これが最後…。第三期第一回エンジンオーバーホール合宿へ

ミニエースに第二期エンジンオーバーホール合宿で完成させたエンジンを載せたので、もともと載っていたエンジンが現在降りている。このエンジンをオーバーホールするのが第三期になるエンジンオーバーホール合宿で、恐らくこれが積極的にエンジンをオーバーホールする最後の機会となると思う。これからお世話になる方にはこの場を借りてよろしく申し上げたい。

もともとミニエースに載っていたエンジンは昭和58年の10月にその鼓動を止めて、以来20年バイク屋さんの倉庫として使われていたという。そして生産30年目にその目を覚ましたのが筆者という訳だ。再び回り始めたエンジンのコンディションは凄かった。入っていたオイルは墨汁のような黒。いまだに1000kmも走るとヨタハチよりも汚れたオイルが出てくる。現役で使用しているエンジンとはいえ、また困難が予想される。

調子がいいと思って使っていたエンジンだがオーバーホールが済んだエンジンで走ってみるとそれなりに消耗しているのがわかった。上がっているのか下がっているのか、何らかの経路でオイルが燃えていたようだ。今の排気ガスはそんなに臭くないのである。軽々と回るのはデフがローギアードというよりも圧縮抜けしていたからというのがわかった。まだその時期ではないのでは?と思うときもあったが、オーバーホールなったエンジンと比べてみるとそろそろ頃合だったようだ。

合宿は今月31日から行う予定だ。
07/30/2009

屍累々?ガレージに4基目のエンジン登場

ミニエースのスピードワゴン化計画はほぼ完了した。ご協力いただいた皆さんにはこの場をかりて感謝申し上げたい。

さて、それまでミニエースに載っていたエンジンであるがまあすごい状態だった。クーリングシュラウドは剥離剤を塗ったってこんなにきれいになくならないだろうというくらい塗装が剥げ落ち、エンジンの上面は35年来の埃が体積。少しでも下側になる部分からはそれにオイルが混じり、りっぱな油うんこが出来ている。不意に触ってしまったが、有明海の干潟の泥でもこんなに粒子が細かくないだろうというくらい微細な埃にリークしたオイルが混じっている。

このエンジンもすぐにオーバーホールの作業にかかる予定だが、場所を移すまでの間ガレージにエンジンを置くことにした。この時、ハッとした。どこにおけばいいんだ?そう、今回組んだエンジンは全てパーツの状態で存在していたので、そこにエンジンがあるという意識はなかったのだ。組んでしまった以上、一基は一基。それを置くスペースが必要だ。

折りしも梅雨が戻ってきたかのような天候。暫くはヨタハチで出ることはないだろうということで、ガレージのシャッターを上げてすぐそこにおくことにした。同時にガレージの整理もせざるをえず、一時ガレージの四隅にエンジンを一基づつおくことになった。風神雷神か沖縄のシーサーのごとくエンジンが配され、ドクターコパに聞いたらなにやら風水的にご利益があるのではないかという気さえした。
07/29/2009

謎が少し解ける!後期型ヨタハチのデフに二種類ある可能性あり

現在、筆者はミニエース スピードワゴン化計画の真っ最中で44ヨタハチには自然と力を入れられないでいる。こんなときにはふと故障がでたりするのだが、それはないように願いたいものだ。

そんなとき、ヨタハチにも関わる重要なことがわかり始めている。昭和42年10月頃からヨタハチのデフキャリアが鋳鉄製になり、内部の部品も変更されていてそれ以前の品物とはアッセンブリーでの交換なら互換性があるが、部品単体での互換性はなくなっている。しかし、その鋳鉄製のデフもヨタハチが生産されている時期に限って言えば少なくとも2種類ある可能性が出てきた。

同じ鋳鉄製のデフであるパブリカバンとミニエースのデフの部品とを適宜組み合わせて比較的ハイギアードなミニエースのデフを作っているのだが、その過程でパブリカバンのデフのリングギアがミニエースのものよりも内径が2ミリ小さいことが判明。資料を紐解くと、昭和43年10月頃の生産と思われるパブリカバンからドライブピニオン、リングギアそしてデフケースの部品番号が変更になっている。新部品が旧部品の代替とはなっていないので部品単体での互換性は書類上においてはないことが予想されていたが、その互換性のなさの原因はこのリングギアの内径にあることがわかった。

