苦節15年!ラジオスピーカーステー取付完了

ひところの停滞振りからは想像が付かないほどの進歩だ。千切れてなくなっていたラジオのスピーカーステーを入手し、本日ようやく取り付けた。これでスピーカーもオリジナルの位置に納まることとなる。

ステーの取り付けといってもボルトやナットなどで留めるのではない。溶接するのである。だもので、筆者の仕事は板金屋さんに車とスピーカーステーを持っていくことである。

残念ながら今まで取り付けていたラジオとETC車載器を取外しステーの溶接である。板金屋さんで半自動溶接機で溶接して、冷えてからスピーカーステーを黒色に塗って作業終了。作業時間それだけでは20分もかかっていないが、やれラジオを外すだの溶接位置が決まらないだので1時間ほどかかった。

「これ、知ってる?」と板金屋のおやじが言うので何事かと思ったら、ラジオの選局ボタンを引きずり出しているではないか。なにぶっ壊してんだこのオヤジ!と思ったが、次にチューニングのダイヤルを捻り音声が聞こえる位置に合わせたあと、ボタンをもどした。これ、選局ボタンを押したときに止まる位置を決める方法だった。ヨタハチを手に入れて14年目になるが、純正のラジオを触り始めたのはここ数ヶ月である。筆者はラジオのことをよくわかっていなかったことがよくわかった。選局ボタンを押しても放送のあるところで止まらないのでボタンが壊れているものとばかり思っていた。ダイヤルで選局するのも面倒くさいので1つのところでずっととめていたのだが、これでボタン1つで選局できる。ハイウエイラジオも純正のラジオで一発で選局できる訳だ。
11/01/2008

復活どころかレベルアップ!44ヨタハチ、車検2年付で現役復帰

リアのホイールベアリングの交換とステアリングギアボックスのオーバーホールに端を発した44ヨタハチ改修計画は、車検がついて手元に戻ってきた本日を持って終了を宣言する。

ほんのちょっと修理をするはずが、果てはエンジンまでオーバーホールすることとなり。次の車検を迎える半年後には何とか直るだろうと思っていたのに5年半もの時間を要してしまった。何もかもが計画どうりには行かなかったが、それでもなんとか再び車検を取って公道を走れるまでに手をかけた自分をほめてあげたい。本人はレストアと言っているが一向に進まず、おとなしいと思ったら既に車を売ってしまった…なんてことがザラにある旧車趣味。よく自分がそうならなかったものと自分でも感心する。

早速、第一段階の最後になるドライブを今夜行った。やっぱり、フロントロアアームのブッシュの交換をしたのは大きい。それまでついていたブッシュもそう悪くはなかったので、単純に比較するといままで換えていなかったその部分をクローズアップして比較できるのだが、車の挙動がかっちりしたというか動きがつぶさに感じ取れるようになっている。路面のコンディションに以前よりも寛容になった感じだ。突然の凹凸にもピーキーな動きは発生せず、必要にして十分な反応速度で路面の変化に対応する。

オーバーホールしたエンジンは走れば走るだけメカニカルノイズが小さくなって行く。車内は以前よりも静かになり、表現が変だが今まで経験のあるヨタハチに乗っていないような感覚になる。今までの経験では、この時期の夜にクーリングダクトを全閉にすることがなかったのだが、今日はずっと閉めたままだった。メカニカルノイズの低下ということはエンジンのフリクションロスが以前よりも少なくなって発熱量も減少。一方で冷却風の量は変わらないから相対的にオーバークール傾向にあると理解するべきなのだろうか。まだ慣らしの初期段階なのに大してアクセルを開けることなくするすると前に出て行く。慣らしが進むと一体どうなるのだろう。

復活というよりも、今の時点で筆者の未知の領域の入り口くらいにいるような感じだ。
10/29/2008

勉強になりました…。44ヨタハチにipod導入断念

いろいろ策を労したが、結果からいうとipodで純正のラジオスピーカーからその音声を出すことは断念した。ipodに限らず外部スピーカーがいくつも出ていて、要はそれにipodを繋いで使うほうがラジオのスピーカーから音声を出すことよりもはるかにスマートだからだ。

早速ipod nanoを買ってきた。支払い方法は男のビックポイントカードのポイント払いである。一方で通販でオーディオのケーブルやジャックを買って、ipodとスピーカーを直接繋いで見ることにした。結果は、ちゃんと音が出た。ただし、スピーカーに耳を近づけないと聞こえないレベルだ。ボリュームを上げてもそれ以上音量は大きくならなかった。

