このデッキで、膠着状態に持ち込まれたら負けを意識しなければなりません。そのときは思いきって突撃することも必要です。ロチェスタードラフトでなければ、相手は必ず《篤信の魔除け/Piety Charm(ON)》を計算してくれます。無謀な突撃をする場合は、自分が《篤信の魔除け/Piety Charm(ON)》を持っているものとして行うと、いっそう効果があるでしょう。

当たり前ですが、除去はあるだけ便利です。自分が押している場合、相手の強いクリーチャーに残しておこうと考えずに目の前のクリーチャーを焼いていった方が、デッキが活きます。もっとも、自分たちより小さいクリーチャーに使うことは無いですね。

白緑
はっきりいって、自分はこの色は組みたくありません。確かにオデッセイ時代よりは強くなったかもしれませんが、それがどうしたと言うのでしょう。自分が《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa(ON)》と《獅子面のタイタン、ジャレス/Jareth, Leonine Titan(ON)》を1パック目、2パック目の初手で見かけたとしても、この色は使いません。
青黒
イリュージョンや、《映像の造形者/Imagecrafter(ON)》が一番活きる色です。《苦難の魔除け/Misery Charm(ON)》をメインでうまく使える唯一の組み合わせと言えるでしょう。この流れから、クレリック(イリュージョン)に行くか、青の飛行と黒の畏怖を合わせた回避能力の高いデッキを組むかの2択です。

クレリックデッキに行く場合、除去を多めにデッキに入れ、アドバンテージを稼ぐデッキになります。《映像の造形者/Imagecrafter(ON)》を中心にした細かいギミックを多用することになると思います。コンボデッキとも言えるくらいのシナジーデッキを意識してください。

回避デッキの場合は《疑惑の冠/Crown of Suspicion(ON)》でのビートダウンがお勧めです。ただし、赤に対して非常に弱くなりますので、覚悟が必要です。卓内に赤が少ないとは考えにくいですから。

青赤
キーカードは《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill(ON)》です。これのためだけにこの組み合わせが存在すると言っても過言ではありません。ウィザードはタフネスが少ないため、《霧衣の壁/Mistform Wall(ON)》に付けるのが一般的です。

その他のギミックはイリュージョンとゴブリンに依存します。《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster(ON)》でのパワー増強。《火花鍛冶/Sparksmith(ON)》のダメージの調整などがその最たる物です。

クリーチャーベースに疑問が残るので、火力は見たら取ってください。エンドカードに《無頓着の波/Wave of Indifference(ON)》《上昇の冠/Crown of Ascension(ON)》が使えないのです。飛行で細々と殴るか、最後の数点を火力でもぎ取ってゲームを決めます。

青緑
個人的にやりたくない色、第2段です。序盤に何も出来ず、中盤はやや盛り返すものの、終盤にエンドカードが無くて膠着。相手のエンドカードで終了。という流れが想像できます。

え? 《クローサの巨像/Krosan Colossus(ON)》を《現実を彫る者イクシドール/"Ixidor, Reality Sculptor"(ON)》でひょっこりこんにちわ??? それまでどうするんですか? それからどうするんですか???

緑Xタッチ青を考えたときに、《上昇の冠/Crown of Ascension(ON)》《魔道士の悪知恵/Mage's Guile(ON)》がチョットだけ強いです。

黒赤
環境最速の速攻デッキです。《ショック/Shock(ON)》がもっとも欲しい色でもあります。クリーチャーベースは3マナ以下を中心にセレクト。《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid(ON)》が中核に座ります。脇を赤の1マナゴブリン、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ON)》で固めることが出来たならば、そのまま押すことが出来ます。

エンドカードは《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread(ON)》が良いです。土地を絞ることも考えられるため、《無頓着の波/Wave of Indifference(ON)》よりも成功率が高いと思います。その他、《腐敗を導く者/Shepherd of Rot(ON)》も悪くありません。ライフで負けていることがあったら、使わなければ良いだけですし、そもそもそんな状況ではもはや負けですから。

弱点は、事故が起こりやすいこと。普通よりも土地を多く引いただけで、負けてしまう可能性があり、山山沼と引いて、《切り刻まれた軍勢/Severed Legion(ON)》が出せ無いとか、色事故も辛い色です。また、相手のブロッカーを除去できなかった場合にずるずる行くとそのまま負けてしまいます。除去が取れるかどうか、引けるかどうかが、直接勝敗にかかわってきます。

また、《畏敬の冠/Crown of Awe(ON)》に完封されてしまうのも、辛いところです。対抗策は無いに等しいので、出される前に勝てる状況を作り出してください。

黒緑
クリーチャーの大きさが魅力です。黒にビーストが意外と多いので、緑のビーストギミックが最大限に活きます。また、緑の変異クリーチャーが大きいので、黒の変異サボタージュクリーチャーとのブラフが熱い駆け引きの材料になります。

緑のデッキを使う場合、《活力の魔除け/Vitality Charm(ON)》が有るのと無いのではデッキパワーが大幅に変わります。必須なカードだと言う事は覚えておいてください。場合によっては2手目くらいで取っちゃうべきでしょう。注意したいのはあまりブラフカードとしては働かないことです。

デッキのスピードは遅いです。そのため、全体除去を食らうと再び立ちあがるのに時間がかかります。手札に余裕があったほうが良いでしょう。エンドカードは《嘲るエルフ/Taunting Elf(ON)》と《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread(ON)》があります。一長一短なので、取れた方を使って良いでしょう。

緑赤
黒緑よりも小回りが利き、大きさはそれほど変わらない。それが赤緑です。大きさと火力で力任せに攻撃しているだけで、勝てます。恐らく、最強の色の組み合わせはこの色でしょう。

スピード的な話をしますと、《エルフの戦士/Elvish Warrior(ON)》からの速攻に持ちこむことも出来ますが、そんなにうまくいきません。3マナ域にそのビートダウンを補佐するクリーチャーが少ないからです。それよりも《憤怒の冠/Crown of Fury(ON)》をチョット大き目のクリーチャー(《エルフの戦士/Elvish Warrior(ON)》含む)に付けましょう。緑だったらごろごろいるはずです。それだけで場を支配することが出来ます。火力との組み合わせから

守りのキーは《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna(ON)》です。飛行を止める手段を持っていないと、膠着状態に陥ったときに一方的に殴られてしまいます。赤にも緑にも普通に使える飛行はいません。そして、緑と言う色が、膠着状態に陥りやすい性質があります。弱点は飛行と言う事です。

エンドカードはあって困ることはありませんが、《無頓着の波/Wave of Indifference(ON)》で《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast(ON)》は攻撃しないで下さい。インスタントタイミングで出てきたクリーチャーに完封される姿は見たくありませんから。

終わりに
ドラフトで必要なのは、上が何のデッキを作ろうとしているかの情報と、自分のデッキに必要なパーツ、足りないパーツが何かを理解することです。このコラムを読んで、少しでもそれを考えてドラフト出来るようになると思います。

デッキのスピードを自分で理解することは大事です。自分のデッキスピードによって、強くなる呪文、弱くなる呪文が変わるからです。同時に、種族の住み分けだけではなく、呪文の住み分けも発生します。隣と色がかぶってしまった場合、住み分けることによって、少しでもダメージを軽減出来ると考えています。



運命の輪