Round 4

佐久間俊充
新たな時代の寵児 青単コントロール

vs
熊谷健裕
穿つメタゲーム 赤単ポンザ



ヨウヤクこの男の時代がやってきたのか!? ほとんど青しか使わない佐久間は当然のように青単コントロールで参戦。得意なデッキを駆ってここまで3連勝なのはさすがである。
対する熊谷はコントロールな世界に対するアンチテーゼ、土地破壊の赤単色ポンザを持ち込んでの3連勝。単色を使うのが得意な彼は、本来ならば苦手とする白ウィニーを先ほどの戦いで降してのトップ席。こちらもさすがというべきか。
ちなみに同じ熊谷でも、どこかのグランプリチャンプの熊谷とは別人なのであしからず。
さて、親和が禁止になってから数週間が経過し、各自のデッキにもいろいろな改良が見られるようになってきた。特に佐久間のデッキはその改良に尖りが見え、非常に面白い。なんとクリーチャーレスに仕上げてきたのだ。勝ちパターンは毎度おなじみ《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles(5DN)》と《袖の下/Bribery(8ED)》。そして今週のびっくりドッキリメカ《マイアのマトリックス/Myr Matrix(DST)》が1枚。これは同系の《袖の下》(そして《ヴィダルケンの枷》)をメタっての選択であろう。なかなか面白いのではないだろうか。
しかしながら目の前に座るのは赤である。この選択がどう出るのか。じっくりと見て行きたい。


Duel1
ダイスロールの結果、先攻は熊谷に。両者マリガンを宣言せずにスタート。

1ターン目《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》からのスタートに対して佐久間は即投了

・・・いや、ホントは2ターン目に《石の雨/Stone Rain(CHK)》があったんですが、佐久間さんはやる気をなくしましたので、さっさと次に行きましょう。
ちなみに熊谷の残りの手札、《罰する者、ゾーズー/Zo-Zu the Punisher(CHK)》、《破砕/Demolish(8ED)》・・・。

天和?

佐久間という男。人に見られるとどうしようもない負け方をすることで有名なのだが、これには佐久間では無くとも投了せざるを得ないだろう。


Duel2
気を取り直して佐久間は先攻を宣言。
佐久間はそのままスタートする事を選んだが、対する熊谷が土地2枚に《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》《溶鉄の雨/Molten Rain(MRD)》《マグマの噴流/Magma Jet(5DN)》などの手札をマリガン。筆者的にはこれは少々疑問が残る。熊谷が言うには1ターンに1枚しか展開できない赤は弱いからという理由だそうだが・・・。
マリガンした手札は土地が3枚に火力のみのなんとも戦えない手札に。当然ダブルマリガン。結局手札は初手のレッサーバージョンに成り下がった。惜しむらくは2ターン目に《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》を走らせる事が出来る事か・・・。

ところが両者3ターン目まで何もしない。ファーストアクションは熊谷の《溶鉄の雨/Molten Rain(MRD)》という非常にスローな立ち上がりとなった。
筆者としてはおとなしく2ターン目に《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》を走らせ、3ターン目に《溶鉄の雨/Molten Rain(MRD)》を打ちたくなるところだが、《マナ漏出/Mana Leak(8ED)》をかなり警戒している模様。
その《溶鉄の雨/Molten Rain(MRD)》を《邪魔/Hinder(CHK)》されると、次にようやく《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》を唱える。これが通り、4ターン目にして熊谷の戦線が構築される。対する佐久間は《知識の渇望/Thirst for Knowledge(MRD)》で手札を整理。赤対青らしく、場の熊谷対アドバンテージの佐久間という図式でゲームが進む。
手札が整い始めた佐久間。熊谷の《石の雨/Stone Rain(CHK)》を再度《邪魔/Hinder(CHK)》し時間を稼ぐと、サイドからの必殺カード《不忠の糸/Threads of Disloyalty(BOK)》が炸裂する。対象はもちろんいい感じに育ってきた《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》。これが熊谷に大打撃!! その他のダメージソースが引けていないのだ。
唯一の優位点であった場さえも、佐久間に奪われてしまう。せめて2ターン目にスリスを呼んでいれば、ライフアドバンテージは握る事が出来たのだろうが・・・。
何とか解決策を見たい熊谷だが、佐久間はそれさえも許さない。占術目的で打った《マグマの噴流/Magma Jet(5DN)》を"3枚目"の《邪魔/Hinder(CHK)》でカウンターする。万事休すの熊谷はライブラリのトップからの奇跡にかけるが、佐久間が《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles(5DN)》を出した時点でゲームエンドとなった。


Duel3
先攻は熊谷へと移る。早い段階から攻勢を仕掛けたい熊谷はまったく土地が無いが、《金属モックス/Chrome Mox(MRD)》が2枚ある手札をキープ。ほとんど賭けと言ってもいい行動に出る。
そのまま1ターン目に《溶岩の猟犬/Lava Hounds(8ED)》と《石の雨/Stone Rain(CHK)》を刻印し、《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》を走らせた熊谷は、続くドローで《山/Mountain》を引き、2ターン目に《石の雨/Stone Rain(CHK)》、3ターン目に《溶鉄の雨/Molten Rain(MRD)》と立て続けに唱える。後攻の佐久間は1ターン目に置いた《旅人のガラクタ/Wayfarer's Bauble(5DN)》を悔しそうに眺めるしかない。
佐久間はようやく土地を2枚並べる事が出来た時には熊谷のライブラリからなんと2体目の《炎歩スリス/Slith Firewalker(MRD)》が登場する!
これが佐久間の最大の誤算だった。これが出なければ《不忠の糸/Threads of Disloyalty(BOK)》からの逆転が見えていたのだが・・・。奪った時にはタップ状態なので、ブロックする事は出来ない。2体目のスリスが佐久間の寿命を1ターン縮めたのだ。
そしてこの1ターンの差が勝敗の分かれ目となる事をお互いはわかっている。
まぁ熊谷のぶん回りの感が否めないが、勝敗がついてしまったものは仕方が無い。
佐久間はGGと一言。それでこの対戦の幕が閉じた。

・・・しかし、負ける時は理不尽に負けるなぁ。サクマサンは


熊谷2-1佐久間
Winner 熊谷