いろいろ識者にも聞いた結果、ipodとスピーカーの間にアンプをかまさないと走行する車内で聞こえないだろうとという。そうなんだ!と思ってつい通販でヘッドフォンアンプを買ってしまったのだが、それをつけたところで大して変わらないだろうという。

外付けのスピーカーには、ipodからの音声を増幅するために必ずアンプ部がある。その部分をスピーカー部から外して、簡易アンプにしてラジオのスピーカーに繋げたらどうだ?とか、純正のラジオに外部入力端子を作って、ラジオ経由で聞けるようにしたらどうだ?となどといろいろ考えたが、あるときふと「それって見た目きれいか?」と自問するに至るや、全て放棄しようと考え方を改めた。

走行中停車中の如何を問わず、だれが一目見ても昔の佇まいを伝えるというのが筆者の目指すところである。ipodのコンパクトさであればそのコンセプトは満足させつつラジオ音声以外の音が聞こえる可能性がある。そこから始まったはずなのだがいつしか車内で音楽を聴くことがメインになり、自分の掲げたコンセプトは二の次になっていた。初めに書いたとおり、車内で音楽を聞くなら外部スピーカーで小さいものを持っていればいいのである。

80年代頃のようにラジカセを抱えて走るよりもずっとスマートだが、ヨタハチの新車当時のもの以外のものを車内に持ち込むという点では一緒なので、持ち込んだとしてもそれは荷物の1つとして。決して車内で使うためには乗せないだろうという気持ちに変わった。ぽろっと時代が違うものが車内にあるとどうしてもそちらに目が行ってしまう。自分の車でそれがあるのは許せない。

しかし、ipodはそれだけで十分使えるので、決して無駄にはならない。高校生の時、初めてカセットテープのサイズになったウォークマンを買ったが、確かその当時3万円ほどで買った記憶がある。貨幣価値も変わっている現代において、それよりも安い価格でこんなものが手に入るのだから大したものである。当面は44ヨタハチにipodを導入することは断念するが、また新たなアイディアが出てきたら試すことになるかもしれない。それより今は、スピーカーステーを取り付けることの方が先だ。
10/26/2008

なんとか使えないかな…。44ヨタハチにipod導入を検討

我が44ヨタハチがその鼓動を止めていた間に長足の進歩をしていたものがヘッドライトの他にある。オーディオである。ipodを代表とするいわゆるデジタルオーデイオの進歩である。

つい3〜4年前までありがたがられたCDチェンジャーに入るCDくらいの曲数ならipodには何倍も入ることになる。手のひらに入る程度のサイズだから、CDプレーヤーやそこに入れるCDなどを置くスペースを省くことができる。ダッシュボードやセンタートンネルの上にカセットプレーヤーやCDプレーヤー、果てはカーナビなどを置いて、見た目に雑多な感じにしたくなかったので長いことラジオさえ聞かないで乗っていた。CDを抱えて車に乗りたくないならHDDのカーナビをつければ全て解決できそうだが問題の方向性が違う。しかしipodなら見た目はオリジナルを保ちながら自分の好きに音楽が聞けるようになるのではないか?と思ったのだ。

ミニエースに比べて44ヨタハチはラジオが走行中に聞ける騒音レベルではあるが、筆者は古い車に乗っていて音楽をいい音で聞こうとは思わない。渋滞の中などで気が紛れればそれでいいのである。つまり、ラジオで使用しているスピーカーから、ラジオ音声以外のものが聞こえるようにできないか。聞こえてくる音声は新しくともその音質は当時のまま。こういう演出をしたらいい感じではないかなと思った。

接続ケーブルなしでipodを車に乗っているときに使用する手段としては、ipodにFMトランスミッターを取り付けて、その電波を自車のラジオで受信して聞くという方法がある。同じ方法で80年代後半から90年代にかけて、CDプレーヤーを使う機材があった。しかしそれに比べると使用する機材の大きさといい、手間といい全てが手軽になっている。しかし、我が44ヨタハチにはFMバンドがない。AMトランスミッターはないの?と調べたが市販されているものはなく、自作になる。仮に自作したとしても、百科事典くらいのものになってしまうから車に置くことはできない。ということは、ipodとスピーカーとを有線で繋ぐことになる。