デフはこのパブリカの商用車と同じものになっているヨタハチに照らしてみると、大雑把に言えば一部の42年、43年そして44年のヨタハチまでまるまる2年の丁度真ん中で部品が変更されている。しかも部品単体では互換性がないことになる。

そういえば、こんなことがあった。後期の鋳鉄製デフ用のリングギアとピニオンを筆者の仲間が某専門店から大枚はたいて買ってきたことがある。手元にやはりパブリカの鋳鉄デフを持っていたからそれに入れようとしたのだが、いざ部品を当ててみたら入らなかったのだ。試しに筆者がその仲間に上げた解体車から外したミニエースのデフに入れてみると、これがなんと苦もなく入ったのだ。おそらく、このピニオンギアとリングギアのキットは後年補給されたパーツか後半のデフから出てきたパーツをコピーしたために初期の鋳鉄デフには入らなかったのではないだろうか。使えなかった原因はこれだろう。

他にも前期型のギアをベースにコピーしたのでは?というキットの存在も聞き及ぶにいたり、ヨタハチ用のリングギアとピニオンギアをお守り代わりに大事にしている方は一度品物を確認した方がいいようだ。いざ組み立て始めたら全く使えないものだった…ということが起こる可能性がある。
07/21/2009

想像していたのと違う!44ヨタハチの走る姿を見る

自分の車だけを見ていると、どうも広い視野で見ることを忘れてしまう傾向にあるので、筆者は実は他の人の車に乗るのが好きだ。できればトヨタスポーツ800以外のものに。今回は別の視点から、ヨタハチを以前持っていて、長期間乗っていた筆者の信頼する筋に筆者の44ヨタハチに乗ってもらった。その人に印象を聞くのと、走っている姿を見て、筆者が何事か感じるものがあるか調べるためである。

自分の車が走る姿を見ての感想は、「思っていたのより静か」である。どうも、車内で聞こえる音と外で聞く音とでは随分違っているのがわかった。音だけで言えば、近くを走っていたタクシー仕様のクラウンコンフォートの方がうるさいくらいだ。車の走る挙動をみると、乗っているときよりも見た方が大きくロールしているように感じた。

乗ってもらった方の印象は、トルクを含む加速感がある一方ですぐに高回転まで回るその速さが印象的だったようである。どうしても自分の車はひいきの引き倒しになってしまうのでそうは思っていてもあまり考えないようにしていたのだが、気のせいではなかったということだ。やはりこういう時はヨタハチを少なからず知っている人の意見はおおいに参考になる。
07/19/2009

これで安心。高温時のエンジンオイルの温度を計る

関東地方が梅雨明けしてから初めて、夜の巷をヨタハチで走った。やっぱり夏のヨタハチは夜中に走るのがいい。涼みに出がてら走るのは気持ちがいい。

さて前回予告したとおり、今度は散々走った後にエンジンオイルの温度を計ることとした。おおよそ50キロほど走りに出て、ガレージに帰ると油温計の針は100度の手前、目勘定で95度くらいを指していた。ガレージに入れてエンジンを止め、すかさず温度計を入れる。暫くして温度計を抜いて温度を見る。温度は80度となっていた。油温計の方が15度ほどゲタをはいた数値になっている。

ミニエースに乗る前のサンバーくんの水温計は夏場になるとまあ、上がったり下がったり忙しかった。他の車でこんなに上がったり下がったりする車はないだろうといつもお世話になっている自動車屋さんに聞くと、実際は温度が上がっていたり下がっていたりするのだけれど、極端に上がったりしない限り、針の振れを少なくしていると聞いた。見ている運転者にいたずらに不安感を与えないためらしい。じゃあ筆者のサンバーは?と聞くと、「スバルだからじゃない?」と言われた。正確に数値を示すのがスバルの良心のようだが、知らないことの方が幸せってこともある。

