職人技!新車時のキャブレター、使用可能に

少し前に手に入れていた44ヨタハチの新車時に使われていたキャブレターがオーバーホールなって再び使用可能となった。キャブレターを直してくれた職人さんに感謝したい。

現在補給されているキャブレターを使うと一瞬「えっ?」と思うところがある。ポンプからキャプレターまでガソリンを運ぶパイプとキャブレターの入り口になるニップルがほんの数ミリでくっついてしまうところにあるようになっている。そこをホースで繋ぐと、なんだか不恰好になる。その原因は、現在補給されているキャブレターのニップルの位置が新車時のものよりもぐっと前に来ているからだ。

この44ヨタハチ用のキャブレターは現在補給されているキャブレターと昭和43年以前の新車用キャブレターの過渡期の形態の変化を観察するのに貴重な存在だ。具体的には、キャブレターの底部に六角のボルトがあるチェックボールがついているタイプからこれがなくなったタイプになった初期のものになる。このキャブレターで走るとどんな燃費の特性になるのか、試してみるのが楽しみである。キャブレターの調整も、これで修理書にある数値のとおりで出来るのだろうか。
08/27/2009

この暑さで?44ヨタハチの近況

ここのところ、どうしてもミニエースの方に手間が取られてしまい、44ヨタハチを回す機会がめっきり減ってしまっている。しかし、筆者はヨタハチを持っていてミニエースも持っている人というスタンスなのでそれでは本末転倒。今日は少し近所を流してみた。

今日の東京地方は快晴で、ようやく夏らしい天気となった。湿度もやや低めなので昼間に走り回るコンディションとしては絶好である。かねてより、オーバーホール後のエンジンのオイルの温度が上がらないと言って来たが、さすがにこの暑さの中ではきちんと上がっている。始動して暫く走れば適当に回せる温度になるので助かる。しかし、いくら走っても油温計の針が真ん中を越えることはない。オーバーホール前、この季節に渋滞に嵌ると針が赤いところに近づく…なんて状況から考えると天地ほど差がある。今のエンジンのコンディションもいいが、以前のコンディションがいかに悪かったかである。いや、少なくとも調子は良かったが余計な発熱をする要素がいくつもあったということだ。

ガレージに入っているので暖められてガソリンが悪くなるということはないだろうが、丁度エンプティの位置を燃料計の針が指していたのでガソリンを入れる。
08/17/2009

何が違うのよ?スプリングワッシャーで考える

スプリングワッシャーにトヨタ純正品番上二種類あることが識者のみなさまは薄々勘付いていると思う。トヨタ品番の上5桁で94511というものと94512というものがある。この二者の違いは何だろう?と思って時間があるときに精査してみた。

触ってみた瞬間それはわかった。決定的に違うのは厚みである。仮に同じ内径であれば上5桁が94512の方が厚いのである。ということは、ナットが締め付けられた時に発生する圧着力が強いということである。この違いはまず品番を意識して両者の感触を覚えれば品番を見ないでも分類できるようになる。仮に、わからないヨタハチオーナーがいるとするならば、自身でクルマに手を入れるのはあきらめて絶対の信頼を置けるメカニックを探すか直すためには投資を惜しまないような心構えと経済的な準備をしたほうがいい。早くいえば、あなたにはメカに対するセンスはない、ということだ。

パーツリストを見ると、この91512というスプリングワッシャーが使われている場所は、ああ、なるほど圧着力はよそより必要かもと思われるところに使われている。

ヨタハチは維持がしやすいクルマ、と表現したいがために街のホームセンターで部品が買える、なんていうオーナーがいる。ある面では正解だが、おおむね不正解といわざるを得ない。筆者も一部のベアリングなどは渋谷の東急ハンズで買っていたりするがそれは純正と同じものが流通していることを知っているからできること。トヨタで補給されていないもので実は一般的に補給されている品物は実は結構ある。自分、同乗者或いは付近にいた見知らぬ人の命をも奪いかねない機械に接する態度としては、人として不正解だ。

ハズシ技は基礎を踏まえている上でやるならいいが、それがなければハズレ技になる。この違いは大きい。
08/16/2009

勉強になりました!第三期第一回エンジンオーバーホール合宿終了

ミニエースのエンジンをオーバーホールする合宿が終了。お世話になった方にはこの場を借りてお礼をいいたい。
今回もあくまでミニエースのエンジンのオーバーホールなので、44ヨタハチにはほとんど関係はない。ただ、エンジンを開けて思うのは、40年も時間が経つとエンジンのコンディションも個体差があり、それ以前の経験が必ずしも生きるとは限らないということがわかる。

44ヨタハチのエンジンとミニエースのエンジンを比べて感じたのは、やはりミニエースのエンジンの方が手を抜いて作っているというところである。構成する部品の精度がほんとうにまちまち。コンロッドなんかもともと使っていたものにも関わらず左右で10グラムも重さが違っていた。

一方でやはり新車時の品物の方がクオリティが高いと思わせたのはピストンリングである。約7万キロも走っているのにも関わらずリング自体のハリもあるし、なによりメッキがすばらしく綺麗である。

それと今回も痛感したのはオイル管理の大切さだ。やはり一度でもいいかげんなことをしたエンジンはリカバーするのが非常に困難である。パーツの洗浄で泣きをみるくらいならなんと言われようともマメにエンジンオイルを交換していた方がいい。
08/09/2009