モノラルとステレオ、アナログとデシタル、20世紀と21世紀。それらを破綻なく融和させる方法はあるのだろうか?
10/24/2008

どんな扱いをされたの?ラジオスピーカーステー入手

先日、九州に行ってきた。半分は仕事であるが半分は44ヨタハチのためである。お世話になった皆様にはこの場を借りてお礼を申し上げたい。

今回の戦利品はラジオのスピーカーのステーである。ラジオのスピーカーステー…。そんなに簡単に取れるものか?と思った皆様、ごもっとも。ラジオのスピーカーステーは左右二つ有り、その二つともダッシュボード裏に溶接されている。右側の1つは同時にラジオ本体のステーになっていて、筆者の44ヨタハチには左ステーがなくなっている。溶接しているものだからそうおいそれとは外れないはずなのだが、ないものはないのである。

訪問先にドンガラになっている極めて初期のヨタハチのボディから、このステーを外してもらった。その時の様子をみると、一体筆者の44ヨタハチはどういう扱いをしたらこのステーが外れるのかと不安になった。工具などは使わず、ステーを握って何度か力いっぱい揺すったら車体からもぎ取れた。つまり、こうしないと外れないはずなのである。

これでステーを作ることなく、車体に溶接すればラジオのスピーカーが取り付けられる。サビザビの外したステーをサンドブラストで奇麗にしてもらったあと、プライマーを吹いて養生した。
10/22/2008

予想通り…。車検は終了

44ヨタハチの車検は既に終了した。もっとも、自走できる状態なので大して感慨もない。問題は今回やることになったブッシュの交換だ。以前に交換した部分については、表面的には細かいひびが入り切れていたブッシュもあったが、何よりフロントのロアアームブッシュはものすごい状態だった。

まず一目見て、原型をとどめていなかった。それがロアアームのブッシュであることになかなか気がつかなかったくらいだ。大きくひしゃげたブッシュだったゴムの開口部をみると、ストレスをかけられて悲鳴を上げているような、痛々しくもダイナミックな形状になっている。指でつまめるくらいの大きさのブッシュに軽いとはいえ、車の重量×速度の二乗の力で、その何割かを担っていた訳だからしかたがない。ここはいままで支えてくれていたことに感謝して、にっこり笑って新しいブッシュに交換してもらおう。

残りはホイールアライメント調整だ。それが終れば自由に乗ることができる。
10/21/2008

ようやくここまで…。車検のため入場

エンジンのパーツがばらばらになっていた状況から考えると、ようやくここまで来たと思う。クランクシャフトが使用不能とわかったときの落胆からは想像ができなかった日が来た。今日、車検を受けるために44ヨタハチはいつも行っている工場に入った。

仮ナンバーの間にもっと走りたいと思っていたが、さすがの筆者もそれほど暇ではない。入場前にオイル交換という目論みははずれ、そのまま入場となった。

ブッシュ類の交換に加えて、もし必要であればタイロッドエンドも交換だ。筆者と44ヨタハチの歴史はハンドリングの向上の歴史と言っても差し支えない。タイロッドエンドを交換すれば、結果的にステアリング系の部品全てに手を入れたことになる。やたらと部品を換えるのはどうかと思うが、こんなに長い時間をかける必要があったのかというとそうではないと思う。端から全部交換する心算だったらもう少し早く気分よく走られたろうにと思う。

車検それ自体は大して手間もなく終るだろう。
10/15/2008

早いもんだねぇ…。サスペンションブッシュ交換決定

いよいよ明日、車検取得の為いつも行っている工場に44ヨタハチを持っていくことになっている。改修計画中はそれどころではなかったので洗車はおろか窓の清掃も全くしていなかった。見るとガラスを素手で触ってしまった指紋のあとやら、寒くてくしゃみをした跡と思しきものがあったのできれいにすることにした。

ここまで慣らし運転を開始して750キロ走ったのだが、何かいまいちフィーリングが良くない。エンジンやミッションではない、足回りだ。もとより今回の車検整備でフロントのロアアームブッシュは交換することになっているので、それを差し引いてもちょっとおかしい。筆者の44ヨタハチは既にブッシュは交換しているしショックアブソーバーも交換しているし、思い当たる節はないのだけれどなぁ、と思いながら念のためサスペンションのブッシュ類のコンディションを見た。すると、リアのリーフスプリングのブッシュは細かいひびが入っているし、スタビライザーブッシュも同じようなコンディションだった。