さて、44ヨタハチの油温計を正確に調整するかどうかだが、やらないことにする。傾向さえわかればそれでいいし、実際の温度よりも余分に針が振れるようになっているのは早めにエンジンのコンディションに気を使うようにする配慮であると思うことにした。たとえ油温が高くても走っている限りは冷えるし、例えば渋滞の中に入ってしまい、前に進めず油温が上がるなんて状況の時、経験上では油温が上がりきる前に生の混合気が出るようになるのでその時点で止められるところに止めることになると思う。
07/16/2009

本当はどうなのよ?エンジンオイルの温度を計る

いうまでもなく、ヨタハチには油温計がある。だから、走行中でもエンジンのコンディションがある程度わかる。しかし、この油温計が指し示す数値に疑いを持ったことはないだろうか?

筆者は44ヨタハチを購入して間もなくにこれを疑って、別の温度計を買ってきてオイルレベルゲージの穴から刺して実際に温度を計ったことがある。大体、油温計が指し示す温度からマイナス10度くらいが実際の温度だった。ただし、これはオーバーホール前の価でオーバーホール後には未だ正確に測ったことはなかった。今まで油温が上がるの下がるのといっていたのは過去のそういった計測に基づいて言ってきたのである。オーバーホールなるまでに5年のブランクがあるのと、現に再び動き出して暫くはこの油温計の動きが渋かったということもあって今一度計りなおすことにした。

エンジンを始動し、暫くそのままアイドリング。油温計の針がやや振れたところで温度を計る。油温計の一番左、60度のところから少し振れたところで計測。結果53度という温度だった。つまり、エンジンオーバーホール前と後とで誤差はほとんど変わっていなかったことになる。

低温時はこれでわかった。今度は高温になった時に計ってみようと思う。
07/08/2009

これはヤバイ!フルフロー用ガスケット、生産困難部品に

こちらは正真正銘ヤバイ。フルフローのエンジンに使うガスケットが生産困難部品になっている。どのガスケットかと改めて言うと、オイルフィルターケースやタイミングギアカバーにオイルラインの一部となっているユニオンボルトとオイルパイブとを留めるところに入れるアルミ製のガスケットだ。オイルフィルターエレメントを換えるだけならいいが、何かの都合でその他のユニオンボルトをあけたときにはガスケットが足らなくなる。このガスケット、変形することでオイルが漏らなくなるようにするのだが一度使ったら再使用はできない。仮に再使用したらオイルリークは止まらなくなる。

発注していた部品の中にこれがあったのだが、部品一つ一つが小分けになってきた。前回のレベルでいうとAにあたる。44ヨタハチのフルフローエンジン車に乗っている方や、ミニエースのエンジンに載せ換わっている方は少し考えた方がいい。汎用の品物を探そうと思ってもなかなかぴったり来るものはない。だとすれば、部品番号で出てくるいまこそ買い込む最後のチャンスだ。
07/04/2009

びっくりするほど高額!バルブリフター補給打切間近か?

ミニエースに暫定的に載せるエンジンができてまだ時間がたっていないが、早くも現在載っているエンジンをオーバーホールする際の部品の収集が始まっている。手始めにバルブリフターを買うことにした。

注文して数日で部品が届いたとの連絡を受けて、今日取りにいった。値段が凄い。単価5400円だ。筆者が始めたころに買った値段は2480円だったからおよそ3000円高くなっている。それでもこの値段でこれだけ精密な部品が補給されているのだからありがたいですよ、と筆者が部品を頼んだ筆者の信頼する筋はいっていたが、まさしくその通りだ。このバルブリフターは内製、つまりトヨタが関連会社に出すことなく、現在でもトヨタ社内で作っている部品である。これを一から作るとなるとこの値段では手に入らないことは想像に難くないだろう。

トヨタの部品のなくなり方としては、@単価がガンガン上がるA複数個頼んでも小分けになって補給される。B部品番号すらなくなる。という順番で補給されなくなるが、バルブリフターは現在@とAのは間にあるものと思っていいと思う。最近補給されなくなった部品でショックだったのはエキゾート側のバルブガイドだったが、これもその道筋を辿っていた。

補給がなくなってから泣きを見るのは嫌な方は今すぐトヨタのお店に走れ。
07/02/2009