何だよ、ついこの間換えたばかりじゃん!と思ったが、その「ついこの間」っていつの話だ?と思い、うちに帰ってアルバムをもう一度見直してみた。なんと、10年前の話だった。要はその内5年半は車に乗っていないので、実質使っている期間だけ考えると「ついこの間」なのかもしれないが、しかし10年経過していた訳だ。

交換した当時はこれで十年は大丈夫だろうと思ったのだがその十年を経過していた訳だ。ロアアームブッシュも交換するので、この際だからブッシュは全部交換が決定である。
10/14/2008

眩しいぞ、こらっ!ディスチャージヘッドランプに物申す

しつこいようだが、筆者の44ヨタハチは5年半もの間この鼓動を止めていた。その間に筆者の感覚をはるかに越えるスピードで交通環境も変わったのだと痛感した。ライトの位置が高い車が増えたのとディスチャージヘッドランプ車が増えたということだ。

今更何を・・・と皆さんは言うと思う。筆者だってヨタハチに乗っていないときに他の車で出歩かなかった訳ではない。いやむしろいつもよりも余計に走ったくらいだ。ディスチャージの車が増えた実感はある。幼稚園児に自動車の絵を描けというとその9割はセダン型ではなくワンボックスやミニバンを描くという。ライトの位置が高くなるのは必定である。しかしミニバンってなんだ。筆者はこの言葉が嫌いだ。だって決してミニではないし、ましてや商用車のバンではない。

ちょっと話がずれたが、ここ数日ヨタハチを夜中に乗り回していて信号待ちなどしていると後の車のライトがひときわ眩しいことに気がついた。そこで感じたのがライトの位置が高くなっていることだった。もう信号待ちするたびに、後の車は筆者にけんかを売っているに違いないと、いまにも飛び出して運転者を引きずり出して血祭りに…という衝動に駆られる。

いや、過去にもヨタハチに乗っていて後ろの車のライトが眩しくて運転者を引きずり出して血祭りに…という衝動に駆られたことは何度もある。しかし、大して走ってもいないのになぜこんなに苛立つのか?分析すると、ディスチャージヘッドランプの車が増えたからだという結論にたっした。バルブ式のライトに比べてディスチャージははるかに眩しい。

考えてみれは5年半前のヘッドライトはどうだったか。ディスチャージのヘッドライトをつけている車はかなりの高級車でないとなかったような気がする。ライトのキットもあったと思うがかなりの高額だった覚えがある。似たようなライトで90年代前半にはプロジェクターライトなんてのもあったが根本的に違うものだ。現在は我らがヨタハチに使用されているシールドビームはもはや製造されておらず、軽自動車にもディスチャージが標準で付けられているような時代になっていたのだ。

加えて、信号待ちの際にヘッドライトを消すという習慣がない運転者が増えたように思う。いや、習慣ではない。止まっているときもライトをつけていたら前の車の人が眩しいだろうな…という想像できる感受性を持たない人が多くなったと解釈するべきなのか。即ちこれ、思いやりがないということだ。ライトをつけたままだとバッテリーが弱くなるという自分の身にも不利益が及べばもう少し事態は好転するのだろうが、ディスチャージは大して電力を食わないときているから始末に悪い。
10/13/2008

傷みまでも懐かしい…。久しぶりにヨタハチ膝になる

車検取得に向けて仮ナンバーをつけて走っているのは既報の通りである。仮に警察に捕まった時の対策で仮ナンバーを申請した時の経路を外れないように走っている。しかし、多少罪悪感があるのと、エンジン回転数にリミットを設けているのでいい緊張感の下、慣らしの第一段階が進んでいる。あと250キロほどで一旦終る。まめに走っているのは車検の際の整備までに初期のマイナーなトラブルは出し尽くして対策したいからである。

交通が少ない時間にこそこそ走っている訳だが、そんな中もはや懐かしい感覚が戻ってきた。ヨタハチ膝である。
筆者のように大柄な方なら経験があると思う。アクセルとブレーキを踏む右足をペダル間で移動させるときには膝の動きでコントロールしている。しかし移動する距離が微妙に近いためと、やはり小柄な人から比べると相対的にレッグスペースが少ないために大きく動かすことはままならない。ウインドレギレーターハンドルの位置ひとつでも運転しやすさが左右されるぐらいだから、いかに下半身の動きがままならないかわかるだろう。運転中ろくに動かさない上に変なテンションがかかるので降りる頃には膝が痛くなる。それをヨタハチ膝と筆者は呼んでいる。同じ系列のパブリカではこういうことは起きない。筆者が乗ってもパブリカではレッグスペースがかなりある。パブリカ膝にはならないのだ。

改修計画の遂行中は、他の人のヨタハチに乗ることはあったが、こんなに長い時間乗ることはない。そうするうちにこのヨタハチ膝があることすら忘れていたのだが、ここへ来て嫌でも思い出すようになった。

しかし、いいのである。ヨタハチ膝の痛みは即ちそれだけ乗っているという証拠。乗れないよりははるかにいい。この膝の痛みまでも懐かしい。
10/13/2008

秋の青空の如き澄んだ音質!ラジオアンテナ取り付け

本来、車検の取得とは全く関係ないが、44ヨタハチの慣らしを進める意味もあって板金屋さんに今日は行ってきた。その目的はラジオアンテナの取り付けである。

ヨタハチのラジオアンテナは、まあいろんなところに付けられている。リアのフェンダーは左右どちらでも斜めにアンテナが伸びるようになっていたり、フロントのベンチレーターの並びのエプロンについていたりする。メーカーの推奨位置は左のフロントフェンダー、ミラーがついているところの前に垂直に着く。ただし、新車当時の若者にはこの位置にラジオアンテナがあることが最高にかっこ悪いとされていたようである。ラジオとヒーターは各販売店で取り付け工事がされていたので、その際にオーナーからの注文で、別のところにつけるというのが日常化していたようである。だからどの車もいろいろなところについている。それがノンオリジナルかといえばさにあらず。オリジナルというものをどう定義するかによっても見解は変わるだろうが、新車として納車された姿がその車のオリジナルという広義の定義をとるならばそれはオリジナルである。

ヨタハチが新車当時にかろうじて生を受けていた筆者としてはメーカー推奨位置の左フロントフェンダー、ミラーの前方に取り付けはクラシカルな佇まいで好感を抱いている。いろいろ悩んだが、結局この位置にラジオアンテナを取り付けることにした。

フロントフェンダーに穴をあけて、垂直方向にラジオアンテナを取り付ける。アンテナを伸ばしてみたその佇まいは筆者の思い描くヨタハチそのものである。ただ、いくつか省みることろはある。まず、カローラSLミラーとラジオアンテナおのおののバランスは正直言っていまいちのようだ。着座位置から伸ばしたアンテナをみると、軽く目障りだ。この辺も新車当時フェンダーにアンテナをつけることが忌避されていた理由のひとつかもしれない。

ただし、アンテナの機能はすばらしい。何しろ垂直に真っ直ぐ伸びて車の中で一番高いところにアンテナの先端があるのだからラジオの受信感度は良好だ。ヨタハチに乗っているときに純正のラジオが鳴っている…。筆者が購入した直後に思い描いた光景がいまここに実現したのだ。残念ながら、スピーカーのステーをまだ取り付けなおしていないのでスピーカーは暫定的にフロアトンネル上に置いてあるのだが、それでもラジオが聞けるヨタハチの室内というだけで満ち足りた気分になれる。音質も良好。走行中でもラジオが聞き取れるのは非常にありがたい。ミニエースではこうはいかない。高速道路を走るときはラジオを切っている。鳴っていても全く聞き取れないからだ。
10/12/2008

最後の仮ナンバー!44ヨタハチ車検取得に向けて始動

本日、エンジンオーバーホール後三度目の仮ナンバーを取った。しかし今回は本気だ。25カ月の自賠責を取った。ということは車検を取ることにしたのだ。車検を取った暁には大手を振って公道にでることができる。仮ナンバーの間に仮に事故を起こしたら任意の保険は使えないのだ。慣らしでエンジン回転数のリミットを設けているのとその緊張感で今しばらくは慎重に運行しないといけない。

五年半の改修期間中はやれエンジンが下りてるだのステアリングギアボックスが外れているのでヨタハチに乗りたいとも思わなかったのだが、いざ車検取得が現実味を帯び始めると乗りたくて仕方がない。こんな気持ちは44ヨタハチを買って半年までの間以来だ。

慣らしの第一段階はリミット3500回転でエンジンを回して1000km走行することにしているのだが、あと450kmでその第一段階も終る。この連休中に板金屋さんまでの往復とその他でそれをクリアする予定だ。エンジンオイルを交換して来週の火曜日には車検取得のために工場に出す。
10/11/2008

そういえばまだあった!未だあった経済的障壁

嫌なことはあんまり考えたくないのだが、まだ1つ44ヨタハチ登録に向けて障害があった。自動車重量税である。ヨタハチは当然1トン未満であるから、金額は少ないが既に自動車税で大金を払わなければいけないところに持ってきてちょっと厳しい。そしてこれはもともとあるとわかっているのでショックはないが、自賠責保険料もいいお値段だ。
10/06/2008

そんなに悪いのかね?エンジンの潤滑方法で考える

我らが空冷2気筒、トヨタの2U型(ここでは700ccのU型については省きます)系エンジンにはオイルの潤滑方法が二種類あるのは周知の通りである。所謂、パーシャルフローとフルフロー式である。一般的に言われているのはパーシャルフローよりもフルフローの方がエンジンオイルが冷えやすく勢い性能が安定するということである。両者の違いはパーシャルフローだとポンプから出たオイルが分岐し一方はオイルフィルターへ一方はクランクシャフトに流れる。対してフルフローだと、ポンプを出たオイルはいったん全てオイルフィルターに行き、その後クランクケースに戻って各部を潤滑する。オイルフィルターを経由することで外気に触れて冷却されるのだが、簡単にいうとその機会がパーシャルフローだと少なくてフルフローだと多いということになる。

ゆえにフルフローのエンジンの方がいい、というのだが果たしてそうだろうか?結論から先に言うと、フルフローだろうとパーシャルフローだろうとオイル管理していない、或いは過去に管理がずさんだったエンジンはどちらであろうとダメということだ。これが2、3年前に作られたエンジンなら機構の違いでよしあしも出るだろうが、40年にも成りなんとするエンジンであれば個体差が占めるウエイトの方が大きいだろう。パーシャルフローでもオイルの管理がいいエンジンはいいし、フルフローのエンジンでもオイル管理がダメならダメである。筆者の44ヨタハチ、ならびにミニエースをみればそれはわかる。解体車から取ったエンジンをそのまま載せ換えてもダメなエンジンはダメである。そうなれば少しはエンジンを開ける必要があるだろうし、開けたら見るも無残な状態になっている場合の方が多い。すると手間としては現在載っているエンジンを端からオーバーホールするつもりでいた方が早く乗れるようになる。古いエンジンは小手先の対処法ではダメであることにつくづく思い知らされている。

オイルの管理条件が同等だったとしたならフルフローの方が性能が安定していると思う。ただ、このパーシャルフローという潤滑方式を採用した理由があるはずだと筆者は思った。なぜならこのエンジンを作った人たちは筆者よりも頭がいいはずである。その人たちが筆者でも考え付くようないい方法に気がつかない訳がない。ましてや仕事でやっている訳だから、筆者よりもお金も時間もあっただろう。この当時、何故パーシャルフローという潤滑方法を取ったのだろう。実はこれ、筆者が44ヨタハチを乗り始めたころからの謎だったのだ。

先ごろ、実はこの疑問が氷解した。故あって情報源は明かせないが、かなりの確度で信頼できる筋から話を聞く機会があった。その曰く、昭和42年くらいまではオイルフィルターエレメントの性能が悪く、潤滑方法をフルフローにはできなかったというのである。

仮にオイルフィルターが目詰まりした場合、フルフローだと全てのオイルがオイルフィルターに行くので一切クランクケース側には帰ってこなくなってしまう。すると結果は明白。エンジンは致命的に焼きついてしまうという訳だ。これがパーシャルフローならどうか。仮にオイルフィルターが詰まっても、一方で多少の潤滑は保てる訳だ。オイルが熱かろうと汚かろうととりあえず最低限の潤滑は保てる。そんなときにはおそらくオイルの警告灯が点くはずだからできるだけ早く修理点検をすればいい。それだけの時間は稼げるはずである。パーシャルフローとは当時考えられる限りのフェールセーフのメカニズムだった訳だ。

調べてみるとなるほど、昭和42年くらいを境にトヨタのエンジンはパーシャルフローからフルフロー式に潤滑方法を変更しているものが多いことがわかった。たかがオイルフィルターであるが、されどオイルフィルター。こんなもの1つの性能でも全体の設計に影響があるのだ。
10/01/2008